一昨年の今頃、映画『靖国 YASUKUNI』に対して、稲田朋美衆院議員が公開中止の圧力をかけたとする騒ぎが起きたが、この件で稲田朋美を批判した『きまぐれな日々』のエントリ*1は、いまだに検索語「稲田朋美」でググると上位に表示されるため、しばしば「真正保守」の皆さんから批判のコメントをいただく。
そういうのは承認せず削除しているが、これから削除しようとしているコメントを一例として以下に晒しておく。
日付 10/03/26
名前 純正日本人
はじめておじゃまします。
私は稲田さんの知り合いではありませんが、
日本の歴史の真実を糺そうとしている気骨のある方を極右というのは、在日朝鮮人のよくやる手ですよ。
あなた方こそ、日本を貶める存在なのですね。あなた方こそ日本の元凶だったのですね。この日本の恐ろしさをこのサイトを通じて知ることができました。ありがとうございました。
私はまたしても「在日朝鮮人」認定を受けてしまったわけだが、この投稿者が「純正日本人」を名乗っていることが、ちょっと前に城内実ブログに掲載されたコメント*2を思い出させて笑えた。
109.
ゲスト 2010/03/14 17:21:58学歴・収入と政治・経済観の相関性
1、リバタリアン 自由・私的財産権 職業:外資系、医師・会計士など専門職 主要メディア:日経 アイデンティティー:個人
2.コンサバティブ グローバリズム 職業:経営者、商工会・建設業など自営業者 主要メディア:読売 アイデンティティー:国民
3.リベラル 人権・福祉 職業:教師、公務員、上場企業正社員 主要メディア:朝日・毎日 アイデンティティー:市民
4.コミュニタリアン 伝統・共同体 職業:フリーター、ニート、プロ奴隷 主要メディア:文春・産経 アイデンティティー:日本人
このコメント自体がむき出しにしている差別意識は問題だし、コンサバティブがなぜグローバリズムと結びつくのか理解できないが(リバタリアンとグローバリズムを結びつけるのが普通だろう)、「アイデンティティー」の項目にはウケた。確かに、自称「真正保守」の酷使さまたちは、口を開けば、否、文章を書けばすぐに「日本人」という言葉を用いる。そして、これから削除する『きまぐれな日々』へのコメントはその典型だ。
ただ、こういう人たちが用いる「純正」だとか「浄化」などという言葉には注意と警戒が必要だ。私は反射的に「民族浄化」という名の他民族抹殺を連想する。そして、城内実も「浄化」という言葉を用いるのが好きな政治家で、自らが過去に批判していたテレビ番組に出演する口実として、「私自身がどんどんテレビに出演して国民のみなさん(筆者注:「日本人のみなさん」じゃないのか?)にテレビ番組の浄化やいろいろなことを訴えていきたい」*3などと書いている。
私など、城内実のような政治家が書く文章に「浄化」という言葉が出てくるだけで、背筋に冷たいものが走るのを感じる。