私がブログで陰謀論者たちとやり合い始めてからもう12年以上経っている。初めの頃の舞台はこの日記ではなく、最終回の更新(安倍晋三政権が退陣する時にリリースする予定)を残して開店休業状態にあるブログ『きまぐれな日々』だった。今年と同じ子年だった2008年の今頃は「水伝騒動」にかまけていた。この騒動は、同年春の「週刊金曜日」に軽く言及されたこともある。当時もっとも論争になっていたのは「水伝」(「水からの伝言」)ではなく「9.11はアメリカによるヤラセだよ」と主張する「9.11陰謀論」で、これを唱えていたうちの1人が昨年の参院選で立憲民主党の現職(当時)として唯一の落選候補となった藤田幸久だ。
当時唱えられた陰謀論は「9.11」や「水伝」ばかりではなく、「人工地震」もあった。もちろん人工地震の研究は実際に行われてはいるが、陰謀論は「どこそこで起きた地震は人工地震だ」という明らかなトンデモだ。山本太郎がただ4文字「人工地震」と書いて発信したツイートは、その文脈でとらえられるべきものであり、もちろん政治家として不適切な発信以外の何物でもない。
当時陰謀論者と戦っていた頃から目障りなブログを発信していたのが「アルルの男」こと中田安彦だった。当時このブログに熱中していた一人としてすぐに思い出されるのが現国民民主党所属の山口県議・戸倉多香子氏であって、氏は私のバトルの相手ではなかったが、あんな陰謀論ブログに熱中するなんて困ったものだなあと思っていたものだ。戸倉氏が熱中していた中田のブログのタイトルは「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」というもので、現在はどうなっているのかなあと思って見に行ったら非公開になっていた。下記URLをクリックすれば「このブログは管理者のみ閲覧可能です。」というメッセージが表示される。
この中田安彦が山本太郎の政策秘書を務めていると知って、それまで経済政策には評価できるところがあると考えていた私の山本太郎に対する評価が完全に地に堕ちた。中田が政策秘書をやっているようでは、せっかくの山本党の経済政策も中田(と山本太郎)の出世のための方便にしかならない。仮に最大限山本太郎に好意的に解釈するとしても「中田安彦に利用されている」という程度にとどまる。
それでも、かつて間違いなく「リバタリアン」を自認していた中田が、師の副島隆彦と訣別したとの話をコメントでうかがって、中田の名前につける枕詞を「リバタリアン」から「元リバタリアン」に改めたのだが、中田は副島と訣別などしていないとのコメントを新たにいただいたので、以下に紹介する。昨日公開した下記記事のコメント欄より。
MOkd
リンクをたどると、確かに昨年6月の時点で中田はなお副島の弟子だと認定できる。そして中田が山本太郎の政策秘書になったのは、3年前の2017年11月1日だ。
ますます中田及び中田を政策秘書として雇っている山本太郎に対する信用が地に堕ちてゼロに近くなる、いやマイナスになって地下に潜るような話ではないか。
中田安彦に関する他のコメントも紹介する。
冷やしたぬき
アルルの男・中田安彦氏は原発問題でも手を焼かされました。中田氏の影響で、いわゆるアーミテージ陰謀論、ジャパンハンドラーズ(影の支配者)によって原発の推進が義務付けられているとか、そんな話が随分とまん延したものです。
朝日新聞官邸クラブ@asahi_kantei
"それでも山本氏は強気だ。「消費税5%から一切妥協するつもりはない。おれを甘く見るな」。最近、周辺にそう見えを切った"
https://twitter.com/asahi_kantei/status/1225971123461820416それから、山本太郎氏の本質は「パフォーマー」だと思っています。政治家として何かを成し遂げたいのではなく、政治を舞台としてとにかく目立つことを目的としている。そう思えてならないのです。私の印象としては、彼の出発点・原発問題からその言動は到底看過できないものでした。
コメントに引用された「朝日新聞官邸クラブ」のツイートの画像も下記に示す。
"それでも山本氏は強気だ。「消費税5%から一切妥協するつもりはない。おれを甘く見るな」。最近、周辺にそう見えを切った"https://t.co/ttoWfo9i4r
— 朝日新聞官邸クラブ (@asahi_kantei) 2020年2月8日
この山本の発言に噛みついたのがこたつぬこ(木下ちがや)氏だ。
党ではなく、支持者でもなく、市民でもなく「おれ」なんですよね。「おれ」がどんどん肥大化している。
— こたつぬこ (@sangituyama) 2020年2月8日
こういうのの末路を描いたドラマや映画は結構ありますよね。 https://t.co/0lWNMrUXvh
山本元号党の規約には「独裁条項」がある。このことの危険性はしばしば指摘されてきた。たとえば下記リンクを参照されたい。
上記リンク記事に「ルールがないので代表や構成員の独断の裁量のみで事案の処理が決まる(規約の5、12条にそう書いてあります)」と指摘されているのだ。
山本元号党とは山本太郎が独裁する陰謀論政党だというほかない。中田安彦はもはやリバタリアンか元リバタリアンかもはっきりせず、経済政策を方便に利用する人間だとしかいいようがないから、中田の枕詞は単なる「陰謀論者」に再度改めることにした。
ブログにいただいたコメントをもう1件紹介する。
タニプロ
「さよなら…」(当ブログのNGワードが含まれている)はシリーズになっているので、コメント欄からリンクされた第1回を合わせた続く全4件の記事にもリンクを張っておく。広島県在住で、2月4日に広島で行われた「おしゃべり会」に出席された方によるレポートだ。第4回以降も追って公開されるだろう。
当方のコメントを紹介頂きありがとうございました。追加で色々と興味深い事実が分かりましたので、共有させて頂きます。
1、中田安彦は現在はれいわ新選組の船後靖彦の秘書らしいです。ちなみに、副島・中田は以前は極右の長尾敬を応援していたこともあります。船後靖彦も安倍晋三と気脈を通じる右派らしいので、気質が似ているのでしょう。
https://twitter.com/amanomotoyasu/status/1173863714425933825?ref_src=twsrc%5Etfw
http://www.yukihirokato.com/k_hist2002f.htm
2、副島と中田は決別などしていない。2019年の「副島道場講演会」で、「中田安彦研究員」という肩書で、副島と一緒に講演を行っています。なぜか、中田は自らが山本や船後の秘書であることをかくしたがるようです。
http://www.snsi.jp/tops/kouhou/2126
3、ちなみに副島隆彦は金融先物会社主催の講演会にも頻繁に登場する人物で、資産一億以上を有する富裕層を相手に「インフレが起きるからいまこそ金を買え」、「アメリカが2019年の6月に北朝鮮を空爆するから軍需株を買え(ただのデマだった)」と煽ってた人です。「インフレが起きるから金を買え」は、れいわ新選組の「消費減税+国債の大量発行」の政策と符合していますね。要するに、れいわの経済政策は貧民救済を装った、新たな既得権救済・格差拡大策の可能性が大です。
https://www.sunward-t.co.jp/seminar/2019/11/24/