今週以降は記事に載せるグラフを2つだけにする。新型コロナウイルス感染症第3波の週間新規陽性者数と同死亡者数の線形プロットと、昨年3月1日以降昨日(2/19)までの新規陽性者数と死亡者数の7日移動平均の対数プロットの2種類を下記に示す。
今週特記すべきは、下の対数プロットで見ると、これまでずっと新規陽性者数が直線的に、つまり指数関数的に減少してきたのに、ここにきてその傾きが小さくなり始めたことだ。この変化はリニアプロットではわからない。片対数グラフで見るのが良い。
ことに東京都などの首都圏で「下げ止まり」の傾向が強まっている。大阪府などの他地域ではまだ指数関数的に減っていることから、大阪府知事・吉村洋文が勝ち誇ったかのような表情で緊急事態宣言の1週間前倒しを要請したが、大阪府を含む、首都圏以外の地域でも、そのうち下げ止まりが始まる可能性がある。
首都圏を中心とした「下げ止まり」が変異株(変位種)の影響でなければ良いのだが。少なくとも首都圏1都3県で緊急事態宣言を前倒しで終わらせるのは危険だと思うが、さすがの「ネオリベの菅」も昨年11月、12月の失敗に懲りてそんな真似はしないだろう。それどころか、1都3県が予定通り3月7日に緊急事態宣言を終わらせることができるかの方が注目される状況になってきた。今回の「コロナ禍」は本当に厄介だ。
新規陽性者数は5週連続で、死亡者数は2週連続でそれぞれ減少した。2月13日(土)から2月19日(金)までの1週間の新規陽性者数は9,282人(前週比19.8%減)、死亡者数は498人(同12.3%減)だった。前週比の新規陽性者数の減少率は先週までずっと3割を超えていたが、今週は一気に2割を割り込んでしまった。これははっきり「下げ止まり」といえる数字だ。今後の感染状況が懸念される。
死亡者数を新規陽性者数で割った値は5.37%で、前週の5.06%より上がったが、上がり幅は小さくなった。