昨夜(4/14)、新型コロナウイルスに関して、都立墨東病院での院内感染の発生が報じられた。
都立墨東病院で患者と職員4人の感染確認 新型コロナ #nhk_news https://t.co/auxclKkngs
— NHKニュース (@nhk_news) 2020年4月14日
この墨東病院は東京都墨田区の錦糸町駅近く(江東区との区境近く)にある感染症指定病院だ。この病院で院内感染が発生したことは、新型コロナウイルスの恐るべき感染力の強さを示すものだ。
昨日は元プロ野球日本ハム・阪神の片岡篤史氏*1が新型コロナウイルスによる肺炎にかかって入院した自らの動画をYouTubeに公開したことも話題になった。なぜかプロ野球関係の感染者は大阪とその周辺に集中している。
そして昨日は新型コロナウイルス感染症による死者が20人を数え、大手マスメディアの報道で発表される値で計算すると、致死率は2.0%ほどに上昇した。やはり日本国内でのここしばらくの致死率の低さは、医療水準の高さを示すものではなく、単に感染拡大の初期にあったからだったようだ。
もっとも、3週間ちょっと前の3連休の緩み切った次の土日(3/28,29)は、3連休直後、東京五輪の(中止ではなく)延期が決まるタイミングで小池百合子が突如東京の「ロックダウン」(都市封鎖)に言及したり、強い寒波に見舞われたりした(東京でも雪が降った)ため、人の流れが急減した。その影響というか効果が出たのか、陽性患者数の伸びがやや頭打ちになった気配もある。とはいえある程度の長期戦は覚悟しておかなければなるまい。
徹底したPCR検査である程度感染拡大を抑えてきたシンガポールでも、ついにロックダウンに踏み切らざるを得なくなってきたとのことだ。
そりゃそうだろう。PCR検査拡充は確かに有効だが、指数関数的に検査数を増やすことなどできるはずもない。やはり人の流れを強制的に抑え込むのが一番効果が大きい。
「移動の自由」という私権の制限はやはり必要なのだ。それを全体主義だとか何だとか抜かす中島岳志はズレているとしか言いようがない。
1938年当時の日本では「強力な政権」を求める声が蔓延し、社会大衆党(のちの社会党)でも挙国一致を訴える声が支配的だった。政権に対して「生ぬるい」と批判し、「思い切った決断」を求めた。危機的状況では、左派的野党の政権批判が、一転して全体主義的な政権の原動力となる。注意が必要だ。
— 中島岳志 (@nakajima1975) 2020年4月13日