kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

日本維新の会・衆院選愛知5区立候補予定者の田中孝博は元は「減税日本」の人間。つまり愛知では「維新=減税日本」であり、疑惑の本丸は河村たかし

 愛知県知事リコール不正署名問題だが、問題が大きくなるや、名古屋市長・河村たかし地域政党減税日本」)を支持する一派は「維新案件だ」と言い訳して逃げようとし、一方で日本維新の会松井一郎はいざとなればトカゲの尻尾切りをすれば良いと考えている。そういう醜悪な構図が浮かび上がってきた。

 

 

 確かに田中孝博は衆院選愛知5区の日本維新の会候補予定者だが、かつては減税日本の愛知県議だった。一昨年の愛知県議選では減税日本公認の元職(当選2回)として日本維新の会の推薦を得て名古屋市名東区選挙区(定数2)に立候補したが落選している。この時元職だったことから、2013年の県議選にも落選していたと思われる。減税日本大阪維新の会より衰退が早かった(それでも愛知県内で一定の固定票を持っているようではあるが)。

 

www.nhk.or.jp

 

 もともと河村たかしの主義主張は歴史修正主義者の極右にして強烈な新自由主義者だから、日本維新の会大阪維新の会とは何も違わない。ただ、河村は橋下徹とは反りが合わなかっただけだ。同じ維新でも、松井一郎や吉村洋文との確執の話は聞かない。愛知県内では「維新=減税日本」というのは当然だろう。

 重要なのは、田中が河村たかしの意を受けて動いた疑いが強いと思われることだ。つまり、今回の疑惑の中心人物は名古屋市長・河村たかしなのだ。そして、橋下徹が去って久しい日本維新の会が河村の悪行に深く関与した。これがこの問題の本質だろう。この件を愛知県のローカルニュースとして片付けてしまってはならない。

 

 昨日公開した記事にいただいたコメントより。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 suterakuso

続報ですが、なんでこんな奴らの下に人が集まるのかという有り様ですね。

大阪市・松井市長が定例会見2月16日(全文4完)
https://news.yahoo.co.jp/articles/d068174a0be2c46292b4c5e33e735852881b8ecd?page=2

愛知県知事リコール問題の受け止めを
朝日新聞:続いて政務に移ります。政務の質問のある社の方いらっしゃいますでしょうか。

共同通信:すいません、共同通信です。愛知のお話になるんですが、知事のリコール問題の関係で、一部内容の部分で水増しがあったというようなことで県警の捜査が始まるというような流れにもなっていますが、それに関するまず受け止めをお願いします。

松井:それはルールに反してそういう作業をするっていうのはこれは駄目です。だからこれは要は捜査の、しっかり見守っていくのは当然だと。要は民主主義の根幹であるルール違反なんだから。ただ、大村さんも河村さんのおかげで知事になったんだけど一挙に変わってしまったんでね。そこはもう河村さんの言い分っていうのもよく分かるけど。そういうルール違反は駄目ですよ、リコール運動の。そのところ、政治家の信念としたらどうなのかなと思いますね。

共同通信:そうしたら署名の不正問題について、事務局、携わっていた事務局の幹部で、愛知の5区で候補になっている維新の議員が、田中さんという方がいるんですが、この方、日本維新の方がいるので、その方から代表に対して何か説明だったりとかは。もしくは党として田中さんに対して何か処分したりとかそういったことはあるんでしょうか。

松井:それは本当に違法なことをやったというならそれはすぐ処分しますよ、もう辞めてもらいますよ、そんなの。民主主義の根幹であるリコールのルール破りなんてしているんだから。ただ、そのことについて僕に報告とか、なんなら今僕のところにそういう連絡もありません。知らんわ、リコールの事務局やってたっていうことすらも。
(引用以上)

知らんわ。ですからね。
この田中って、これからどう出るんですかね。それとも松井は裏で救済でも用意してるんですかね。

ちょっとググりましたが、この田中という人物は、2019年の県議選では、減税の候補として立候補しています。

https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/touitsu/2019/23/14579/skh45583.html

維新の候補予定者とはいえ、河村側からの要員のようですね。そのへんもあって、トカゲの尻尾切りで通せると踏んでいるのでしょうね。

 

 私としては、この件を契機に減税日本日本維新の会を一網打尽にしてもらいたいと思うが、そこまではなかなか難しいかも知れない。

 思い出されるのは、2008年から2012年頃にかけての小沢一郎の悪行だ。河村たかしはもともと小沢系の政治家だった。そして2012年頃の小沢の口癖は「私の意見は橋下市長と同じ」というものだった。小沢の秋波には橋下は靡かなかったけれども。

 そもそも小沢は「国民の生活が第一」というスローガンを掲げながら、実際にやったことは河村たかしの「減税日本」への支援だの、橋下へのすり寄りだのといった新自由主義剥き出しの行動だった。これがいつもの小沢のスタイルであり、2010年6月の民主党代表選では「社民党の理解が得られる候補者を」と言いながら過激な新自由主義者である樽床伸二を担いだり、2011年8月の同代表選では「脱原発」のポーズをとっていたくせに、玄海原発の再稼働を菅直人に阻止されて悔し涙を流した海江田万里を担いだりした。この時には当時「小沢ガールズ」と呼ばれた新人女性議員たちの反発を招いたが、小沢は「海江田を俺だと思って応援してやれ」と言い放って彼らの反発を抑えた。今また小沢は、衆院選大阪12区*1に、かつて次世代の党に属していたのをスカウトして自由党公認候補として立候補させた(もちろん落選した)極右の宇都宮優子(自由党時代には「真白リョウ」と名乗っていた)を立憲民主党の公認候補予定者として押し込んだ。

 これらの例は、小沢が本心では新自由主義だの極右だのへの好みを強く持っていることを示している。1993年に小沢が自民党から離れて以来ずっと、小沢は野党に害毒を流し続けてきたといえる。

 そしてその間にいろんな人たちが小沢を応援してきたが、誰一人としてその総括を行っていないように私には思われる。かつて小沢を応援してきた人たちに対して、その総括を強く求めたい。

*1:かつて小沢が担いだ樽床伸二の選挙区だ。樽床は2009年衆院選を最後に選挙区で当選したことがない(2017年に希望の党公認近畿ブロック候補として当選したが、その後補選に出馬して敗れたため再び浪人中)。