今日ではなく昨日の未明のことだが、スズメが部屋に飛び込んできて頬を打ったので目が覚めた。ドアを薄く開けて風を通していたら、その隙間から入りこんできた。最初、ゴキブリが飛び込んできたのかと思って探したが姿がない。ゴキブリにしてはずいぶん強い衝撃だったよなあと訝りながらも再び寝たら、また顔の2箇所に当たってきた。この時、ようやくスズメの姿を目撃した。しかしそれも束の間、スズメは部屋の中の変な隙間に入りこんで出てこなくなった。大丈夫かと思ったが、しばらくしてようやく出てきたので、まず玄関のあるスペースに追い込んで部屋に再び入り込まないようにしたあと、ドアを大きく開いて外に出してやった。もちろんこんなことは初めてだったので驚いた。
そもそも、近年スズメは激減しているはずなのだ。昨年11月3日に公開した下記記事中でちょっとだけ触れた。
以下、関連箇所のみ引用する。
昔と今の何が違うって、動物ではスズメ、植物ではセイタカアワダチソウが激減したことではなかろうか。ネット検索をかけると、スズメが減ったのは巣を作れる場所が減ったからだという。
以下引用する。
身近で文化の中にも登場するスズメだが、現在減少していると考えられている。スズメの正確な個体数調査が行われているわけではないが、さまざまな記録から、1990年ごろから減少しており、半減したと考えられる。それ以前は十分な記録がないのでわからないだけで、減少幅はもっと大きいかもしれない。
減った原因の一つは、巣を作れる場所が減ったからである。昔の建物は屋根瓦や、軒下に手ごろな隙間があり、スズメが巣を作っていた。しかし、近年建てられた住宅は気密性が高く、このような隙間がなく巣を作りづらい。さらに、スズメが餌を採る場所も減っている。昔はよくあった、草が生えたような駐車場や空き地は舗装されてしまっている。
このまま減少が続いて、いつかスズメを見なくなる日がくるかというと、そう単純ではないと思われる。というのも、現代のスズメが巣を作っている人工構造物の隙間の中には、たとえば道路標識のように、過去には存在しなかったものも多い。今後も、スズメは人間の作り出した文明にうまく対応してくれるかもしれない。一方で、ヒバリやゲンゴロウのように昔は当たり前にいた種が、消えていった例もある。油断は禁物である。
東京東部では、マラソンと競歩を札幌に持って行かれた(笑)五輪に合わせてか、電柱の地下化の工事が急速に進んでいるが、これもスズメを減らすことになるかどうか。
その後、東京五輪は開催自体を新型コロナウイルスに持って行かれたが(いったん延期されたが、来年の開催も難しいだろう)、それは別の話。
この話を某所でしたところ、下記記事を教えていただいたので以下に引用する。
20年で6割も減っている!スズメが姿を消しているわけとその影響
2019.05.10
日本人にとってなじみの深い鳥、スズメ。実は、近年その数が急速に減っていることをご存じだろうか。公益財団法人、山階(やましな)鳥類研究所の調査によると、1987年から2008年までのおよそ20年間でスズメの個体数は6割も減っていることがわかった。これは日本に限った話ではなく、ヨーロッパやインドでもスズメは減っているのだ。英国王立鳥類保護協会によれば、1994年から10年間でロンドンのスズメの数は60%も減少したことが明らかになっている。なぜここまでスズメがその数を減らしているのだろうか。
同協会はスズメの餌である昆虫の不足を原因の一つにあげている。調査を指揮したウィル・ピーチ博士によると、都市部ではレイランドヒノキなどの観賞用植物の人気や、駐車場の舗装や樹木の撤去により昆虫が減っていて、スズメのヒナの生存率が低下しているという。これは日本でも同様で、NPO法人バードリサーチの調査によると、親スズメが連れている子スズメの数は農村地の2.03羽、住宅地の1.79羽に対し、商業地では1.41羽と、都市部ではスズメの「少子化」が進んでいるのだ。また、学術誌「Frontiers in Ecology and Evolution」に掲載された研究によると、産業廃棄物による環境汚染が都会に住むスズメたちにストレスを与え、免疫力を低下させていることも原因だという。
さらに巣を作れる場所が減ったことも影響しているようだ。スズメは天敵から身を隠せるような隙間に巣を作る。かつての民家は屋根瓦や軒下に手頃な隙間があったが、近年の建物は隙間がなく巣を作る場所が無くなっているのだ。ここまでスズメが減った原因について述べてきたが、ではスズメが減ることで私たちに何か影響はあるのだろうか。
一番影響を受けるのは米農家かもしれない。米農家にとってスズメは収穫前の麦や稲などを食い荒らす害鳥で、昔からカカシを立てたり、大きな音を鳴らして追い払ってきた。しかし一方で、田んぼや畑の作物に被害を与える虫を食べてくれる益鳥(えきちょう)でもあるため、米農家とスズメは持ちつ持たれつの関係にあるのだ。また、中国では1955年に”農作物を食い荒らすスズメを駆除しよう”という運動が行われ、大量のスズメを駆除した結果、ハエやイナゴが大量発生し農作物が壊滅的なダメージを受けたこともある。
スズメに限った話ではないが、どんな生き物も食物連鎖で繋がっている。中国での話は生態系が乱れると思わぬところで被害が出るということを改めて浮き彫りにさせたといえるだろう。スズメが減っているということは、私たちの気づかないところで別の生き物も減っているのかもしれない。なによりも、身近な存在であるスズメがある日を境に見られなくなるというのは、余りにも寂しいのではないだろうか。
Text by Discovery編集部
毛沢東時代の中国で行われた「スズメ駆除」の蛮行は、ユン・チアンの『ワイルド・スワン』を読まれた方ならご存知だろう。私は一昨年暮から昨年正月にかけての年末年始休暇を利用して読んだ。
2006年5月に書かれた下記の北京放送元副編集長・李順然氏のコラムは面白いので、リンクを張っておく(記事は無断転載禁止らしいので引用はしない)。
毛沢東支配下の中国の非科学性というか「反科学」「反知性」ぶりは、後世かつ他国の人間にとっては物笑いの種でしかないが、毛一派によって被害を蒙った人々にとっては深刻きわまりない問題だったことはいうまでもない。
そういえば、山本太郎を熱烈に応援していることで知られる「長周新聞」は、毛沢東主義者から構成される「日本共産党(左派)」という、本家の日本共産党から分派認定を受けて*1以来、日本共産党とは激しい敵対関係にある極左集団の事実上の機関紙だ。
このこと一つとってみても、某元号新選組と共産党とが本当の同盟関係になどなり得ないことは明らかだろう。ましてや山本太郎が頼る斎藤まさしも新左翼だ。
こんな事実さえ直視できないのがヤマシン(「山本太郎信者」)たちなのである。