kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

沖縄県知事選出馬予定の翁長雄志氏を叩く植草一秀に「小沢信者」内部から批判の声

沖縄県知事選だが、民主党喜納昌吉氏が出馬に意欲を見せ、民主党沖縄県連が擁立を決定したという。

県知事選 喜納昌吉氏が出馬に意欲 民主県連擁立決定 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース

県知事選 喜納昌吉氏が出馬に意欲 民主県連擁立決定

 民主党県連は16日、常任幹事会を開き、11月の県知事選に喜納昌吉代表(66)を擁立することを決定し、県連として同氏に正式に出馬を要請した。近日中に党本部に報告した上で、喜納氏が週内にも記者会見し正式に表明するとしている。喜納氏は「ためらいはあるが、断れば県民のひんしゅくを買う」と述べ、出馬に意欲を示した。
 民主党県連は知事選への出馬を既に表明した翁長雄志那覇市長の推薦も視野に検討していた。だが上里直司幹事長によると、県連との調整で翁長氏側が「辺野古沖の埋め立て承認の撤回」を明言しなかったため、支持できないと判断し、喜納氏擁立を決めた。16日の常任幹事会では那覇市長選の推薦候補も白紙とすることを決めた。
 ただ民主党本部は米軍普天間飛行場辺野古移設推進を掲げており、辺野古移設に反対する県連の喜納氏擁立に同意するかどうかは不透明だ。一方、馬淵澄夫前選対委員長は11日に上里氏と会談した際、独自候補擁立について「慎重に考えてほしい」と求めていた。
 一方、民主党の支持団体である連合沖縄は翁長氏の推薦を目指している。連合沖縄の大城紀夫会長は16日、「同じ候補者で知事選に向かうべきだ」と述べ、民主県連と協議する考えを示した。
 喜納氏は常任幹事会後の会見で、出馬する場合は辺野古埋め立ての承認撤回を公約すると明言し、「辺野古移設案を越える知恵を出さないと、政治家として何の役割があるのかとなる。(知事選では)そこが問われている。県民、日本国民が納得するプランB(代替案)を出していけばいい」と強調した。

琉球新報 2014年9月17日)


沖縄で支持率が極めて低い民主党沖縄県連のこの動きは仲井真弘多を助けるものでしかないとは誰もが思うことだろうが、この動きに呼応するかのように翁長雄志氏を叩く記事を上げたのが、あの植草一秀である。

埋立承認撤回公約拒絶翁長雄志氏支持急落へ: 植草一秀の『知られざる真実』(2014年9月20日

(前略)
名乗りを挙げたのは元参議院議員喜納昌吉氏である。

辺野古米軍基地建設阻止を唱えることと、埋立申請承認撤回は同義である」

これが問題の核心である。

翁長氏は現時点で埋立申請承認撤回を確約していない。

つまり、翁長氏は「隠れ辺野古基地容認派」と見なさざるを得ない。

したがって、翁長氏が埋立申請承認撤回を確約しない場合には、辺野古米軍基地建設阻止勢力は埋立申請承認撤回を確約する新たな候補者を擁立しなければならない。

このことが仲井真弘多氏を利することになるとの反論があるが適正でない。

「重大事実」を広く県民に流布して、辺野古米軍基地建設阻止を求める県民の投票を埋立申請承認撤回を確約する候補者に集中させる、一本化させればよいのだ。
(後略)


この植草の記事は、下記ブログ記事を通じて知った。ブログ主は、私とは意見が相容れない「小沢信者」であるが、大阪に小沢一郎を招いた講演会を主宰した「筋金入り」の人物ではある。

反戦な家づくり 喜納昌吉氏の立候補はおかしい (追記あり)(2014年9月21日)より

16日に民主党喜納昌吉氏が沖縄県知事選に、電撃立候補表明した。

その直後に、絶妙のタイミングで植草一秀氏がブログで、翁長雄志氏の立候補は謀略だという説を流した。

また、辺野古に反対などしていなかった大手メディアが、どういう風の吹き回しか「翁長氏は具体的な阻止の方法を明言しない」と言って、一斉に叩きだした。

大手メディアが声をそろえたらアブナイ、ということをいい加減学んだはずの人々が、この件については無条件に信じて、「翁長氏はきっと裏切る」と言い出した。

(中略)

様々な憶測が頭をよぎるが、憶測を排除しても、何点かの問題点は残る。

  1. 翁長氏と喜納氏に分裂したら、ほぼ確実に現職の仲井真が勝つ(詳細な説明を省略=引用者による、以下同様)
  2. 喜納氏では勝てない
  3. 翁長雄志氏はある意味で筋金入り
  4. 公有水面埋立法の条文上は、たしかに撤回の規定がない
  5. 本当に闘ってきた人々から翁長氏批判=喜納氏擁立の声は無い
  6. 9/20辺野古浜に5500人が大結集したが翁長氏は参加して登壇した。喜納氏は?
  7. (追記)県議会で「辺野古中止意見書」の採決で、民主党県連の代表代行は賛成せず


結局、現地ではあまり相手にされていない喜納昌吉氏の立候補表明を、本土の人間が「翁長謀略論」にしたてて、触れ回っているという構図なのではないか。

喜納氏がもっと知名度の無い人だったら、笑い話ですませるようなことかもしれないが、幸か不幸か全国区の知名度を誇る人だけに、無視できない程度の票は持っていく。もちろん、そのすべては仲井真ではなく翁長氏から奪うのである。

少なくとも、マスメディアや植草氏のブログだけで判断するのではなく、原本をあたって、自分の目で判断するべきだ。

(中略)

翁長氏を諸手を挙げて持ち上げるものではないが、今現在選択できるベストは何か。 植草氏が思いつきで流した「翁長氏謀略論」に夢中になっている方は、一度冷静になって考えていただきたい。


正論であろう。コメント欄では、やはり「小沢信者」である飛騨の山猿@飛騨マーベリック新聞・小沢一郎&共産党アレルギーを捨てオリーブの樹を育て日米安保を根底から見直して欲しい!!のブログ主氏が、下記のように書いている。

植草氏の扇動に乗るな

いまさら反基地派の分断を図る植草発言には反対である(^^)。何とかして「常時駐留なき安保」論にもっていくべきである。

2014-09-21 YAMACHAN URL


これらを見ていると、「小沢信者」たちも、勢力が縮小した今になってやっと植草一秀をまともに批判できるようになったかと思う。なんと6年もの歳月を要したわけだが。

私は植草の自費出版本『知られざる真実―勾留地にて―』(2007年)を読んで、安倍晋三への共感を隠さない植草の右翼人士ぶりに呆れ、それ以前から持っていた植草に対する批判をさらに強めた。

だから今回、植草が喜納昌吉を推すのは、それによって仲井真弘多を助け、安倍晋三に恩を売るあからさまな狙いを持っているのではないかと憶測している。つまり、「翁長氏謀略論」とは『反戦な家づくり』のブログ主が「植草氏が思いつきで流した」などと好意的に(?)解釈するほど生易しいものではなく、もっと悪質な意図をもって植草が流した情報ではないかと疑っているのである。

今になってようやく一部の「小沢信者」が植草一秀を批判したのは遅すぎたとしか私には思えないが、それでも批判しただけマシであろう。久々に、他の「小沢信者」の面々のブログをチェックしてみようかと思い立った今日この頃である(笑)