kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「安倍晋三記念小学校」だって? 金正恩とどこが違うんだ?

金正恩だのトランプだの安倍晋三だのの考えることは全く理解できない。リテラの記事より。

国有地を激安不正取得、日本会議幹部の経営する「安倍晋三記念小学校」は安倍首相も了承ずみだった! 文春、新潮も追及|LITERA/リテラ(2017年2月17日)より

 園児に「教育勅語」を暗唱させることで知られる「愛国幼稚園」こと塚本幼稚園幼児教育学園を運営する学校法人森友学園をめぐる国有地“激安”売却問題。先日、本サイトでは問題の「瑞穂の國記念小學院」の校名が当初「安倍晋三記念小学校」として計画され、実際にその校名で寄附金を募っていたことをお伝えしたが、きょう、新たな事実と疑惑が浮上した。

 それは、森友学園の理事長である籠池泰典氏が本日発売の「週刊文春」(文藝春秋)の取材に応じ、「安倍晋三記念小学校」という校名にすることを安倍首相本人に内諾を得ていた、と答えたのだ。

「(校名を決めたのは)安倍総理が野党議員の時の話です。内諾はいただいていましたが、総理になってそれは出来ないと辞退されました。安倍総理は政治家というより偉人ですよ」(「週刊文春」より籠池理事長のコメント)

 既報の通り、籠池理事長は憲法改正などで安倍政権と二人三脚の関係にある極右団体・日本会議の大阪支部役員だ。くわえて瑞穂の國記念小學院の名誉校長には昭恵夫人が就くことになっている。こうした事実から、国有地が隣接地の約10分の1という破格の値段で森友学園に売却されていた問題も、安倍首相と何らかの関係があるのではないかと見られてきた。そして今回、安倍首相が小学校設立に自分の名前を冠することを許可していたことを理事長自ら認めたことで、その疑惑はさらに濃厚になった。

 しかも、この籠池理事長の話にはひとつの疑問が残る。籠池理事長は、校名に安倍氏の名前を冠することを「総理になってそれは出来ないと辞退されました」と言うが、本サイト前回記事で取材に応じてくれた、塚本幼稚園に子どもを通わせていた保護者Aさんは「安倍晋三記念小学校」という名が記された寄附の振込用紙について“2014年に学園側から保護者に配られていたもの”と証言。「2014年に何度も保護者に配られていたという話を別の保護者から聞いています」とも話している。

 一方、安倍氏が総理に返り咲いたのは、2012年12月。「総理になったから辞退した」という籠池理事長の説明は辻褄が合わないのだ。

 もしかしたら、この小学校は安倍が総理就任後も「安倍晋三記念小学校」として計画は進められていたが、2015年に何か別の事情ができて、安倍晋三との関係を隠そうとしたのではないか。そして、この「別の事情」こそ、いま、問題となっている国有地取得ではないのか。

 実際、この土地取得には、それを物語るような疑惑の経緯が次々明らかになっている。そもそも、この国有地の売却は、校名から「安倍晋三記念小学校」の名前が消えた2015年、国有財産近畿地方審議会の審議で決まったものだが、審議会委員は「当時は森友学園に土地を10年間貸した後、その時の時価で売却するとなった。土地の金額についてはいっさい情報がないなかで審議した」と証言している(しんぶん赤旗2月15日付)。

 この時点でもかなり不自然な条件だが、審議会の決定から一転、森友学園より「地下に埋設物が見つかった」という報告を受けて、定期借地契約ではなく売買契約に変更。2016年に森友学園へ国有地を売却した。相場で約14億円あまりだと考えられる土地だが、同局が評価した価格は9億5600万円。そこから埋設物・土壌汚染除去費用8億1900万円を控除した結果、売却額は1億3400億円という破格値となった。

 しかも、じつは売買契約の約2カ月前である同年4月6日に、大阪航空局森友学園に除去費用として1億3176万円を支払っている。土地の評価額9億5600万円に対し、森友学園に支払われた撤去費用と売却の際に控除された撤去費用の合計は9億5076万円。つまり、この国有地売買で国庫に入る額は、たったの500万円ほどなのだ。相場14億円の土地がたったの500万円−−−−。

 この問題を15日の衆院財務金融委員会で追及した共産党宮本岳志議員は、さらに森友学園は破格の土地代金1億3400万円のうち頭金しか支払っておらず、あとは10年間にわたる「分割払い」で延納利息1%という大甘な契約であることを指摘。近畿財務局が学校法人に対してこのような延納を認めた事例は直近3年間でも一件もないというが、売却額の根拠としている「控除したゴミの撤去費用」が8億円という見積もりといい、近畿地方審議会が森友学園からの小学校新設申請をたったの1カ月で認可していたこといといい(日刊ゲンダイ2月14日付)、何かしらの大きな力が働いていた──そうとしか思えない。

 そして、この怪しすぎる経緯を見れば、安倍首相が自身の名を小学校に冠することをやめて、その関係を隠そうとした理由もここにあるのではないか、と考えるのは自然の流れだろう。(後略)

(リテラより)


引用したリテラの記事の終わりの方には、龍池泰博という塚本幼稚園理事長の恐るべき人物像(もちろん極右で安倍晋三の崇拝者である)が紹介されていて、それも戦慄を禁じ得ないものだが(龍池の三男は21歳で自殺に追い込まれたそうだが、そんな家に生まれなくて良かったと心から思った。私の亡父も晩年極右化したけれど)、安倍晋三から話題が離れていくので割愛した。

