民主党が参院選の山口選挙区の候補者をどうするのかは気になっていたが、出てきた答えはこれだった。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100515/stt1005151412008-n1.htm
2010.5.15 14:09
民主党は１５日、夏の参院選山口選挙区（改選数１）に俳優、タレントの原田大二郎氏（６６）を擁立する方針を固めた。小沢一郎幹事長が１８日に山口入りし発表する。複数の同党関係者が明らかにした。
同選挙区で自民党は岸信夫元防衛政務官（５１）が再選を目指している。首相経験者の岸信介氏が祖父、安倍晋三氏が実兄にあたり、「無風区」と言われてきた。
民主党本部は県連から推薦のあった公募者を認めず、小沢氏主導のもとで候補者選定作業を仕切り直した。民主党関係者によると、小沢氏は「岸氏と勝負ができる候補」として、知名度の高い原田氏に白羽の矢を立てたという。
原田大二郎は、たけしのバラエティ番組によく出ていたらしいが、私は見たことがない。昔、石立鉄男主演のドラマ『水もれ甲介』に、石立の弟役で出ていたのを覚えているが、もう66歳になっていたとは驚いた。しかし、石立鉄男も大原麗子（別の石立ドラマでヒロインを演じていた）も鬼籍に入ったことを考えれば、驚くには当たらないのだろう。森田健作もすっかり老けたしな。民主党といえば、やはり参院選の比例区で出馬するという話がある岡崎友紀も石立鉄男と『おくさまは18歳』で共演していたな。とにかく、皆さん「昔の名前で出ています」なのだ。
原田大二郎は、シェークスピアの舞台を演じ、大学でも演劇を教える本格派俳優のようだが、彼の政治的発言は寡聞にして知らない。
ところで、小沢一郎が県連の言うことを認めないのはよくある話で、昨年の衆院選に向けた候補者の人選でも、静岡県連の一部では無所属の城内実を推薦しようとする動きもあったようだが、小沢一郎の強い意向によって公募が行われ、その結果斉木武志の擁立が比較的早く決まった（公認は第三次までずれ込んだが）。
私はその時には小沢の判断を評価したが、今回はいただけない。とりあえず著名人を立てておけば、同じ負けにしても少しは恥ずかしくない得票になるのではないか、とでも考えたのだろうか。
しかし、比例区での谷亮子擁立といい、政権を奪取して「守り」の選挙になるや否や、いきなり著名人に頼るやり方を見ていると、小沢一郎という男は攻めには強いかもしれないが、守りには弱いなと思わざるを得ない。何より、地元で地道に活動してきた人よりも有名人を優先することは、小沢一郎が掲げた「国民の生活が第一」というスローガンは、小沢一郎の本心から出たものではなく、票を吸い上げるための方便だったことを露呈したというほかない。
ここまでコケにされても、なお「小沢さん辞めないで」と言うのだろうか？
