kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

プロ野球に関するコメント特集〜阪神タイガースのリーグ優勝を中心に

 昨日書けなかったプロ野球に関する記事のコメント特集。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 帆船

スワローズは来年巻き返す可能性はあるのではないかと思うのですが、ドラゴンズは何故かあの方が続投するみたいで溜息しかでません。

 

 昨日の記事にも書きましたが、中日球団は経営陣がどうしようもありませんよね。2011年に彼らが落合博満の更迭を内定した時、それがドラゴンズの選手たちの危機感を煽って、そのあおりを食らったスワローズが鳶ならぬ竜にアレならぬ油揚をさらわれるであろうと予想した記事を書いて公開し、その予想が不幸にも的中してしまったことがありますが、その記事中で既に私は中日球団の末路を言い当てていました。もう12年も前の話です。今やドラゴンズに望まれるのは、一日も早い「身売り」だと確信しています。それから中日の観客が減った最大の原因は「落合監督のつまらない野球」なんかではなく、間違いなくナゴヤドームの立地の悪さにあると思います。私は仕事で名古屋に泊まった2006年8月*1のある日、当日券でナゴヤドームに入ってみようかと思ってJR大曽根駅に行ってみたところ、駅からナゴヤドームへの行き方がわかりませんでした。その日行われた試合はスワローズ戦ではなくベイスターズ戦だったので試合観戦にそれほどの執着もなかった上、観客を球場に導こうとする姿勢すら感じられない中日球団の体質に呆れて観戦する気が失せてホテルに引き返したのですが、これでは観客動員は減って当たり前だよなあと思ったものです。そもそもあんなところにある球場だと西濃(岐阜県西部)や三重のファンは足が遠のくだけなんじゃないかなあとも思いました。中日は現在も二軍の球場に使われているナゴヤ球場を壊して、そこにドーム球場でも建てるしかないと思いますよ。なお私はドーム球場が大嫌いでしたが、今年の猛暑に接して今後はドーム球場でなければプロ野球はやっていけないのではないかと思うようになりました。

 

 amur

野村氏の「弱者の野球」で巨人の巨大戦力をかき回すというのは非常に痛快ではあったものの、個人的にはどうしても野村野球が好きにはなれませんでした。
野村氏は、期待している選手を敢えてマスコミを通じて非難する「ボヤキ」を多用していましたが、ボヤキの多くは今の基準で見れば明らかにパワハラでしたし、特に阪神監督時代に野村氏のボヤキでやる気を削がれた選手も少なくなかったといいます。
(岡田氏の高慢さは私も感じますが、野村氏からパワハラを受けていた選手を身を挺して護っていたという部分はあったと思います)

パワハラというと、どうしても星野仙一氏のような物理的な暴力を想像しがちですが、野村氏の「やる気がない」という類のボヤキだって言葉の暴力ですし、言葉の暴力を物理的な暴力より軽視してよいとは言えないのではないでしょうか?

 

 お言葉ですが、岡田監督の言葉によるパワハラも野村監督に負けず劣らずなのではないかと心証を今年持ちました。青柳晃洋や佐藤輝明など、最後には復活して帳尻を合わせたのでわだかまりは(一時的に?)解消したのかもしれませんが、あそこまで言うことないのにと思いましたよ。

 私も野村監督に対してはいろいろ批判は持っていますが、それは「ぼやき」などではなく主に投手起用です。1992年9月の甲子園で救援で9イニングを「完封」した岡林洋一が、2日後の同じカードの延長10回に登板して広沢のサヨナラトンネルで敗戦投手になりましたが、岡林を起用したことをスポーツニュースで知った私は目を剥きました。広沢のサヨナラエラーには悔しいという感情よりも、そこで試合を終わらせたために岡林がそれ以上投げなくて済んだのが不幸中の幸いだったと広沢に感謝したほどです。

 また1993年6月から7月初めにかけての伊藤智仁の起用もひどかったです。調べてみると、伊藤は6月22日の広島戦で延長10回を完封したあと(投球数127球)、中4日で引き分け試合となった甲子園の阪神戦で延長13回を投げ(投球数185球)、さらに中6日で読売戦に投げて9回を完封して(投球数137球)ハウエルのサヨナラ本塁打でやっと勝ちましたが、その試合の終盤で伊藤は故障したのでした。なお伊藤は5月28日の千葉マリンでのベイスターズ戦でも延長12回、193球を投げました(勝ち負けなし)。

 

classicstats.doorblog.jp

 

 これらはあの当時でも批判の対象となった起用法です。2016年に阪神の金本監督が藤浪晋太郎を晒しものにして161球を投げさせた時にもそれを批判する記事を弊ブログに公開しましたが、野村はその藤浪の投球数を上回る投球を2度も伊藤にさせたわけです。なお後年野村は岡林と伊藤に謝罪しましたが、あれは許される投手起用法ではありませんでした。

