kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「極右化」が進む自民党の候補

えらぼーと」が毎日新聞のサイトに掲載されると、ついついいろいろデータを眺め回したくなって困る。設問に問題は多いとはいえ、毎日新聞のヒット企画といえるだろう。

今回驚いたのが、自民党候補の「極右化」だ。こんな感じ。

問1 憲法9条改正 賛成 82%/反対 12%
問2 集団的自衛権の政府解釈 見直す 86%/見直さず 8%
問3 核武装 検討する 9%/情勢次第で検討 34%/検討せず 53%


昨年の衆院選前の同じ企画への回答では、城内実(当時平沼一派)でさえ核武装は「検討しない」と答えていた。自民党候補には城内実よりさらに右に偏向した候補がゴロゴロ転がっていそうだ。


他にもいろいろ面白い項目がある。

問9 環境税創設 賛成 33%/反対 50%
問13 選択的夫婦別姓 賛成 3%/反対 96%
問14 政党への企業・団体献金 問題ない 78%/禁止 17%
問18 政党政治のあり方 二大政党制 47%/多政党制 46%
問20 取り調べの全面可視化 賛成 25%/反対 57%


特に笑ったのが、「二大政党制」と「多政党制」の勢力が均衡していること。自分たちの没落を痛感しているのだろう*1比例代表中心の選挙制度への再改革に自民党が賛成してくれるのなら、少しは自民党を見直してやっても良い。

せっかくだから、民主党及び共産党と比較してみる。

民主党は下記の通り。

問1 憲法9条改正 賛成 15%/反対 67%
問2 集団的自衛権の政府解釈 見直す 24%/見直さず 62%
問3 核武装 検討する 1%/情勢次第で検討 8%/検討せず 85%
問9 環境税創設 賛成 84%/反対 3%
問13 選択的夫婦別姓 賛成 55%/反対 30%
問14 政党への企業・団体献金 問題ない 7%/禁止 88%
問18 政党政治のあり方 二大政党制 76%/多政党制 18%
問20 取り調べの全面可視化 賛成 90%/反対 2%


共産党は下記の通り。

問1 憲法9条改正 反対 100%
問2 集団的自衛権の政府解釈 見直さず 100%
問3 核武装 検討せず 100%
問9 環境税創設 賛成 98%
問13 選択的夫婦別姓 賛成 100%
問14 政党への企業・団体献金 禁止 100%
問18 政党政治のあり方 多政党制 100%
問20 取り調べの全面可視化 賛成 100%


ネットでは、昨年政権交代を絶叫していた人たちの一部が、税金には何でも反対しているようにしか見えないような声を張り上げているが、当然ながらそういう人たちは環境税創設にも反対している。彼らにお似合いの政党は自民党である。

また、民主党にも「バックラッシュ」はかなり多いようで、選択的夫婦別姓にも30%が反対しており、賛成は55%にとどまっている。必ずしも賛成で一枚岩であるわけではなさそうだ。自民党の「賛成3%」には絶句したけれども。

取り調べの全面可視化は、相変わらず民主党は賛成が圧倒的多数(90%)なのだが、なぜか現実の政治には反映されない。連立を組む少数政党の党首(亀井静香)が反対している影響などたかがしれているだろう。現に普天間基地移設問題では、民主党は連立を組んでいた少数政党の意見を容れなかった。そもそも、取り調べの可視化を民主党がゴリ押ししたからって国民新党が連立離脱なんてするはずがない*2。単に民主党にやる気がないだけである。特に鳩山政権時代には旧民社の弊害が深刻だった。

他党や他の項目を取り上げていないことには他意はない。個人的には、時間があれば、いずれ全項目・全政党についてデータを吸い上げて解析したいと思っているが、昨年の衆院選の時と比べて時間的な余裕がない上、メインで使っていたパソコンがまだおかしいままなので、今回はたぶんたいしたことはできないだろう。

*1:そのくせ企業・団体献金はいまだにあてにしているから困ったものだけれど。

*2:国民新党の連立離脱があるとしたら、消費税をめぐる意見の対立が原因になるだろう。