先の参院選に新選組比例区公認で立候補して落選した長谷川羽衣子の得票が驚くほど異常に少なかったことについては既に書いたが、おじいちゃんお化け氏のリポスト経由で下記Xを知った。
『地方議員のうい子さんへの選挙協力禁止が本部から通達されて皆さん身動きが出来ませんでした。』
— ガ🇯🇵ン🌸ギ⛩️マ🍊リ🍉入寂 (@yangdigantung) 2025年7月22日
命令自体がおかしいし、それに対して抗えないのもおかしい。全体主義ですね。 https://t.co/4aAbLCgtUs
何やら、新選組内で長谷川羽衣子がハブられ(排除され)始めているのではないかとの話。
以下、上記Xを含むスレより。
仮にこれが事実だとして従わなければならない道理が何だったのか個人的には気になりますね。
— ホアキンa.k.a悪魔の子 (@ishioka9844) 2025年7月22日
地方議員については、おそらく次の選挙で公認がもらえず、ボランティアに対して当該議員への選挙協力禁止が本部から通達されるといったところではないでしょうか。
— ガ🇯🇵ン🌸ギ⛩️マ🍊リ🍉入寂 (@yangdigantung) 2025年7月22日
れいわ新選組は地方議員のハローワークですからね。
すると、党内政局で見たときに長谷川羽衣子ならびに緑の党分裂一派を引き剥がすための参院選だったと過程するとかなり面白いですよね。長谷川羽衣子を当選させるのではなく、れいわから厄介払いするためだったとすれば合点がいきますし。
— ホアキンa.k.a悪魔の子 (@ishioka9844) 2025年7月22日
緑は岩手の件でも愛知でもやらかしまくってますからね。静かに粛清されても文句は言えません。彼らが党勢に与えたダメージは計り知れない。
— ガ🇯🇵ン🌸ギ⛩️マ🍊リ🍉入寂 (@yangdigantung) 2025年7月22日
愛知については知らないけど、岩手って地方議員に対するハラスメント疑惑の件だよね。
確かにそうですよね。岩手の件の加害者とされてる方も緑の党の息のかかった人間なわけですし。そうやって考えると、長谷川羽衣子を厄介払いして党本部内での緑の党の力を削ぐ目的が
— ホアキンa.k.a悪魔の子 (@ishioka9844) 2025年7月22日
参院選の裏テーマとしてあったのではという仮説が成り立つかなと思います。
何か日本保守党の「左」版みたいな騒動だな。おっと、元号と「白色テロ集団」をともに党名に冠する「組」を「左」と言ってはいけなかったかもしれない。
緑は各自治体レベルでで日本共産党と協力関係にあることも多いです。
— ロジャー鱒男 (@notnotsuccess) 2025年7月22日
代々木に情報が通じるのを、ビビって切った説も追加しておきたい。
でも長谷川夫妻は反共ではある。
緑の内部で長谷川が嫌われてるのも、地域でうまくやってる所に水を差されるというのもあるんでしょうな。
なぜに内部しか知り得ない情報が赤旗に⁈なんてことがあって犯人探しが行われたのかも。
— ガ🇯🇵ン🌸ギ⛩️マ🍊リ🍉入寂 (@yangdigantung) 2025年7月22日
全部つ、つ、ぬ、け🩷
以下、ロジャー鱒男氏のXより。
これはベンチャーあるある。
— ロジャー鱒男 (@notnotsuccess) 2025年7月21日
創業者の何かに触れた結果、一晩で権力構造が変わる事がある。 https://t.co/HKvK2MS46h
羽衣子はん、行動制限は選挙開始時に決まってた模様。
— ロジャー鱒男 (@notnotsuccess) 2025年7月21日
あのギリシャの反緊大臣の友達アピールとかGNRは山太郎君の理解がまず追いついて無い。
彼は自分の知らない事をやられると不機嫌になるタイプ。
思想的対立と見れば、反グロがwoke切りという構図なんだろうが、単なる嫉妬だけの可能性も(笑) https://t.co/xCRuUX3gZP
こんなXもあった。
ヤニス・バルファキスと長谷川ういこの対談を見て、私は震え上がりました。
— たかおん (@TakaoMorimoto) 2025年7月21日
反緊縮(放蕩財政派)学者がういこの泊付けをしたように見えたからです。
これは議員になって、更にMMTer論を炸裂させるのだろうと悲観しました。
ところが、山本太郎が阿呆なせいで当選を逃す結果になったとは・・・…
三橋・藤井・安藤(+池戸、笑)が参政党シフトで、インチキと言えど理屈づけすら整えない感じになりそうり
— ロジャー鱒男 (@notnotsuccess) 2025年7月21日
そういや安藤裕はどうなったんだろうと思って調べてみたら参政党の比例3位の得票で当選していた。一方の長谷川羽衣子は新選組の比例7位で惨敗。
街宣で山本太郎が
— たかおん (@TakaoMorimoto) 2025年7月21日
「30年物40年物国債金利が急騰しており買い手が減少している問題」
