kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「短波 拉致に重点を」 NHKに放送命令へ−総務省

ゴンベイさんにもコメント頂いているが、この件は10月14日付の朝日新聞に結構詳細に出ている。見出しは朝日新聞の大阪本社版から借用した。
http://www.asahi.com/politics/update/1014/001.html

そのうちリンクが切れるかもしれないので、一部引用する。

総務省は13日、NHKの短波ラジオ国際放送で、拉致問題を重点的に扱うよう、NHKに対する命令書に明記する方針を固めた。総務相短波ラジオ国際放送への命令権限を持つが、個別具体的な項目の扱いを求めるのは異例だ。ただ、与野党から慎重論が出ている。
(中略)
安倍首相は同日夜、「北朝鮮で救出を待っている被害者に何ができるか。総務大臣もできる限りのことをしようと考えていると思う」と首相官邸で記者団に語った。
(後略)
asahi.com 2006年10月14日06時08分)

朝日本紙の方では、関連記事が3面にあり、与野党の議員からの賛否両論(慎重論が多い)や、『「編集権の独立」に懸念』と題された解説記事が出ている。
こちらからも一部引用する。

鳩山由紀夫民主党幹事長
「安易にできるからやるべきだ、という話にならない。行き過ぎると中身に政府が介入できてしまうことになり、大変恐ろしい話だ」
平沼赳夫・元経産相(無所属)
「良いことだ。国家的なテロ行為だから、メディアを使ってやるのは悪いことではない」
片山虎之助自民党参院幹事長
拉致問題を国際放送で取り上げるのは大いにやるべきだが、NHKは国営放送ではないので、命令するのが良いのか検討の余地がある」
放送行政に詳しい自民党の中堅議員(なんで名前を出さないんだ?)
「そんな事例は聞いたことがない。NHKへの放送命令での想定は、災害や有事などの緊急性がある場合だ。拉致問題は政治問題で、公共放送に対する政治介入になる」
吉井英勝・共産党総務部会長
命令放送の検討は放送法の諸原則に沿ったものである必要があり、この角度から慎重な検討が必要だ」
福島瑞穂社民党党首
NHKの自主性、自律性を損なうことがあってはならない」
田島泰彦・上智大教授(メディア法)
「放送局が何を流すか自律的に判断するのが放送法の大原則だ。時の権力が特定の放送内容を指示したり禁止したりして情報をコントロールするのは、放送制度の根幹にかかわる」
朝日新聞 2006年10月14日付紙面より)

この件は、安倍晋三による言論の自由への挑戦ではないのか?