『きまぐれな日々』にTBいただいた、http://blogs.yahoo.co.jp/sansaku2007sansaku/56078200.html に書かれている、
というのは私のことだと思う。この件は、正確には2005年6月頃に共産党議員が国会で質問した時に用いた資料を、『サンデー毎日』が、おそらく選挙結果に影響を与えようとして選挙の直前に資料を誌面に載せたものだったが、ネットの掲示板では「B層」という言葉は流行語となった。
「B層」とは、ネットではそれほどありふれた言葉であり、『世に倦む日日』が http://critic2.exblog.jp/2311417 を書いた時には、何を今さら、と思ったものだが、4年の月日が経って「B層」でGoogle検索をかけた時、Wikipediaの記事に続いて表示されるのはこのブログ記事なのである。つまり、それだけこの「B層」という言葉を正面切って論じる人間がいなかったということだ。当時、私はブログを開設していなかったが、これはコロンブスの卵みたいなものだと思った。
そして、散策氏が書かれるように、意外なほどこの言葉は一般には浸透していなかった。
同様の事態は、翌2006年に当時小泉内閣の官房長官だった安倍晋三が統一協会系の大会に祝電を送った際にも起きた。ネットでは大騒ぎになった材料を、『サンデー毎日』に加えて『週刊朝日』、『アサヒ芸能』の3誌がそれぞれ「スクープ」と称して報道したが、一般には浸透せず、安倍内閣が発足した時には小泉内閣に次ぐ高支持率を記録したのである。
しかし、その後安倍内閣は1年で崩壊し、その2年後には自民党政権も終焉を迎えた。これらは、考えようによっては、「B層」や「統一協会祝電」の悪行の報いともいえるが、ジャーナリストにしても一介の市井のブログ書きにしても、決して諦めずに、水滴が大きな岩を穿つまで粘り強く、書き続け、語り続けていくしかないと思う。