kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「自公、300議席うかがう勢い 朝日新聞情勢調査」

朝日新聞は今回の衆院選では序盤戦の情勢報道は半分の選挙区だけかと思いきや、2日ずつ計4日に分けて全選挙区をやっていた。私は日経リサーチ(日経、読売)や共同通信(毎日、東京その他地方紙)の情勢報道よりも朝日の情勢報道の方が正確だと思って昔から信頼しているので、今回も全選挙区の序盤戦情勢調査をやってくれたのはありがたい。

http://www.asahi.com/articles/ASKBF4GV6KBFUZPS00J.html

自公、300議席うかがう勢い 朝日新聞情勢調査
2017年10月13日22時45分

 22日投開票の衆院選について、朝日新聞社が実施していた電話調査が13日終わり、全国約8万8千人の有権者からの回答に全国の取材網の情報を加え、選挙戦序盤の情勢について全容を分析した。現時点では?自民党公明党を合わせた与党で300議席をうかがう勢い?希望の党は、東京で候補者を立てた23すべての選挙区で先行を許す――などの情勢になっている。

 全289の選挙区を全国の「縮図」となるよう統計的に分割し、10、11日に144選挙区、12、13日に残りの145選挙区を調査した。投票態度を明らかにしていない人が4割前後おり、今後情勢が大きく変わる可能性がある。

 調査で安倍政権の5年間の評価を聞くと、「評価する」44%、「評価しない」41%と割れている。ただ、「評価しない」と答えた人でも、選挙区では3割近くが自民候補に投票する意向を示した。野党が分散していることに加え、政権批判票の受け皿になり切れていない状況がうかがえる。

 自民は、全国190以上の選挙区で一定の差をつけている。2016年の参院選野党統一候補に苦戦した東北でも、5割の選挙区で優勢に立つ。比例区と合わせ、公示前勢力(284議席)に迫る勢いだ。公明は、公示前の34議席を維持できるかどうか。

 希望と日本維新の会は勢いがなく、それぞれ公示前の議席(希望57、維新14)を下回る可能性がある。希望は小池百合子代表のおひざ元、東京で、比例区でも自民に差をつけられている。維新も、地盤の大阪で先行を許す選挙区が目立つ。

 立憲民主党は、公示前の15議席から40議席前後に増える勢い。選挙区では北海道や近畿などで、やや優位に立つ候補がおり、比例区も30議席をうかがう。共産党は公示前の21議席に届くかどうか。社民党と、新党大地議席の確保を視野に入れている。

 調査方法 朝日新聞社の今回の衆院選情勢調査は、10〜13日の4日間にわたって実施した。全289選挙区を全国の「縮図」となるよう統計的に2分割し、まず10、11日に144選挙区を対象に調査、選挙区と比例区の投票先などを質問。11日時点の全体の概況を先行して報じた。

 12、13日は残り145選挙区が調査対象。同様に選挙区と比例区の投票先などを質問。今回、10、11日の調査結果と合算し、選挙区・比例区の全体情勢を最終推計した。

 調査は、コンピューターで無作為に作成した固定電話番号に調査員が電話をかけるRDD方式で実施。各選挙区の有効回答の目標数は300。有権者がいる世帯と判明した番号は全国で計15万3239件、有効回答は計8万8152人。回答率は58%。

朝日新聞デジタルより)

リンク先記事には予想議席数の数字(中心値、上限、下限)を示した表も掲載されている。その中心値だけを転記すると、自民286、希望56、公明29、共産15、立民41、維新12、社民1、諸派1、無所属24となっている。記事を読むと、諸派新党大地比例区(北海道)を指すことがわかる。

今回の朝日の調査の最大の特徴は、希望の党の失速が日経リサーチや共同通信の調査と比較して、より鮮明に表れていることだ。しかも、同じ朝日の調査でも10,11日に調査した分(12日付朝刊で報道)と比較しても、12,13日に調査した分において自民の好調と希望の党の失速がより鮮明になっている。

たとえば、12日付朝刊では

 自民は現時点で、公示前勢力(284議席)を上回るかは微妙だが、小選挙区では200議席を超え、比例区も前回2014年衆院選で獲得した68議席の確保をうかがい、

と書かれているが、今朝の記事では自民の予想議席の中心値が286議席になっている。それに対応して希望の党の失速の度合いが強まっている。

要するに今は、「秋の日はつるべ落とし」の比喩がもののみごとに希望の党に当てはまっている。

結局今回の政変と総選挙で明らかになるのは、「百合子の野望」の挫折だろう。これが政変と総選挙の唯一の収穫になる。あの猛毒女が総理大臣になる目が事実上消滅することは大いに喜ぶべきことではあるが、その授業料はあまりにも高くつく。選挙後に待ち構えているのは、自公圧勝、第4次安倍内閣発足に加え、希望の党というニセ野党の野党第一党としての東条もとい登場だからだ。このニセ野党は1996年衆院選後の新進党同様、いずれ解党が待ち構えていることはあまりにも明らかだが、ニセ野党を構成する議員のある者は自民党へ、またある他の者は維新の党へ、また別の者は立憲民主党へとそれぞれ離散するのだろう。その結果として改憲勢力は確実に増え、「崩壊の時代」はその崩壊の度合いをより深めてしまう。