安倍晋三やその周囲の悪行は本当にひどいし、昨今報じられる北朝鮮アメリカのニュースなどに接していると、金正恩、トランプ、安倍晋三の三人とは本当に似た者同士なんだなあと思う。

ただ、アメリカが北朝鮮や日本と違うのは、国民がトランプに激しく反発しているところだ。北朝鮮ではそもそも金正恩を批判すると命が危ないからどうしようもないが、日本ではそんな政治体制ではないにもかかわらず、国民の3分の2近くが安倍晋三を支持ないし容認している。政治体制では北朝鮮よりアメリカにずっと近いのに、国民の意識や行動はアメリカより北朝鮮に近い。本当にどうしようもない国民だと思う。

中でもひどいのは本来権力批判が求められるはずのジャーナリズムだ。NHKはもう滅多に見なくなった。少なくとも、よほど見たいと思うNHKスペシャルでもない限り、自分の意思でNHKにチャンネルを合わせることはない。たまに私の意思ではなくNHKの映像が流れていたある日、かの岩田明子*1安倍晋三の心中を忖度して語る「解説」の場面に遭遇したことがあり、ああ、これが巷で話題のアレか。これじゃ平壌放送と変わらないなと呆れた。違うのは語る女の口調と容貌だけであって、その中身は寸分違わない。実にひどいものだ。

もちろんひどいのは何もNHK(や読売テレビ)だけではない。内閣総理大臣補佐官・河井克之のオフィシャル・ブログに先日(11日)公開された記事から以下に引用する。

大成功を収めたトランプ大統領との初の日米首脳会談 | 河井克行オフィシャルブログ「あらいぐまのつぶやき」Powered by Ameba(2017年2月11日)より

安倍晋三内閣総理大臣ドナルド・トランプ米国大統領の初の日米首脳会談は大きな成功を収めました。最長八年つづくトランプ政権との日米同盟が、選挙からわずか三ヶ月で決定づけられたと言っても良いほどの好調な滑り出しでした。ある日本人記者は「共同会見でのトランプ大統領の眼差しが印象に残った。本当に安倍総理を好きなんだと実感した」と教えてくれました。また別の記者は「あれ以上の共同会見はない」と興奮気味に話しました。(後略)


何やってんだ、こいつら。

産経新聞記者・田北真樹子が書いた下記の恥ずべき記事は、これら有象無象の記者たちのたどりついた極北というべきだろう。

【日米首脳会談】安倍晋三首相「私は朝日新聞に勝った」 トランプ大統領「俺も勝った!」 ゴルフ会談で日米同盟はより強固になるか?(3/6ページ) - 産経ニュース

(前略)

 大統領選で日本に対しても厳しい発言を繰り返してきたトランプが、これほど安倍を厚遇するのはなぜか。実は伏線があった。

 昨年11月の米ニューヨークのトランプタワーでの初会談で、軽くゴルフ談議をした後、安倍はこう切り出した。

 「実はあなたと私には共通点がある」

 怪訝な顔をするトランプを横目に安倍は続けた。

 「あなたはニューヨーク・タイムズ(NYT)に徹底的にたたかれた。私もNYTと提携している朝日新聞に徹底的にたたかれた。だが、私は勝った…」

 これを聞いたトランプは右手の親指を突き立ててこう言った。

 「俺も勝った!」

 トランプの警戒心はここで吹っ飛んだと思われる。トランプタワーでの初会談は90分間に及んだ。安倍は、中国の軍事的な脅威と経済的な危うさ、そして日米同盟の重要性をとうとうと説き、トランプは真剣な表情で聞き続けた。(後略)

(産経ニュース 2017.2.11 02:00=田北真樹子記者署名記事より)


ここで引用するまで、てっきり阿比留瑠比が書いた記事に違いないと思い込んでいたが違った。田北真樹子という記者だった。容貌が岩田明子に似ているかどうかは知らない。

アメリカの保守系新聞ワシントン・ポストはかつてウォーターゲート事件を暴いたし、現在もトランプと対立しているが(それがエスタブリッシュメントの立場を代弁するものだとの批評があることは承知しているが、それならウォーターゲート事件のスクープはどうして生まれたのかと言いたい)、産経からはそんなものは出てきようがない。出てくるのはせいぜい安倍晋三と一体化して政敵を誹謗するデマ記事くらいのものだ。

権力のチェック機能というジャーナリズムの基本と真っ向から対立する、権力と一体化した新聞のあり方を目指すとかつて公言したのは読売の渡邉恒雄ナベツネ)であり、渡邉の実像は前世紀末に魚住昭が放った渾身のノンフィクション『渡邉恒雄 メディアと権力』(講談社,2000)にあますところなく描き出されている。


渡邉恒雄 メディアと権力 (講談社文庫)

渡邉恒雄 メディアと権力 (講談社文庫)


岩田明子や阿比留瑠比や田北真樹子の頭の中には、権力のチェック機能などという概念はかけらもあるまい。

彼らの、そして安倍晋三の思うがままに、従順な日本国民たちは今日も安倍晋三を支持し、「安倍晋三記念小学校」のことなど知ったことではないのだろう。

*1:奇しくもかつての「長嶋番記者」故岩田暁美と同姓でよく似た名前だが、2人の人間性は全く違い、岩田明子はひたすら忌むべき人間でしかない。