kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

新型コロナ感染拡大に関するYahoo! ニュース、門外漢のエコノミスト・門倉貴史と感染症専門医・岡秀昭埼玉医科大教授が「ヤフコメ」でバトルを展開。弊ブログは岡医師を全面的に支持し、新自由主義者・門倉を非難する

 Yahoo! JAPANのニュースに新型コロナのニュースが載るたびに、なぜかヤフコメの筆頭に門倉貴史という「エコノミスト」、つまり感染症の門外漢のコメントが出てくるのが鬱陶しくてたまらないのだが、最近、岡秀昭医師が門倉のコメントに異を唱えるケースが出てきた。

 昨日(1/22)報じられた、東京都の新規陽性者数が1万人を超えたニュースもその一例だ。

 

news.yahoo.co.jp

 

【速報】新型コロナ 東京都で1万1227人感染確認 初の1万人台 4日連続で最多更新

1/22(土) 16:46配信

 

東京都で、22日、新たに1万1227人が新型コロナウイルスに感染していることが分かった。1日の感染者数として初めて1万人を上回った。4日連続で過去最多を更新したことになる。東京都の1日の感染者数は、19日が7377人、20日が8638人、21日が9699人だった。先週土曜日の感染者数4561人の2.5倍となっている。

重症者は12人で、感染者のうち3人の死亡が確認された。

年代別に見ると、10代以下が2484人、20代が3234人、30代が2070人、40代が1524人、50代が964人、65歳以上が670人だった。

感染者のうち5016人はワクチンを2回接種していて、2969人は1度も接種を受けていなかった。

22日時点の病床使用率は34.3%。東京都は、病床使用率が50%を超えた場合、非常事態宣言を要請することを検討するとしている。

 

(FNNプライムオンライン=Yahoo! ニュースへの配信)

 

出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/a51f844bc6f7a8aeb964959f71590e44e3bf7037

 

 上記ニュースのヤフコメの筆頭も門倉による下記コメントだ。

 

「まん延防止等重点措置」で、飲食店だけに規制をかけても感染拡大は止められず経済損失だけが無駄に膨らんでいくだけだ。感染力の高いオミクロン株では行動制限によって医療逼迫を回避することは不可能で、日本の経済は壊滅的なダメージを受けてしまう。行動制限を課さずとも、新型コロナの感染症法上の位置づけを格下げするだけで第6波は乗り切れるのではないか。現在は新型コロナが実質2類相当となっているから、感染者数が急増したときに保健所や一部の医療機関の負担が重くなって、すぐに医療が逼迫する事態に陥ってしまう。季節性インフルエンザと同じ5類相当まで引き下げれば、対応できる病院・診療所が増えて医療逼迫を回避できる。政策当局は、感染が急拡大している中で位置づけを変更することは現実的でないとしているが、感染が急拡大している今こそ、位置づけを変更して医療に余裕をもたせる必要があるのではないか

エコノミスト門倉貴史のコメント)

 

出典:https://news.yahoo.co.jp/profile/commentator/kadokuratakashi/comments/16428379017466.86dc.19846/

 

 一方、岡医師の下記コメントは4番目に表示されている。

 

経済のことは専門外なのでコメンテーターとして言及できないが、実際に患者対応をする医療現場の専門家として思うことは2類相当を5類相当にすれば解決するほど単純ではなく、実際に患者をみる専門家の間では同様な意見が多い。感染が拡大して院内クラスターが起きれば2類であろうと5類であろうと受け入れは難しくなり医療は逼迫する。そして高額な医療費が公費負担にはならなくなり一部自己負担になるなどの懸念もあるのだ。ちなみにレムデシビルは1本6万円を超える。これを6本使用するのだ。

埼玉医科大学教授・岡秀昭医師(感染症専門)のコメント)

 

出典:https://news.yahoo.co.jp/profile/commentator/okahideaki/comments/16428445587471.a7a7.24686/

 

