アメリカ大統領選は予想外の接戦となっている。トランプがフロリダを予想外に制したところから接戦になり、一時はトランプ勝利かとさえ思われたが、ウィスコンシンをバイデンが制し、ミシガンでも郵送票の開票によって逆転する可能性が強まっている。このままバイデンが逆転すれば、当選に王手をかけるとのことだ。
郵送票が開くと負ける可能性が高いことを知っているトランプは、勝手に勝利宣言をして、ミシガンとペンシルベニアの開票差し止めを裁判所に請求すると発表した。トランプは「民主党が不正投票をしている」と吼えているが、この経緯から明らかなように、トランプ自身が選挙結果の捏造をやろうとしているわけだ。
アメリカは4年前にとんでもない人間を大統領に選んでしまった。その結果、悪しき「惰性力」が生じてしまった。トランプの支持者はこの4年間で「トランプ信者」と化し、彼らに日本のネトウヨが呼応するという、目を覆いたくなる現状がある。
思えば、日本で「不正選挙」を叫ぶ連中として最初に目立ったのは、2012年末の衆院選で日本未来の党が惨敗した時の「小沢信者(オザシン)」たちだった。それからしばらくは「不正選挙論=オザシン」の図式があったが、いまやアメリカの最高権力者と彼の「信者」、それに日本のネトウヨが8年前のオザシンにとって代わった感がある。
思い出すのは、4年前の米大統領選で、オザシンを商売に利用しようとしていた*1陰謀論系の植草一秀だの孫崎享だのがトランプ当選に狂喜していたことだ。山本太郎はそこまではやらなかったが、それでもトランプの当選を比較的肯定的に捉えていた。
今回も、彼らの系譜を継ぐと思われる須藤元気が、トランプ応援を公言するツイートを発信した。
やはり(オザシンの流れを汲む)山本太郎系の人たちに信を置くことはできない。改めてそう思った。
もちろんネトウヨは論外だ。安倍晋三や菅義偉もトランプの当選を熱望しているだろう。
バイデンが勝てば万々歳だなどとは全く思わないが、トランプが当選すれば、この4年でここまでひどくなったアメリカは、さらにどうしようもなく凋落することは間違いない。そうなれば日本もとばっちりを食いまくる。それだけは避けてほしい。
郵送票が無事開票され、バイデン当選とトランプ落選が早く確定することを願うばかりだ。
[追記](2020.11.5 07:36)
バイデンがミシガンを制したようだ。CNNが報じたとのこと。
*1:それは今も変わらないが、肝心のオザシンの数が激減してしまった(笑)