kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

大谷翔平と筒香嘉智の大きな落差から村上宗隆の今後を思う

 MLB大谷翔平が26号本塁打を放ち、相変わらずNPBの村上宗隆の倍以上の本塁打量産ペースを保っている。

 大谷はたしか一昨年の今頃も今と同じようなペースで本塁打を打っていたと思うが、後半はややペースを落として最終成績は46本塁打で、本塁打王にはなれなかった。

 今季はどうなるかはわからないが、48本塁打に到達した時点で松井秀喜MLB通算175号に並ぶ。つまりその2本前の46号で自己最多に並び、47号で更新し、48号で松井と並び、49号で松井を超え、50号で大台に乗る。さらにもっと打てば、55号でNPB王貞治に並び、56号で村上に並び、57号で村上を抜き、60号でバレンティンに並び、61号でMLBに戻ってロジャー・マリスに並び、62号でジャッジに並び、63号でジャッジを抜く。

 しかし今季のこれまでのペースで行っても52本塁打らしいから、上記の後半の達成は困難だろう。ただ50本塁打まで打てば本塁打王の可能性が高まることは間違いないから、大谷が一発打つごとに報ステnews23が、いや全然見てないから知らないがNHKも一般ニュースの枠で大谷の本塁打で騒ぎまくるのかもしれない。

 なぜ大谷のことを書こうと思ったかというと、下記ツイートに触発されたからだ。

 

 

 日本プロ野球OBで当時から大谷の二刀流に賛成していたのは落合博満だけだろう。他の人は全く知らない。野村克也も強く反対していた。もともと野村は非常に保守的な人で、大の読売ファンでもあったから、常識に挑戦する大谷の行き方とは相容れない人だ。私は昔から落合よりも野村をひいきにしているが(それは野村がONへのライバル意識を強烈に持っていたからだろう)、野球人としては落合の方が野村よりも一段上だろうと思っている。金田、張本、ましてや堀内や鈴木啓示なんかは全く買わない。

 大谷の活躍が注目される一方で、筒香嘉智がレンジャーズとの契約を自ら破棄して自由契約になったらしい。藤浪晋太郎防御率10点台でも使ってもらえるアスレチックスとは違ってレンジャーズは地区首位のチームだから、レンジャーズ傘下ではメジャー昇格は困難と判断したのかもしれない。

 筒香のポスティングでの渡米が決まったのは2019年のシーズン終了後だが、翌2020年には新型コロナでMLBの試合数は確か60試合だった。これが筒香には不運だった一方、手術からの回復期間にあった大谷には幸運だったかもしれない。翌2021年以降、大谷と筒香には大差がついた。

 村上宗隆もメジャー行きを焦ったら筒香の二の舞になることはほぼ確実だ。村上はNPBにおいてでさえ昨年9月以降の長期の不調にはまりこんでいる。

 それに村上はMLBの研究が全くできていない。昨年、なんとニューヨークがアメリカの東部にあるか西部にあるかも知らないことを露呈して、高津臣吾監督に「ど東や!」とどやされていた。

 村上は「村神様」の異名をとった昨シーズンが5年目だった。同じ5年目に大谷がポスティングでMLB入りを決めたが、大谷の球団選びは綿密で、どの球団なら二刀流をやりたいという自らの希望に一番合っているか、あるいは球団の本拠地の気候はどうかなどを総合的に判断して現在の球団を選択した*1。昨シーズン終了後の村上からは、そういうことは何も考えずに安易に人気球団を選んでしまいそうな危うさが感じられた。

 そんな村上がメジャー行きを言い出せない(に違いない)ほどの長期不調に陥った。落合博満は今季のヤクルトの不振について「四番が機能していないからだ」と一刀両断した。現状だと村上がメジャー入りしても大谷の再来にはならずに筒香の二の舞になってしまうだけだろうと思うのは私だけではないだろう。ニューヨークがアメリカの東部か西部かも知らないようではどうしようもない。

 村上は、まず頭を冷やして冷静に考えることが必要なのではないか。技術もさることながら、ポスティングの前にMLBについて研究し尽くしたに違いない大谷の思考をまず学んではどうだろうかと素人が勝手に思う今日この頃だ。

*1:それを思うと、大谷は現在の球団だと「ヒリヒリした9月」を味わえないから東部の某球団に移籍すべきだ、などとほざく一部のファンには本当に腹が立つ。彼らはおそらく日本プロ野球では読売を応援しているような人たちに違いない。