タイトルの通り。昨年4月に公開された下記記事を偶然みつけた。
以下引用する。有料記事で途中までしか読めないので、無料部分のみ引用する。
安倍元首相の〝黒歴史〟は完全に封印
カテゴリ:政治・国際
まさかの時に人の本性は剥き出しになる。ロシア軍によるウクライナ侵攻で、私はこの言葉を噛み締めている。平時は仮面をかぶり怪物であることを悟らせないが、有事の際にはそのグロテスクな本性を剥き出しにする。ウ戦争は、彼らの本性を炙り出すリトマス試験紙になっている。
2月24日、四方向から電撃的にウへ侵攻したロ軍は、ウ軍の激しい抵抗を受けて停滞しているが、それでもなお戦争の全体的主導権はロ側にある。こんな大侵略戦争を誰が擁護するのか不思議であるが、事実、ネット右翼(ネトウヨ)の一部はこの戦争においてプーチンとロシア軍を絶賛する。
まず1種類目が陰謀論者である。世界を操る影の政府・DS(ディープステート)がウ軍およびゼレンスキー大統領をしてロシアと戦わせているという。つまりこの戦争はウ側の自作自演というわけである。DSはグローバリスト、ネオコン、ユダヤ系国際金融資本の集積体であり、世界統一政府を樹立しようとしている―。そこに敢然と立ち向かうのがプーチンとロ軍であり、彼らの頭の中では「光の戦士」ということになっている。ここに付随する味方としてトランプ元大統領が加わる。
こうした荒唐無稽な陰謀論の発信地の筆頭は元駐ウクライナ大使兼モルドバ大使の馬渕睦夫。保守論壇では名の知れたユダヤ陰謀論者だが、今次のウ危機に際しては、2014年のクリミア戦争(併合)以降、一貫してウはネオナチ国家で、アゾフ大隊がロシア人を虐殺していると主張している。この手の陰謀論動画が、まるでチェーンメールのごとくネット界隈を飛び回っているのだ。
ネットで拡散される陰謀論
馬渕は12年に、現在は出版事業を停止している総和社(東京・新宿)から『国難の正体』で本格デビューし、元駐ウクライナ大使という肩書をフルに活用して定年後、陰謀論的世界観を出版業界で開陳してきた。同書にはDSという単語こそ出てこないものの、完全なユダヤ陰謀論本である。馬渕はその肩書が印籠となり、一時期関西の地上波右派系番組にも出て『WiLL』にも寄稿した。が、馬渕があまりにも「世界の全ての悪事はユダヤ系がやっている」と言い過ぎたため、当時WiLL編集長だった(後、『Hanada』に分裂)花田紀凱に倦厭されたのか、以降はネット動画の世界に自閉している。当然この理由は、花田自体が「マルコポーロ事件」(1995年)で鉄槌を受けた自業自得の経験があるからだろう。(以降有料記事)
(ZAITEN 2022年05月号)
この記事に展開されている「ロシアとプーチンを絶賛する『ネトウヨ』」に対する古谷の批判自体はもちろん正しい。
問題は、こんな記事を書いていた古谷がなぜ国会に議席を持つ国政政党で唯一ロシア決議案に反対した×××新選組の代表選に出馬したのかということだ。不思議でならない。
たとえば、大石晃子は下記の恥ずべきツイートを未だに削除していない。
この戦争を止められるのは誰でしょう。
— 大石あきこ 衆議院議員(れいわ新選組) (@oishiakiko) 2022年3月2日
ロシア非難の大義を利用してロシア分割の利益を狙う者たちではありません。
戦争を止められるのは、戦争や経済制裁の犠牲になる圧倒的多数の民衆です。
今、世界中で戦争反対の民衆が立ち上がっています。
私は今もこれからも、常にそちらに立ち続けます。
何が「ロシア分割の利益を狙う者たち」だ。ふざけるな。
下記ツイートを10年近くも削除していない山本太郎並みの厚顔無恥ぶりだ。
人工地震
— れいわ 山本太郎 消費税廃止!住まいは権利! (@yamamototaro0) 2013年10月1日
それにしても、古谷経衡はウクライナ戦争に対するスタンスが山本太郎や大石晃子らと明らかに異なるのだから、×××新選組代表選に立候補した以上、ウクライナ戦争への対応をめぐって山本や大石、それに櫛渕万里(元希望の党)らと激論を交わさなければならなかったはずだ。
私は同代表選の投票日さえ知らないほど関心が低かったから、どんな論戦がなされたのかは全く知らないが、ウクライナ戦争をめぐる論争など全くなかったであろうことは想像に難くない。
茶番もいいところの代表選だったに相違あるまい。