kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

希望の党・立憲民主党とベーシックインカムに関する今野晴貴氏のツイートより

今野晴貴氏のいくつかのツイートに強く共感したので、下記に挙げておく。

https://twitter.com/konno_haruki/status/923185039847833601

小池氏の人気に乗っかろうとした議員たちが、小池氏の辞任を要求しているのを見て、そのいい加減さに憤りを覚える。私は労働・福祉を軸にした対立軸が形成され、与野党に競ってほしいと思っている。その観点から言うと、この間の政局はまったくの無内容としか言いようがない。政策論を再建してほしい。
6:50 - 2017年10月25日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923186244758261765

小池氏のポピュリズム的な人気にあずかろうとして、多くの議員が「希望」に殺到した。だが小池氏の失策から人気が低迷すると今度は小池氏の批判を始める。この状況を見て、心底「政治家ども、ふざけるな」と思った。政治不信が生まれるのも当然である。労働・福祉を掲げる政治勢力の形成を願うばかりだ
6:55 - 2017年10月25日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923188435992678402

小池氏の人気があるから「希望」に殺到する。小池氏の人気がなくなるとまた分裂する。政治家たちが政策と無関係に「人気」で離合集散する現状は、「ヒトラーは人気があるからナチスに加わる」という論理と何もかわらない。この国の恐ろしい未来を予感させる2017年衆院選である。
7:04 - 2017年10月25日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923189389987078144

立憲民主党が成立したことで、政治状況は確実によくなりました。その動きに期待してもいます。しかし、小池氏が代表を務め、改憲新自由主義を党是とする勢力に「全会一致」で合流したことに対しては、やはり、懸念を抱かずにはいられません。
7:07 - 2017年10月25日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923615078032670720

NHKでの出演者のコメント。ベーシックインカムは「富裕層の巨額の富を再分配する」。BIの財源を「富裕層」に対する増税(資産課税や株式課税などになるだろう)でまかなうなら、そうなるだろう。だが、現実のBI議論は、普通の庶民に対する増税と既存の社会保障の削減が前提されている。
11:19 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923618454787178496

こんな単純な議論が通用していないことに驚愕する。堀江氏を持ち上げ、ベーシックインカムを称揚する前に、義務教育の学費すら無償になっていない状態を問題にすべきだろう。そして、要介護者の介護給付がどんどん削減されている現実を理解しているのだろうか?金を配る以前の問題を完全に無視している
11:32 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923619267940990978

ベーシックインカム社会保障の大幅削減(原則自己責任化)+消費税大増税。これが、基本的な筋道だろう。月7万円のBIを、病気に備えて貯蓄していなかった者が、すべて自己責任として扱われる社会。BIが悪いのではなく、社会保障すら実現できない社会にBIを導入するとこうなるという話。
11:36 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923620005899419649

ベーシックインカム論者は、なぜ日本の社会保障制度(欧州諸国に比べて)を問題にせず、金を配れと主張するのだろうか。明らかに、順番がおかしい。堀江氏のような論者がBIを支持する理由はここにあるように思う。金は配るのだが、「人間の生存保障」は否定する。この論理が垣間見えるのだ。
11:39 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923621125996781569

日本国憲法(特に25条)を支持する論者にとって、ベーシックインカムは「理想的だが二次的な課題」とならざるを得ないはずだ。なぜなら、一定額の現金給付は個々人の生存と文化的生活を保障しないからである。逆に、堀江氏らはBIに当然に賛同する。自己責任と社会保障なきBI論は共鳴するからだ。
11:43 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923621888366014466

NHKでパックンは「ベーシックインカムがあればブラック企業で働く人がいなくなる」というが、そうだろうか? BI導入のために、介護や医療費の自己負担がふえれば、ブラック企業で働く人はますます増えるのではないだろうか? 富裕層への増税という「難しい課題」を無視した議論にしか思えない。
11:46 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923623247249260544

ベーシックインカム論への疑問は富裕層への増税の問題を避けていること、他の社会保障が「今でも」不十分で、さらには「削減」さえされている中で、なぜ現金給付が優先されるべきなのかを「論証」できないことにある。私は現金給付より「生存保障」と「生活保障」(医療・教育等)がよほど大事だと思う
11:51 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923624277739413504

私がベーシックインカム論を批判するのには理由がある。「BIが配られればブラック企業がなくなる」「BIで生活が楽なる」と多くの人が騙されているからだ。ブラック企業は違法行為を争わねばなくならないし、金が配られても生活の諸問題は解決しない。BI論はある種「宗教」にも似た言説に見える。
11:56 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923627335353376768

労働の専門家としては「AIで仕事が減るからベーシックインカムで経済を回す」という主張は荒唐無稽である。むろん、BIの財源が富裕層の負担でできるならよい。だが、現実にはブラック企業の違法行為すら取り締まれていない。BIのために社会保障が削られれば、結局ブラック企業が増えるのである。
12:08 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923627926314139649

つまり、現実の労使関係や、社会の力関係を無視した議論を振りかざす「ユートピア論」に類似したものを、ベーシックインカム論に感じてしまう。ブラック企業の違法行為や生保の「水際作戦」すら取り締まれない中で、BIを導入するならば、それは堀江氏等、投資家の利益に資する形にしかならないだろう
12:10 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923628406230564864

もしかすると、ブラック企業や「水際作戦」を一発で克服できる「ウルトラC」こそが、ベーシックインカムなのだ、という反論をする人がいるかもしれない。だが、そんなことはあり得ない。そのような「制度信仰」は、あらゆる地道な諸実践、歴史的経験や社会科学を全否定するものだと思う。
12:12 - 2017年10月26日


https://twitter.com/konno_haruki/status/923629496762114048

以上、NHKの「クローズアップ現代」の録画を見てつぶやきましたが、BIについては来年中にも佐々木隆治先生、志賀信夫先生編著の本で、私も論考を寄せる予定ですので、そちらで改めて議論したいと思います。また、既刊の萱野稔人編『ベーシックインカムは究極の社会保障か』もおすすめです。
12:16 - 2017年10月26日


民進党の連中と小池百合子が引き起こした総選挙前後の政局について、民進党代表選前後に「民進党解党」を叫び、今また同じ連中が「希望の党解党」を叫んでいるやに見えるが、そんな議員こそ淘汰されねばならない。ある意味、小池百合子よりももっと悪質な人たちだと思う。立憲民主党が仮にそんな連中を自党に引き入れるなら、その時点で直ちに民心が離反して終了することは間違いない。しかしその立憲民主党の議員たちも、枝野幸男を筆頭に全員が一度は「合流」を受け入れた事実は忘れてはならない。つまり立民に一定の期待をしている者も含め、同党への有権者の監視が必要だ。

後半のベーシックインカム(BI)に関する一連のツイートはどれも説得的だが、BIはどんな政策と組み合わせるかによって社会主義あるいは社会民主主義的にも新自由主義的にもなり得るという認識は私もずっと持っている。

これらのツイートの中で、

ベーシックインカムは「理想的だが二次的な課題」とならざるを得ない

という一節は特に気に入った。

BIの本質を短い言葉で実にうまく言い表しているな、と感心した次第。