三春充希氏によると岸田内閣支持率は既に下げ止まっているというのだが、そうだとしたらそれは通常国会を閉じたからであって、支持率が上昇する要素は何もない。
加えて内閣官房長官の親族をめぐる問題も何やらあるらしく、衆議院の解散総選挙が今秋にある可能性は低いだろう。もっとも前回衆院選は一昨年だったのでそれが当たり前なのだが。
政党支持率のいっときの上がり下がりに一喜一憂することが無意味なのは、今年年初に「立憲民主党の政党支持率が上がり続け、日本維新の会の支持率は下がり続けているぞ」と一部立民支持系ツイッタラーたちがホルホルしていたにもかかわらず、統一地方選を機に維新の支持率が選挙ブーストを起こして激上がりし、あっという間に立民を抜き去ったことからも明らかだ。
そしたら今度は「立憲の中で真っ先に維新批判を始めたのが泉代表ですが」などと妄言をツイートした「泉信者」が現れた(呆)
立憲の中で、真っ先に維新批判を
— なんで🤦ちゃん🍡カジノは知れば知るほどNOになる (@88Feeling) 2023年7月17日
始めたのが泉代表ですが、分かっておられないご様子ですね。
国会内共闘は、特定法案のみですが、それすらもあなた方は🈲と
いうならば、全て政局重視せよ、
で、暮らし改善しませんが。
小沢支持者さんもリツイされていますが小沢さんは維新とも1本化🆗
ですが。 https://t.co/gzs50j6x5r
ただ、上記「泉信者」のツイートのうち、「小沢さんは維新とも一本化OKですが」と書いたことだけは正しい。それについては弊ブログ記事の一昨日(というか前回)の記事で取り上げたばかりだ。
ただ、その小沢系から派生した山本太郎の元号新選組は間違いなく政党支持率を上げている。下記は三春充希氏のツイート。
その比例投票先のグラフだと、立憲も共産も国民も、特に前回参院選(点線の始点)と比べて削れているわけではありません。相補的な(A党が伸びた時B党が減り、A党が減った時B党が伸びる)動きの反復があれば、れいわが削ったという推測も成り立ちますが、そうではありません。https://t.co/nDGsJyFR6p pic.twitter.com/Ft7uXUGoXU
— 三春充希(はる)⭐第50回衆院選情報部 (@miraisyakai) 2023年7月17日
立民、民民、共産の3党は昨年の参院選後は政党支持率がほぼ横ばいなので、新選組が共産党を食ったかという推論は成り立たないという。
これは新選組も共産党も政党支持率が低いために誤差に埋もれて動向を把握できない要因が大きいだろう。
間違いなく言えることは、新選組が維新ともども政党支持率の上昇局面にあるということだ。
れいわ新選組の支持率が国民民主党や日本共産党を上回っているのに頭を抱えている。
— 小林拓矢『JR中央本線 知らなかった凄い話』(KAWADE夢文庫) (@kobayashitakuya) 2023年7月16日
それは民民も共産もともに自分で自分の首を絞めているから無党派層の心を掴めず、だから政党支持率が上昇しないだけの話だ。民民や共産の自業自得である。
自民の支持率が維新参政に吸われて、共産の支持率がれいわに吸われて、これまでだと自民や共産の支持率が下がった分を吸ってた立憲がそのせいで自民共産共に下降トレンドでも吸収出来ず岩盤支持層のみの丸裸の状態でずっと低空飛行みたいな印象はある
— masa @もっと良い未来へ (@masa_CDP) 2023年7月16日
私は上記ツイート主にはかなり批判的なのだが、上記ツイートの認識は正しいと思う。現在の立民の票はほぼ「岩盤票」に支えられているから「選挙ブースト」も起きないのだ。「提案型野党」路線で自民にすり寄ったり維新に「共闘」してみたりと、はんわかさんによればそれは「リップサービス」であって泉健太の思想信条とは違うというのだが、無党派層の中では相対的に「左寄り」であるらしい私からみれば自民も維新も論外の政党であって、そんなのにすり寄る(あるいは「リップサービス」する)党首を戴く政党には少なくとも比例票は入れる気がしない。現在の立民支持層は共産支持層ともども組織防衛にかまける傾向が顕著だが、両党支持層はそれによって無党派層が投票する気を失せさせるバリアを築いているだけだといい加減に気づくべきだろう。
れ共中心の野党共闘派的には「分厚い無党派リベラル層」を泉体制のせいでみすみす逃した立憲を尻目にれいわが激増して立憲を食う、という構図を願望していそうだが、現実に起きてるのは自壊しつつある共産から流出した(数%台の)支持層がれいわに流れるという維新の振れ幅に対して明白にショボい動き https://t.co/gBs6CBDnvR
— masa @もっと良い未来へ (@masa_CDP) 2023年7月16日
これは、昨年の参院選後は立民の支持層はもはや岩盤層くらいしか残っていないから、その後は新選組に流れる量が減っただけの話だ。ただ、一昨年の衆院選から昨年の参院選までの間には、かなりの立民票が新選組に流れたと思われる。なにしろその間に立民は20〜40%*1もの票を失ったのだ。
もっとも三春氏のグラフを見ると、新選組の支持率は参院選後も上がっている。これには参政党に失望した人たちその他もあるだろうが、立民が維新との共闘に走ったのは昨年の参院選後のことだから、それで立民から新選組に流れた分も少しはあるかもしれない。
もっとも、少数政党の支持率は母数が少なくて誤差が大きいために支持層の流れの定量的な推定ができず、弊ブログの本記事にせよ前記masa氏にせよ仮説を立てるだけで終わってしまうことが残念なところではある。
*1:数え方によって減り幅が異なるのでこのような表記にした。