藤田孝典がトンデモな方向に暴走した。
今週は日本維新の会の音喜多参議院議員と対談。
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2021年6月8日
維新は、消費税減税、ベーシックインカム、格差解消策、富裕層への課税強化を掲げています。楽しみです。
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消費税減税に最低所得保障…維新の「日本大改革プラン」とはhttps://t.co/1bBTmwBSQ5 @otokita
下記は上記ツイートへの反応。
中身は竹中平蔵ですが、よろしいか。 https://t.co/UfJe4eddM5 pic.twitter.com/lR55GsVKoD
— Pica.pica (@corvidaepica) 2021年6月10日
ベーシックインカムは、竹中平蔵や橋下徹以来の大阪(日本)維新の会などが推奨する経済政策だが、その源流にはミルトン・フリードマンの「負の所得税」があり、これはベーシックインカムと数学的に同値だ。つまり、いわば最低限の「再分配」であり、これを「維新(や竹中)が再分配を言い出した!」などと肯定的に捉える方が間違っている。そもそもアメリカは直接税を中心とする国で、フリードマンもその影響を強く受けた竹中平蔵も直接税を中心とする税制を支持する立場の論者である。そんなことは経済学のど素人である私でも知っている常識だ。なお、前記のような言説は2012年の衆院選前に見られ、当時弊ブログはそのようなことを言う人たちの勘違いを批判する記事を公開したが、もちろん多勢に無勢であって維新は同年の衆院選で大躍進を遂げた。
そんなものに今頃引っ掛かる藤田孝典は、とんでもない大馬鹿者というほかない。
なお、検索語「藤田孝典」で弊ブログ内検索をかけたら2件の記事が引っかかった。1件目は2015年8月に藤田の『下流老人』(朝日新書)という著書を読んだという記事で、書名を挙げただけで本の内容については何も書いていない。おそらくたいして印象に残らなかったのだろう*1。もう1件は下記記事の引用文中に藤田の名前が出てくるもので、そこで藤田は「脱成長論者」として批判されている(引用は省略する)。
その後藤田は「マルクス、マルクス」と叫び続けるようになった。
資本論とマルクスは、難解なのではなく、解説者の曲解や誤謬、政治利用が多すぎたのだと思います。資本論やマルクスは向き合い続ける理論や綱領で、社会構造理解、変革の契機をつかむ武器として今も利用できます。利用するために読むか否かが問われています。資本論は必読だしオススメです。 https://t.co/8Vt4wULCDx
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2018年10月5日
その藤田が今度は維新に引っ掛かって音喜多駿とつるんだ。
藤田の反貧困活動はともかくとして、理論的・学術的な分野に関しては全く信用ならないことは明らかだが、藤田のツイートを見ると、「北海道大学公共政策大学院フェロー」やら「聖学院大学准教授」といったアカデミズムの世界の肩書きが麗々しく掲げられている。
「寒心に堪えない」とはこのことだ。
*1:但し、悪い印象も持たなかったようだ。というのは、悪い印象を持ったのなら、私のことだからブログ記事で罵倒したに違いないからだ。