について問われて、支離滅裂な返答をしたのが知れ渡ってしまい、
もう太郎的にはMMT放蕩財政を前面に出すのを止めた可能性もありますね。
で、MMTerの残党は参政党に流入しているのかも。…
FF外から失礼します。
— tad💙💛 (@TAD5080) 2025年7月22日
あの国債金利への認識で、
「経済音痴」がばれてしまいました。
国債発行がインフレでもデフレでもOKと騙し続けてきたのに、基本を知らなかったというお粗末。
放蕩(積極)財政→量的緩和開始(アベノミクス)→円安物価高ですからね。
— たかおん (@TakaoMorimoto) 2025年7月22日
しかもトドメの債権安(金利上昇)。
加えて山本太郎は「金利の上昇=債権価格の下落」だというのが分かっていない、というのがバレてしまいました。
確かにあの金利と債権価格の関係の件は痛かったな。あれはちょっと言い訳がきかないだろう。あれで恥をかいた山本が長谷川を疎むようになったとしたら問題は長谷川よりも山本にあることになる。しかし上記Xでみたように、岩手県の地方議員の件に緑の党系の人間が関与していたという話が本当なら、緑の党系が山本に切られても仕方ないかもしれない。いずれにせよ独裁政党であるが故の弱点を露呈し始めているように思われる。
ところで、上記の話は知ったばかりだが、その前に私がきな臭いと思ったのは、長谷川の師匠格の松尾匡が選挙戦終盤の7月17日に公開した下記note記事だった。これを選挙後に取り上げようと思っていたところに山本と長谷川の不和の情報に接したというわけだ。
以下引用する。松尾が選挙中の時点で新選組が抱える問題点を挙げた部分である。引用文中のBSWとは、ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟というドイツの政党で、松尾はこれを「ワーゲンクネヒト党」と表記して「ドイツのれいわ*1」と形容している。
一点目は、財政規律論に妥協的な表現をして反緊縮姿勢が軟化したことである。それに対して左翼党は、欧州中央銀行に財政ファイナンスを要求する強硬な反緊縮姿勢を堅持していたため、BSWはそれとの対比で腑抜けた中道のようなイメージを与えてしまうことになった。
この点れいわ新選組は、たしかに共産党に反緊縮姿勢で追い抜かれる危険はないものの、しかし、インフレが一定定着し、庶民に実感が伴わないとはいえ景気回復が進むなかで、元来持っていた、富裕層・大企業などへの課税強化の主張を表に出すようになり、この点での共産党との差異は目立たなくなってきている。これは、経済状況の変化を正しくふまえたものではあるものの、その点でこの一点目の教訓をクリアする難易度は高まっていると言える。
二点目は、高まるAfD批判の風潮の中で、BSWは移民政策反対の点などでAfDと同一視されて、支持を失ったということがある。AfDとの違いを大衆の前に明確にアピールすることに失敗し、左翼党などとの対比で中途半端な印象を与えてしまったのである。
この点についてもれいわ新選組は決して楽観できる状況ではない。まだ新自由主義的なオワコン右派を内部に抱えたAfDとは違って、参政党の経済政策はれいわ新選組とかなり近いものになっているだけに、この点での状況はBSWよりも厳しいところがあるかもしれない。
何だかすごい話で、松尾はそもそも大企業や富裕層への増税に回帰しつつある新選組の経済政策に反対らしい。バルファキスの『テクノ封建制』(集英社コモン, 2025) は私もようやく本文を読み終えて、あと「附記」と斎藤幸平による解説文を残すばかりになっているが、バルファキスを含むらしいMMTの理論からみれば、「富裕層・大企業などへの課税強化」を主張すると「財政規律論に妥協的な表現をして反緊縮姿勢が軟化した」ことになるという定理が演繹されるのだろうか。私にはついていけそうにもない。
また松尾は「新自由主義的なオワコン右派を内部に抱えたAfDとは違って、参政党の経済政策はれいわ新選組とかなり近いものになっている」とも書いている。おそらく参政党の経済政策は「新自由主義的なオワコン右派」だらけの維新や民民とは全く違った「MMT右派」的なものだとの認識があるのだろう。そして新選組はそれとは一線を画せというのだから、松尾が新選組に今なお強く執着していることは絶対に間違いない。
松尾匡はいくらなんでも左翼として参政党になびくことは考えられないから、山本と長谷川の関係を修復しようと動くはずだ。だから山本が長谷川と訣別するかどうかは今のところ五分五分ではないか。
仮に山本太郎が長谷川羽衣子を本当に切り捨てたら、新選組は「外国人問題より経済が大事」といえるような看板を失うことになる。そうなると残るのは伊勢崎賢治の安全保障政策だけがウリの政党になってしまう。
それにはさしもの山本も耐えられないのではないか。
独裁者・山本太郎なりに非常に悩ましい政局を迎えたといえる。
*1:引用文なので弊ブログの禁句を止むを得ず用いた。