 

 檜原転石

まさかプロ野球ネタでの検閲はないだろうが・・・

このネタでは私は何度も記事に書いているが、岡田の暴言(点差による投手のインコース攻めを禁止)はファンの暴走を煽るもので、まったく駄目。
巨人の人好しの高梨は、ファンのヤジで完全に調子を崩した。
私はツバメとトラの死球騒動の伏線を書いているが、あなたがそれに触れないのは不思議。そう、去年の2塁走者の打者へのサイン伝達事件だ。3塁村上がこれを指摘したら、トラのベンチから暴言の猛攻撃。だがこの結果、トラの攻撃陣はそれ以後明らかに打率が低下した。この悪質な事件をプロ野球機構が何の動きもみせず、私は脱力した。
 というわけで、捕手のサインを打者に伝えていたであろう近本(もちろん彼だけではない)はツバメの投手陣から内角を狙われる理由があるということ。

 私がトラを嫌悪するのは、この球団がDH制の強固の反対球団なこと。多分理由は、野手の給料が上がるから。よって今後も投手の故意の三振を見ることになる。こんな真剣勝負とはほど遠い行為を好む球団だから、インコース攻めを嫌がる可能性はある。だが、内角に来ることが分かっていれば、打者はよけられる(笑)。

 

 ご指摘の件は昨年ではなく一昨年の試合ですが、これには意識的に触れませんでした。サイン盗みの件についてのやったやらないの話は証拠がないので感情的な罵り合いに終わるだけですし、何より一昨年と今年とではタイガースの監督が違うからです。

 なお、この件を機にタイガースファンを一時休止して、その間スワローズを応援していただいた風来坊さんが一時弊ブログのコメント欄常連だったこともあるので、この件を私が忘れるはずはありません。あれは2021年7月6日、神宮球場での試合でした。当時の矢野監督はしばらくその件には触れなかったようですが、半年後に改めて「やってない」と言明しました。しかし真相は藪の中です。

 

www.nikkansports.com

 

 矢野監督は選手の自主性に任せるタイプだったので、あるいは選手間で自発的な行為があった可能性もあります。それとも首脳陣の関与があったのか、あるいは全く何もなく、近本の「左手の動き」は彼のクセにすぎなかったのか。いろんな可能性がありますが、その件に記事で触れることによってポジティブな議論が行われる可能性は皆無だと判断した次第です。

 それに、打者への厳しい内角攻め自体は必要だと私も思いますが、技術のない投手がそれをやって相手チームの選手を壊しても良いことには絶対になりませんし、1994年にせよ今年にせよチーム成績の悪い年に限ってそういう騒動を引き起こす体質は、まさしく1994年当時からの野村野球の悪い部分が今も継承されている表れであると考えて、スワローズが解決すべき課題だと書いた次第です。私は最後までマクガフを信じて2021年にセ・リーグの球団を9年ぶりの日本一に導いた高津監督を高く買うことにかけては人後に落ちないつもりですが、高津監督にはさらに上の段階の野球を目指してほしいと思っています。

 続いて「はてなブックマーク」のコメント(ブコメ)より。

 

プロ野球・阪神タイガースが18年ぶりリーグ優勝。ヤクルトは野村克也「弱者の野球」の負の遺産である死球禍を引き起こした痛恨の一年 - kojitakenの日記

岡田は強者の野球と言われるが投手陣は同意。野手の長打力を比較すればヤクルトやDeNAには劣り、補ったのが四球を増やす選球眼。これはマネーボールのアスレチックスが行った弱者の野球ではないか。

2023/09/17 12:52

b.hatena.ne.jp

 

 これに対しては私自身が同じブコメで反論した。

 

プロ野球・阪神タイガースが18年ぶりリーグ優勝。ヤクルトは野村克也「弱者の野球」の負の遺産である死球禍を引き起こした痛恨の一年 - kojitakenの日記

<a href="/RASEN-KAIDAN/">id:RASEN-KAIDAN</a>>いや、四球を得るのを重視するのは、V9時代の読売・川上哲治監督時代の「早打ち厳禁」と同じ、単なるチームプレイ重視の「基本に忠実な作戦」であって、それを「弱者の野球」とは言わないと思いますよ。

2023/09/17 13:16

b.hatena.ne.jp

 

 そもそも打者の技量が投手に劣っていては四球は得られないわけですから、「死球を増やす選球眼」というのは弱者の戦法でもなんでもなく、それどころかかつての川上読売も採用した「強者の野球」であり、しかも選手に自由に打たせることよりもチームプレー重視を求めた「管理野球」の性格が強いと思います。矢野監督は選手の自主性を重視して、どんどん盗塁させるなどの積極策は好みましたが、岡田監督の「四球重視」は、どちらかというとその矢野野球に対するアンチテーゼとして打ち出された側面が強いように私には思われます。現に今年の阪神の盗塁数は昨年のようにリーグで突出した1位ではなく、現段階では4試合試合消化数が阪神より多いとはいえ広島より4つ少ない2位にとどまっています。要するに「強い戦力」の活かし方が矢野と岡田とでは違うということでしょう。

