kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

常に日本国を悪くしてきた憲法破壊一族・鳩山一家の「大罪」

今頃知ったが、鳩山由紀夫安倍晋三改憲構想に事実上賛成するつぶやきを発していた。

https://twitter.com/hatoyamayukio/status/861167148021841920

鳩山由紀夫
@hatoyamayukio

安倍首相は東京五輪の頃に憲法改正をすると明言された。世論調査憲法改正是が非かのみを問うことが多い。私は内容次第と考える。例えば自衛隊憲法の中に規定されていないのは問題である。憲法自衛隊を認め、専守防衛に徹させればよい。その意味で私は改憲論者である。

3:33 - 2017年5月7日


鳩山由紀夫改憲論者であることなど常識中の常識だが、8年前に鳩山と小沢一郎と某ミラーマンを「政権交代三種の神器」として崇め奉っていた人たちにとってはあるいは「晴天の霹靂」だったかもしれない。もっとも彼らはもうとっくの昔に「絶滅危惧種」になってしまっているけれども。

鳩山がどっかの月刊誌に改憲構想をブチ上げたのはもう20年近くも前の話だったと思う。そして現在でも鳩山のサイトに「新憲法試案」が掲載されていて、そこには「自衛隊明記」どころか「自衛軍」の規定が明記されている。

http://www.hatoyama.gr.jp/tentative_plan/1-5.html より

自衛権の明記

独立した一つの章として「安全保障」を設け、自衛軍の保持を明記することとした。現行憲法のもっとも欺瞞的な部分を削除し、誰が読んでも同じ理解ができるものにすることが重要なのだ。この章がある以上、日本が国家の自然権としての個別的、集団的自衛権保有していることについて議論の余地はなくなる。


なんと鳩山由紀夫集団的自衛権も認める立場なのだ。安倍晋三改憲構想など、鳩山由紀夫から見れば生ぬるくてたまったものではないかもしれない。

思えば、鳩山由紀夫の祖父・鳩山一郎もとんでもない政治家だった。戦前の政党政治を崩壊させた主犯の一人といっても過言ではない。

以下は常識的な事柄なので 鳩山一郎 - Wikipedia から引用する。

1930年(昭和5年)、第58帝国議会ロンドン海軍軍縮条約の批准をめぐる論議では軍縮問題を内閣が云々することは天皇統帥権の干犯に当たるとして濱口内閣を攻撃、濱口首相狙撃事件の遠因となった。

また、狙撃事件後傷の癒えぬ濱口雄幸に執拗な登院要求を行い、濱口は無理を押して登院したことが災いし5ヶ月後に死去した。

統帥権干犯論は議会の軍に対するコントロールを弱めるものであった為、これを根拠として軍部が政府決定や方針を無視して暴走し始め、以後、政府はそれを止める手段を失うことになって行く。

鳩山は対立する立憲民政党政府を苦しめることを企図したようだが、議員としては政争に明け暮れて大局を見失っていたことになる。

また、この時期の政友会は田中義一・鈴木喜三郎両総裁の下でリベラル派が屈服させられて右派・親軍派が主導的になっていったとする見解もあり、この説を採用するならば、義兄・鈴木の入党を田中に仲介したとされている鳩山が結果的にはこうした動きに加担してしまった。

1933年(昭和8年)の京都帝国大学の滝川幸辰の学説・思想を非とするいわゆる滝川事件の際には、京大総長に対して滝川教授の免職を要求し、これが拒絶されると文官分限令によって一方的に滝川を休職処分にした。このことは戦後になって批判された。


軍部による政府批判の「殺し文句」だった「統帥権干犯」の言い出しっぺこそ、ほかならぬ鳩山一郎だった。また、1933年に滝川事件を引き起こしたのも鳩山一郎だった。この滝川事件で暗躍した極右イデオローグが戦後間もなく狂死した蓑田狂気もとい蓑田凶器もとい蓑田胸喜(みのだ・むねき。通称みのだ・きょうき)であり、蓑田は美濃部達吉天皇機関説潰しにも大活厄したが、蓑田をつけ上がらせたのが鳩山一郎だったといえる。

これらの悪行もあって戦後公職追放の憂き目を見たが、それでアメリカを逆恨みした鳩山一郎日本国憲法の改定に執念を燃やしたこともよく知られている。

日本の独立確保という視点から再軍備を唱え、改憲を公約にしたが、与党で改憲に必要な3分の2議席には達しなかった。また、改憲を試みるために小選挙区制中心の選挙制度の導入を図ったが、野党からはもちろん、与党内からも選挙区割りが旧民主党系寄りという反対があり、「ゲリマンダーならぬハトマンダー」と批判され、実現には至らなかった。またエネルギー政策での功績では、原子力基本法を提出、成立させ後の原子力発電時代の礎を築いた。


小選挙区制も原発推進も、ルーツを鳩山一郎にたどることができる。原発推進では中曽根康弘正力松太郎ばかり引き合いに出されるが、鳩山一郎の悪行も忘れてはならない。

なお、小選挙区制と原発推進といえば、カクマンダーと電源三法田中角栄も忘れてはならないことはいうまでもない。

しかし、その角栄と比較しても鳩山一郎の悪行の罪深さは突き抜けている。戦後日本の歴代の総理大臣を思い起こしても、鳩山よりたちが悪かったのは、安倍晋三の敬愛する祖父・岸信介くらいのものだろう。

孫崎享がそんな岸や鳩山を「敢然とアメリカに退治した『自主独立派』の政治家」として崇拝していることも指摘しておく。

鳩山一郎の孫・鳩山由紀夫も、民主党政権の失敗に重い責任を負う人間の一人だ。私は菅直人小沢一郎を合わせた「トロイカ」には3人が3人とも同じくらい重い責任があると思うが、中でも鳩山由紀夫は「政権交代ブーム」を背に受けて高い内閣支持率を持って政権を開始させた2009年当時、鳩山の発する言葉の数々があまりに緊張感の欠ける軽いものだったことに、非常に強い危惧を抱いたことが忘れられない。「トロイカ」3人の中でも飛び抜けて政治家としての能力が劣るのは明らかに鳩山由紀夫だが、民主党最大の失敗は、民主党政権の最初に鳩山由紀夫を総理大臣にしてしまったことである、と私はずっとみなし続けている。

その鳩山由紀夫が今は安倍晋三改憲構想を後押ししている。いったいこの鳩山一族は、どこまで日本に害毒を流し続ければ気が済むのだろうか。