kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

銀メダルを獲得したことを知って見た浅田真央の演技に思ったこと

99.99%逆転優勝はあり得ない状況で、後半に若干の失敗はあったとはいえ、あのような滑りを見せることができた浅田真央は大したものだと思った。

ふと、あっという間に守備を終えなければ優勝はあり得なかった1988年10月19日の近鉄バファローズ10回裏の守備を思い出したのは、われながら昔プロ野球狂だった悪い癖だなと苦笑したが、それならばと想像をめぐらせてみたのが、1976年のモントリオール五輪ナディア・コマネチに次いで2位になった女子体操選手はどんな演技を見せたのだろうとか、そんなこと。もし浅田が優勝していたら私は逆にへそを曲げていたかもしれないが、キム・ヨナがあまりにも完璧な演技を見せてのぶっちぎりの金メダルだったために、そうはならなかった。勝者より敗者に目が行ってしまうのが「判官びいき」というものだ。それでも、浅田の銀メダルという結果は良かった。余計な十字架を背負わなくて済んだから。なにせ、スピードスケートの黒岩彰など、いまだにサラエボ五輪での惨敗のことばかり言われて、4年後のカルガリ五輪でリベンジを決めた銅メダル獲得のことさえ忘れられがちだ。日本人は、偉い人たちの戦争責任はすぐ忘れてしまうくせに、スポーツ界の敗者には異様に厳しい。

今回のフィギュアでは、4位になったアメリカ代表の長洲未来の演技も良かった。また、浅田とともにメダル獲得が期待されていた安藤美姫は、長洲にも一歩及ばない5位だったが、その結果に満足していたように見えた。安藤はもう少し悔しがってもよかったんじゃないかなあ。『報道ステーション』では、どこやらの専門家が「キム金メダル、安藤銀メダル、浅田銅メダル」と予想してたんだし。