参院選で立憲民主党代表の泉健太が掲げる「提案型野党」の路線が有権者に否定されたことは明らかだろう。まことん氏によると、立民が票を減らした分と維新が票を増やした分は同程度だ。
立憲民主党が参院選の比例獲得票数で維新に110万票負けていて、比例では野党第二位に落ち込んでいるのは、かなりヤバい事態だと思うのですが。数字の上では立憲が減らした分を、維新が丸々増やしている塩梅。
— まことん @ 人生も社会も再起動 (@makotonch) 2022年7月11日
しかし泉は、開票速報で議席減について聞かれても「なんとか踏みとどまった」などと答えて、自らの辞任を否定した。
まだ開票は続いているものの、立憲民主党の比例票は大幅に減り、結党以来最少となる見込み。だから提案路線は自らの支持拡大を放棄するものだと書いたのに……。
— 三春充希(はる)⭐第26回参院選情報部 (@miraisyakai) 2022年7月10日
比例得票率
— ツイッター政治おじいちゃんお化け (@micha_soso) 2022年7月11日
民主→民進→立憲民主
2012衆 16.0→
2013参 13.4→
2014衆 18.3→
2016参 20.9→
2017衆 19.8→
2019参 15.8→
2021衆 20.0→
2022参 12.7%
今回の立民の比例得票率は、第2次安倍内閣発足翌年に行われ、民主党の凋落を強く印象づけた2013年参院選より低く、泉と同じく保守系政治家である岡田克也が「野党共闘」路線で本当に「なんとか踏みとどまった」2016年の民進党の得票率20.9%と比較すると、なんと約4割も少ない。昨年の衆院選と比較しても3分の2にも満たない。立民の惨敗は数字にはっきり表れている。
つまり、泉の路線は有権者に明確に「ノー」を突きつけられたわけだ。
しかし、立民党内から泉執行部を批判する声もろくすっぽ上がらない。このことから感じるのは、何も党内民主主義が機能していないのは、組長が独裁する党や宗教政党や民主集中制の党に限らないということだ。なお自民党も、数日前に銃殺された極右の安倍晋三が放恣に操る政党に成り下がっていた。
この立民の現状は、日本における民主主義の衰退を示すものだろう。だからこそ、新選組、N党、参政党という、一部のツイートの表現を借りると「陰謀論御三家」政党が合わせて1割もの比例得票を得てしまうのだ。