kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「天皇の政治利用」をめぐる論戦で細野豪志が石破茂を圧倒

午前中にサンプロで「天皇の政治利用」の件について、民主党細野豪志自民党石破茂を中心に、他のゲストコメンテーターを交えて議論していたが、細野があのうるさい石破を圧倒していた。一昨年の参院選前あたりまでは、論客というには頼りないイメージのあった細野だが、いまや態度も堂々たるものになってきたのには驚かされる。

細野が指摘するには、この件は、本来内閣と宮内庁が阿吽の呼吸でことを進めなければならない性質のものなのに、羽毛田宮内庁長官が内部で批判するならともかくマスコミを前にして内閣批判をやったところに問題があるとのことで、討論でもっとも説得力のあったのはこの主張だった、というより論点はここに尽きると思う。

私は、小沢一郎の傲慢な態度に強い抵抗を感じながらも、羽毛田との比較では消去法ながら小沢に軍配を上げざるを得ないと考えていた。そのすっきりしない理由を明確に語ってくれたのが細野豪志だった。細野は、民主党政府の未熟さを認めながらも羽毛田を鋭く批判していた。細野の主張は、コメンテーターたちに対しても説得力があったらしく、右派論客にして渡部恒三の息子である渡部恒雄(なんと渡部恒三は息子にナベツネにあやかった名前をつけたのだった)までもが細野を支持するコメントを口にし始めると、都合の悪くなった田原総一朗はコマーシャルに逃げ込んだ。

この件では、朝日や毎日まで含めて、全マスコミが小沢一郎批判の論陣を張っているが、マスコミの論調がそういう方向に流れることで得をするのは安倍晋三平沼赳夫城内実稲田朋美改憲派(というより自主憲法制定派)の人たちである。羽毛田は女性天皇女系天皇容認論者のようだから、いわゆる「真正保守」(笑)の人たちとは主張が違うはずだが、結果的に彼らを利する言動をしてしまった。天皇の名のもとに政府と軍部が好き勝手にやってきた戦前の体制に回帰するほど馬鹿げたことはない。