kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

なりふり構わぬ産経 民主党威嚇も見え隠れ、可視化法案反対 平沼赳夫からは異論も

これはまたひどい記事だ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100121/stt1001210006000-n1.htm

なりふり構わぬ民主 検察威嚇も見え隠れ、可視化法案 政府・与党には異論も

 民主党が取り調べを録音・録画する刑事訴訟法改正案(可視化法案)の提出を突然打ち出したのは、小沢一郎幹事長の資金管理団体の土地購入事件が重大局面を迎え、検察当局への牽制(けんせい)を狙ったためのようだ。党執行部は「捜査情報の漏洩(ろうえい)(リーク)問題対策チーム」を発足させるなど、なりふり構わぬ“暴走”を続けており、政府側は困惑を隠さない。可視化法案が政権内の新たな火種になる可能性もある。(山田智章)

(以下略)

突然も何も、昨年には参議院で可決されたこともあるのだが*1

ところで、毎日新聞が昨年の衆院選前に行ったアンケート(「えらぼーと」)*2も、この件に関する設問がある。問10の、「犯罪の容疑者に対する取り調べの全過程を録音・録画(可視化)することに賛成ですか、反対ですか」だ。

この問には、法案を提出し、参院で可決した民主党の当選者は95%が賛成している。連立を組む社民党は全員が賛成しているが、国民新党では亀井静香がただ1人反対している。このあたりが右派の元警察官僚らしいところだ。

野党では共産党はもちろん全員賛成だが、公明党も90%が賛成しており、自民党の当選者でさえ45%が賛成している。みんなの党も80%が賛成で、新党日本田中康夫新党大地鈴木宗男ももちろん賛成だ。

そして、驚くべきことには平沼赳夫までもが取り調べの可視化に賛成していた! お仲間の城内実は反対しているのだけれど、これは城内実が元警察官僚・城内康光の息子であることと結びつけたくなる。平沼赳夫の場合は、元検事総長平沼騏一郎の養子とはいえ、世代が違いすぎて影響はそれほど濃くないのかもしれない。もちろん、現在の検察と平沼赳夫の関係も深いとは思われない。

それにしても、産経新聞の見出しは、下記のように書き換えた方がよさそうだ。

なりふり構わぬ産経 民主党威嚇も見え隠れ、可視化法案反対 平沼赳夫議員からは異論も

それにしても、極右の平沼赳夫から左の共産党まで賛成している「取り調べの可視化」は、必ずや法制化すべき案件なのではないだろうか。むしろ、小沢問題を政権与党との取引材料にした警察や検察によって「取り調べの可視化」が阻止されることがないよう、政府・民主党や警察・検察を監視するのがジャーナリズムの本来あるべき姿だろう。もちろん、産経新聞はジャーナリズムとはいえないのだが。