本人が書いた文章よりも先に下記醍醐聰氏の一連のツイートを知ったので、読む前に予断が入ってしまったかもしれない。
①https://t.co/aZ8GecM6R3
— 醍醐 聰 (@shichoshacommu2) 2022年4月30日
話題を呼んでいるからと『東京新聞』が転載した師岡カリーマさんの論。しかし、「物事を白黒に二分する」「薄っぺらい議論」に危うさを感じるというこの人の中立を標榜する薄ぺらな議論、この手の議論に共感する風潮にこそ、危うさを感じる。
②
— 醍醐 聰 (@shichoshacommu2) 2022年4月30日
「とりあえずプーチンを糾弾しておけば間違いはないという不毛なスタンスに陥りたくはない。」
→プーチンを厳しく批判することがなぜ「不毛」なのか?
「糾弾」「不毛」というフレーズで他者の議論を卑俗化し、問題の核心をはぐらかす、おなじみの情緒的話法。
③
— 醍醐 聰 (@shichoshacommu2) 2022年4月30日
師岡さんの見方はというと陳腐なNATO東方拡大論。ならばロシアのウクライナ侵略に脅威を覚え、中立からNATO加盟に転じたフィンランド、スウェーデンに対し露が「NATOの北方拡大阻止」を掲げて侵略したら、どっちもどっち論が通用するのか?日本の「リベラル系」論壇の薄っぺらさを思い知らされる。
④ 師岡さんはロシアの侵攻に抵抗するウクライナ人、彼等を支援する民間の活動を伝える「美談」に酔っている世界に危うさを感じるという。
— 醍醐 聰 (@shichoshacommu2) 2022年4月30日
しかし、死の恐怖に苛まれながら侵略者に対峙する人々の葛藤と士気を「美談」と表現する感覚こそ、安全な場所で軽薄な「中立」「相対化」に酔う独善である。 pic.twitter.com/1AUxmHiK8j
以上4件のツイートを読んだあと、『世界』の臨時増刊号から一部を削って転載したという東京新聞の下記記事を読んだ。
内容は引用する気も起きない。前記4件の醍醐氏のツイートを首肯せざるを得ないとともに、東京新聞記事についたはてブコメントのうち人気のもっとも高い下記ブコメにスターを進呈するしかなかった。なお、6件あった人気ブコメでは下記のブコメが突出して良かった。
師岡カリーマさん ウクライナ侵攻に思う:東京新聞 TOKYO Web
日本以外のルーツがあっても、ものすっごい表現を豊かに丁寧にしても、海外の報道などを多角的に絡めても、結局「本当にプーチンだけが悪いのか冷静に考えよう」という河瀬直美式の情緒論・広義のDD論でしかない。
2022/04/30 15:09
最近知ったが、「どっちもどっち」論をネットで揶揄して「DD論」というらしい。
河瀨直美や師岡カリーマのように侵略する側と侵略される側を(広義の)DD論で事実上一緒くたにしてしまうのは論外だが、右、それも極右に近いかもしれない河瀨と「リベラル」のはずの師岡がDDと言わざるを得ないことはあまりにも残念な現実だ。