 岡医師は「経済のことは専門外なのでコメンテーターとして言及できない」と仰るが、これは経済ではなく感染症のニュースだ。そして、門倉は感染症の専門家でも何でもないのに毎度毎度コロナのニュースに出しゃばってきて、「5類引き下げ」を叫び続けている。ところが、現在「2類相当」とされているだけで第2類に指定されているわけでもない新型コロナウイルス感染症を「第5類」に格付けすると、「高額な医療費が公費負担にはならなくなる懸念がある」。つまり「人の命は平等ではなくなる」*1。これこそ新自由主義者たちの真の狙いであり、だからこそ安倍晋三松井一郎・吉村洋文・玉木雄一郎小池百合子といったそうそうたるネオリベラリストたちが「5類格付け」の大合唱をするのだ。

 このニュースには、門倉の他にも2人の「エコノミスト」が門倉と同様のコメントを発している。あまりにも露骨なYahoo! JAPANの偏向ぶりというほかない。

 さすがに、記事についた「はてなブックマーク」の人気コメントもこのことを指摘している。

 

【速報】新型コロナ 東京都で1万1227人感染確認 初の1万人台 4日連続で最多更新(FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース

ぶら下がってコメントしてる識者が全員経済方面の人で口を揃えて5類に変えろと言ってるのがおっかない。尾身氏の骨抜き提言といい、禁断の果実に手を出しちゃいそうだこの国。

2022/01/22 18:00

b.hatena.ne.jp

 

 「全員」というのは、岡医師がコメントを公開する前にコメントした3人を指すのだろう。確かにこの3人は全員が「全員経済方面の人で口を揃えて5類に変えろと言ってる」。3人とも間違いなく新自由主義者だ。

 今回のニュースでは門倉のコメントと岡医師のコメントのタイムラグが1時間以上あったが、一昨日(21日)の下記ニュースではコメントが9分差で、門倉のコメントに岡医師が直ちに反論した形だった。

 

news.yahoo.co.jp

 

オミクロン株は感染力が高いので、飲食店以外でも感染リスクはある。飲食店への規制だけでは感染拡大に歯止めをかけられないにもかかわらず、依然として従来どおりの対策が実行されるのは、政策当局に行動経済学でいうところの「現状維持バイアス」が働いているためと考えられる。「現状維持バイアス」とは、変化によるリスクを避けて現状維持を望む認知バイアスのことだ。「まん延防止等重点措置」についていえば、感染防止効果は期待できないが、これまでこの対策で乗り切ってきたし、感染対策の方針を変えて失敗するリスクを考慮すると、従来どおりの政策でかまわないという意識が働いている可能性がある。オミクロン株はこれまでの変異株とは特性が異なるのだから、医療逼迫のリスクが高まるという理由で、安易に経済損失を伴う行動制限を課すのではなく、重症者に医療リソースを集中させるなど行動制限以外の方法を模索するべきではないか。

門倉貴史のコメント)

 

出典:https://news.yahoo.co.jp/profile/commentator/kadokuratakashi/comments/16427524691926.78ab.31819/

 

デルタと違い重症者へリソースの集中というのはオミクロンでは間違いだ。重症者は少なくリソースがいま足らないのはそこではない。現場にいれば明らかだ。それよりも軽症者がほとんどだがかつて経験したことのない感染者数に達してきている。感染力が強いため数の猛威に現場は圧倒されつつある。デルタと違い数への対応が望まれる。医療現場では今、この数によりクラスターが発生し始めており、通常医療に皺寄せが既に起こっている。コロナ病床は空いていても救急搬送できない事例が増えているのはその表れだ。コロナの重症者は依然少ない。故に重症者へのリソースの集中ではなく、感染者数を抑えて通常医療体制を耐えられる範囲に維持することが大切だ。感染者数そのものを抑える数への対策が望まれる。そしてこういう時こそ患者を、真実をみている現場の声を聞くべきだ。

(岡秀昭医師のコメント)

 

出典:https://news.yahoo.co.jp/profile/commentator/okahideaki/comments/16427530303424.df35.08938

 

 私が2件とも岡医師を支持し、門倉を非難する立場に立つことはいうまでもない。

 この記事をお読みの方々にも、門倉やその同類の新自由主義者たちに騙されないでいただきたいと強く願う。

*1:浦沢直樹の漫画『MONSTER』(1994-2001)で主人公の許嫁だった院長の娘のエヴァ・ハイネマンが「人の命は平等じゃないんだもの」と言い放つ場面がある。