 なおヤクルトとDeNAの打線ですが、ヤクルトは落合博満氏が指摘する通り四番・村上が機能しなかったのが最大の敗因で、本塁打数では30本に到達してそれなりに帳尻を合わせたものの読売の岡本には遠く及ばず打率は2割5分台、山田哲人は今年も一段とダメで打率2割3分台、塩見も故障で欠場の試合が多いなど、本来の力を全く発揮できませんでした。チーム打率も阪神の.248に対して.238です。それからDeNAは少し前からかつての打線のチームではなく投手力のチームになっている上、佐野の不振が響きました。長打力ではヤクルトもDeNA阪神より上ですが(それどころか読売はもっと上)、打撃の総合力では今年に限っては阪神が両球団を凌いでいたと私は思います。

 なお私が「弱者の戦法」で直ちに連想するのは戦国武将の毛利元就であって、何を隠そう小学生時代に「学習漫画」を読んだ頃から毛利びいきで信長も秀吉も家康も好みませんでした。だからスワローズの野村野球や広島のチームであるカープにシンパシーを抱くのかもしれません。読売の斎藤雅樹を打ち砕くためだけにカープで戦力外になった小早川毅彦を獲得して読売との開幕戦でその小早川が斎藤から3連発を打った時には、私は狂喜乱舞しました。

 ところで私が不思議でならないのは、なぜ阪神ファンは自らが応援するチームを「強い」と言われるのをそんなに嫌うのかということです。関西のチームが人気も実力もナンバーワンでなぜ悪いのか。タイガースの地元で育った私はそう思います。野村克也は生前、阪神が読売に代わって球界の盟主になっても良いのではないかと言ったことがあります。実は私も同様のことを思ったことがあったので、さすがは野村克也と手を打ったものでした。ただ、野村自身は阪神監督就任のその日に、自らの周りに群がる新聞記者たちに「もっと近鉄オリックスのことを書いてやれや」と言いました。そういう監督だったからこそ、こと野球に関しては大いにひいきにした次第です。

 最後にカープファンの方のブコメ

 

プロ野球・阪神タイガースが18年ぶりリーグ優勝。ヤクルトは野村克也「弱者の野球」の負の遺産である死球禍を引き起こした痛恨の一年 - kojitakenの日記

悔しいけれど今年、現有戦力を使い切って優勝するしかなかった。叶わなかった……のか?>&quot;来年のカープも優勝には届きそうにないと思う。少なくとも来年につながる戦い方ができているとは言い難い。&quot;

2023/09/18 03:04

b.hatena.ne.jp

 

 あのくだりは心を鬼にして書きました。記事本文にも書いた通り、私は緒方監督を高く評価していました。まず自分たちより強い読売と阪神をターゲットにして、この2チームに勝つことによって選手に自信をつけさせてチームを強化することが、2000年代から2010年代にかけてのセの4球団に求められたことだったと思います。新井監督には自身も長く在籍した阪神への遠慮みたいなものもあったのではないかと勘繰りたくなったのは残念でした。

 緒方監督でもったいなかったのは2016年の日本シリーズでした。マツダで行われた最初の2試合に圧勝し、札幌での第3戦も押し気味でしたが、延長線で大谷翔平を歩かすか勝負するかをはっきりさせずに「くさい球で勝負する」作戦に出たところを、最初から悪球を狙っていた大谷にサヨナラ打を打たれてしまいました。あのあと、あの試合を反省してさらに一段上の野球を目指していれば、カープの黄金時代はもっと長く続いたのではないかと惜しまれます。

 来年は、今年の優勝で自信をつけたであろう阪神がさらに手強くなることは確実なので、今年よりも厳しい戦いを強いられることは間違いありません。鍵を握るのはやはり投手起用でしょう。2004年に中日が落合監督の就任1年目に優勝した時には、山本昌がその年最初に登板した阪神戦で完封すると、落合監督は山本を徹底的に阪神にぶつけるローテーションを組んで山本は阪神から7勝(1敗)を挙げ、それが打倒阪神につながりました。それどころか山本昌は2年後の首位攻防戦の阪神戦でノーヒットノーランを達成し、その次の試合から9連勝してなおも食い下がる阪神を敵地・甲子園で沈める離れ業を演じました。中日のこの2度の優勝は「阪神キラー・山本昌」なくしてはあり得ませんでした。とにかく阪神を、あるいはヤクルトや読売などが出てきたならばそれらの上位チームを含めてではありますが徹底的にマークして臨機応変の選手起用をすることが新井監督には求められると思います。

*1:落合監督の下で中日がリーグ優勝した年。