kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小川淳也(希望・香川1区)、9条改悪反対を叫んで小池百合子を批判

昨日(10/17)、話題になった件。産経の記事より。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171017-00000056-san-pol

衆院選 希望の民進系造反「9条改悪反対」「小池氏ひどい」

 衆院選を前に民進党から希望の党に移籍した前職の中に、希望の党の公約と大きく異なる主張を掲げる候補が続々と出始めた。希望の党が容認する「憲法9条改正」などの“踏み絵”を踏んだはずなのに公然と異を唱え、小池百合子代表を批判する声まで上がる。希望の党の失速で焦りを募らせているようだ。

 「憲法9条の改悪については明確に反対」。香川1区から希望の党公認で立候補した小川淳也氏は、党の公約に「憲法9条を含め改正議論を進める」と明記されているにもかかわらず、自身のホームページにそう書き込んだ。

 小川氏は16日、高松市で行った街頭演説で「小池氏の物言いは『排除』などひどい。私の政治信条は変わらない」と強調。この日は改憲派前原誠司民進党代表が街頭演説を行う予定だったが、急遽(きゅうきょ)キャンセルした。後援者らを集めた15日の会合では「立憲民主党と無所属、民進党の人たちを巻き込み、野党再結集、再合流へと歩みを進めなければならない」と言い切った。香川1区は立民や共産党が候補を立てておらず、「反自民」票を自身に集約させたいとの思惑がにじむ。

 一騎打ちの相手となった自民党平井卓也氏は「対抗馬の政策がどこにあるか分からない。世の不平や不満をあおり右から共産党までの受け皿になるなんて有権者をばかにしている」と指弾する。

 こうした民進党から希望の党への移籍組による“造反”の動きは小川氏に限ったことでない。九州の前職は「安倍晋三首相のように9条改正を特出しするのはいかがか」と批判し、北関東の前職はフェイスブックに「憲法9条自衛隊を加える提案にはくみしません」と書き込んだ。(奥原慎平)

産経新聞 10/17(火) 7:55配信)


小川淳也は2005年の衆院選民主党公認で香川1区から出馬して自民党平井卓也四国新聞西日本放送を牛耳る四国のメディア王一族の世襲・腐敗政治家)に敗れたが比例復活して初当選。以後、2009年の香川1区当選を含む4期連続で当選(前々回と前回は平井に敗れ比例復活)している。

私は以前香川1区の有権者だった。小川には2009年の衆院選で投票した(比例は社民)。当時から、凌雲会(前原派)では異色のリベラル派だった。私はこの人が前原派であることを嫌って2005年までは投票しなかったが、2009年には投票したのだった。

小川は今に至るも前原系で、Wikipediaによると

2016年9月の民進党代表選挙では前原誠司の推薦人となったが、前原は蓮舫に敗れた。

2017年9月の民進党代表選挙では側近として前原を支え、前原が代表に選出されると前原らと党役員人事案を練り上げ、自らは役員室長に就任した。

とのこと。

その香川1区で共産党が候補を下ろした。自民対希望の対決構図の選挙区で共産党が候補者を下ろしたのは異例だが、昨年の参院選民進党が香川選挙区で候補を下ろしたことと関係があるのではないか。何しろ県内から2人の衆院議員を出している香川県は、自民党が異様なまでに強い中四国ではもっとも民進党の地盤のある県で、その香川で民進党が候補を下ろしたことに私は驚いたものだ。本来なら共産党の地盤が飛び抜けて強いのは高知県だが、前回の参院選から徳島と合区になってしまい、おそらく今も徳島の民進党に強い影響力を持つ仙谷由人か、元衆院議員で今回も希望の党から出馬している仁木博文あたりが強く反対したのだろう。香川の民進党にもバリバリの右翼政治家である玉木雄一郎がいたが、それでも香川で民進党が候補を下ろしたことに小川の骨折りがあったことは想像に難くない。共産党はそのあたりの事情を考慮したのと、できれば公示前に(原口一博のように)希望の党を離脱してほしいという期待をにじませたようにも見える。

実は私は、3連休の間にこの人が希望の党からの離脱を決断するかどうか注目していた。しかし小川淳也は動かなかった。

この時、この人は勝機を逸したのだろうと思う。理由は想像するところ二つあって、一つは長年のボスだった前原誠司への配慮というかしがらみで、もう一つは仮に立憲民主党に移っても比例復活の目がないと計算したのだろう。

しかし、昨今の立憲民主党の異様なブームで、四国には選挙区の候補がおらず、定数6の比例四国ブロックに1人候補を擁立しているだけの立憲民主党が1議席を固めたと報じられている。私は定数6の比例ブロックに候補を立てても案山子に過ぎないだろうと思っていたので、現在の情勢報道には驚いている。

なお、ネットの一部に喧伝されている、立憲民主党の比例候補が足りなくなって、これ以上投票しても死に票になるとの風評は、デマと断定して差し支えない。いくら立民がブームでも、たとえば低位数6の四国で2議席当選相当の得票をするとは、マスメディアの情勢調査の結果から判断しても考えられない。

現在の情勢からいえば、希望の党比例四国ブロック議席は多くても1議席で、それも愛媛3区の白石洋一Wikipediaによると「稲盛財団イナモリフェロー(第2期生)出身」とのこと)が占めそうだ。もっとも現在見られる希望の党の崩壊が進めば、玉木雄一郎を含んで全員選挙区で敗れ、比例ブロック獲得議席もゼロで四国の希望の党候補は全滅という可能性もゼロではない。

そこまで行かずとも、小川淳也は比例復活もならずに落選の可能性が高い。

その小川は、ボスであるはずの前原誠司の応援演説を拒否したという。

これは、小川が予想される浪人生活を経て、次回の衆院選に挑むとしたら、その時には前原誠司との縁を切っている可能性が高いことを予感させる。

今回は自らが決断できなかったことが選挙結果に反映されるだろうから、それは仕方ない。今後どのような道を歩むかが注目される。