三春充希氏の下記noteを無料部分だけ読んだ(まだ有料登録はしていない)。
三春氏のリツイートから、感想のツイートをいくつかリンクする。まず、下記はもっともよくポイントを押さえていると思ったツイート。
これは必見です!
— too early (@aaarrriii_ari) 2023年1月21日
恥ずかしながらぼくは共産党票の減少は単に党員の高齢化と捉えていました。でも今後ぼくが選挙権を得た時になる「リベラル左派浮動層」の変動がより大きな要因だったという事実がデータでわかり易く論じられていて、いつもながらとても興味深い記事でした。https://t.co/nMs0FIaSSL https://t.co/LZItYwWJWt
三春氏は、党員の高齢化による共産党票の減少は確かにあるが、それは1980年以降、年に3万票ずつ減っていくような緩やかな減少だと指摘している。しかし私は1970年代末に高校生だった人間なので、1978年頃を起点として日本政治を捉える習性がある。現在は三春氏が共産党の票が減り始めた起点とした1980年*1から42、3年経つので、1980年当時よりも130万票ほど減らしていることになる。これは決して小さな数字ではない。最近は40代以下で「左派」を辞任する層は共産党よりも×××新選組を選ぶ傾向にあるという調査結果があることは、少し前に弊ブログの記事で紹介した。
また、過去2度の参院選で共産党がふるわなかったことの主な原因が「リベラル左派浮動層」の変動であるとする三春氏の分析は妥当だと私も思うが、それならばどの政党に奪われたかと考えると、2019年の参院選では主に立民に奪われ、立民が共産どころではない大惨敗を喫した2022年参院選では、主に×××新選組に奪われたと考えるほかない。
感想のツイートをさらに2件挙げる。
>共産党は近年の国政選挙で票を減らし続けており、支持者の高齢化による集票力の低下が指摘されています。
— jcpfan (@jcpfan) 2023年1月21日
>――そのような解釈は誤りをおかしていると言えるのです。
真っ当なことを訴えれば、受け止めてくれる人たちがいる、そのことが分かっただけでも希望が持てました。#JCPサポーター https://t.co/UZGPKCUTs0
上記ツイートは少し楽観的に過ぎると思った。三春氏の分析を共産党の現状追認の根拠に短絡してしまわなければ良いのだが、と少し危惧した。
note内、固定層が高齢化などによってゆるやかに変化している、とのことですが、共産党の支持者が中高齢者中心であることで、今後、固定層の減少が加速する可能性は高そうです。そうなると、選挙ではリベラル左派浮動層をいかに取るかがより重要になってくるということでしょうね。 https://t.co/HXDqr4d8IU
— Shikatanashi2 (@shikatana42) 2023年1月21日
もちろん「リベラル左派浮動票をいかに取るか」も大事だろうが、なぜ若年の固定層が獲得できないのかをよく分析し、対策を講じる必要があるだろう。
ところで固定層の高齢化については立民も全く同じ問題を抱えている。その立民が自民や維新へのすり寄りあるいは抱きつき路線をとることが大間違いであることはいうまでもない。
立憲の人たち、状況に応じた国会対策はよいとしても、ここで指摘されている「リベラル左派浮動層」を蔑ろにするような言動に走っていて本当にいいのか、よく考えてほしい。 https://t.co/45ZW6DpZhh
— Qashsh (@ghaabah) 2023年1月22日
ここで定義される「リベラル左派浮動層」は安倍政権と対峙する姿勢を見せた共産党に投票したと類推されています。じゃあこの話に基づいてその層を取り込むために必要なのは何かと考えると、“対話”路線でなく“対決”路線であるということは明らかですね。https://t.co/yirt4x5E6v
— ともかフェノメノン (@tomoka_hidden) 2023年1月22日
三春氏は野党第一党(かつては社会党、現在は立民)の票と共産票はトレードオフにあるとも指摘している。そのもっとも極端な例が1998年参院選での共産投票の激増だろう。
しかし昨年の参院選では立民が大惨敗し、共産も敗北した。「右」も「左」もないポピュリズム政党である某組その他に票が流れたのだろうが、それは非常に深刻な問題だと思う次第。