kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「日中戦争であれば日本、ベトナム戦争であればアメリカ、アフガニスタン侵攻であればソ連、レバノン侵攻であればイスラエルを徹底的に非難しなければならないように、ウクライナ戦争ではロシアを徹底的に非難しなければなりません」(「無識者(風来坊)」さんのコメントより)

 下記記事のコメント欄より。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 無識者(風来坊)

和田春樹東大名誉教授らがロシアとウクライナの双方に停戦を呼びかけたとのことですが、これが日本のリベラル・左派のズレっぷりをよく表していると思います。ロシアが侵略戦争をやめて撤退すれば戦争はすぐに終わるわけですからね。ウクライナの人たちは好き好んで戦っているわけではありません。自分達の命や基本的人権を守るために戦いを強いられているわけです。戦わずに逃げればいいじゃないかと言う人もいますが、逃げたくても逃げられない人もたくさんいるわけですしね。日本大空襲の犠牲者にもっと安全な場所に逃げれば良かったのにと言うのと同じくらい無意味なことです。日中戦争であれば日本、ベトナム戦争であればアメリカ、アフガニスタン侵攻であればソ連レバノン侵攻であればイスラエルを徹底的に非難しなければならないように、ウクライナ戦争ではロシアを徹底的に非難しなければなりませんね。(後略)

 

 そうなんですよ。

 「日中戦争であれば日本、ベトナム戦争であればアメリカ、アフガニスタン侵攻であればソ連レバノン侵攻であればイスラエルを徹底的に非難しなければならないように、ウクライナ戦争ではロシアを徹底的に非難しなければなりません」とは、本当にその通りだと思います。

 1979年のソ連のアフガン侵攻は、まだ親ソ派として有名だった向坂逸郎が生きていた頃(1985年死去)でしたから社会党左派(社会主義協会)はどうだったかは知りませんが、共産党新左翼を含む左翼の大半がソ連を批判しました。もちろんリベラルも。

 ところが最近は新自由主義グローバリズムへの批判が普及してきたので(この議論自体は正当だと私は考えています)、その旗手であるアメリカを批判せずして議論してはならない、みたいな「反米原理主義者」たちが現れ、彼らが「NATOの東方拡大を議論せずしてロシアを批判するのは議論が不十分だ」などと言っているわけです。「NATOの東方拡大」の枕詞をいちいちつけなければまともな批判ではなく、その枕詞をつけない人間は事実上の親米派だと決めつけるに至っては何をか況んや。呆れて言葉もありません。

 でも、上記の意見であればプーチン批判(ロシア批判)の部分はまともなのでまだ見るべきところはあります。さらに悪質なのは暴走して「ゼレンスキー=ネオナチ論」等を喚いて事実上プーチンと同じようなことを言い出す人間がいることで、私の見るところその比率が高いのがヤマシン(「山本太郎信者」)です。もちろんこんな方向に暴走するのはさすがのヤマシンの中でも一部に過ぎません(その多くはツイッタラーです)が、その比率は一般人はもちろん、政治的意見を発信するツイッタラー全体から見ても異様な高さになっているように見受けられます。ここまでくると論外としか言いようがありません。

 私の理解では、まともなリベラルまたは左派であれば「日中戦争であれば日本、ベトナム戦争であればアメリカ、アフガニスタン侵攻であればソ連レバノン侵攻であればイスラエルを徹底的に非難」する立場に立っていると考えています*1から、下記「世に倦む日日」のツイートのトップに固定されている呟きからリンクが張られている下記ブログ記事など、何言ってやがるとしか思えません。

 

critic20.exblog.jp

 

 いつまでこんな不毛な議論が続くんでしょうかねえ。

*1:中には右派系論客に無批判に同調する軽率な人もいるのは確かですが、そんな人たちは少なくともリベラル・左派の多数派ではありません。