kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

日中に「パイプ」はなかったのか ─ 小沢一郎に対する強い疑問

尖閣諸島沖衝突事件の件だが、民主党政府の対応はお粗末の一言だ。自民党政府であれば、小泉純一郎のような人間は別として、過去の経験を活かしてもう少しマシな対応ができたかもしれないと論評する声も多い。それももっともだろう。

しかし、私には一つ大きな疑問がある。それは、民主党にも自民党から移ってきた人たちが大勢いることだ。

「私なら温家宝首相と腹を割って話し合えた」などと妄想を口走った鳩山某のことを言っているのではない。あんな男には何もできやしない。自民党議員として活動した時期だって、7年かそこらしかない。鳩山某が口先だけで何もできない人間であることは、普天間基地移設問題の顛末からも明らかだ。あんな男は、腹を割るより早く腹を切った方が良い*1

私が言っているのは小沢一郎のことである。小沢一郎は、自民党政権でももっとも力を持っているといわれた政治家だった。小沢は、中国ともパイプを持っているはずではないのか?

今朝(9月28日)の朝日新聞の投書欄*2にもこんな文章があった。

 (前略)確かに現政権にはパイプがなかったのかも知れません。しかし、昨年、大訪中団を率いた小沢一郎民主党元幹事長はどうでしょうか。また、現政権には、ということは、自民党にはパイプを持つ議員がいらっしゃったのでしょうか。テレビ報道などを見ると、少なくとも、パイプを持つ人が皆無でなかったように見受けられます。

 その方たちは、今回、誰もそのパイプを生かそうとしなかったのでしょうか。

 もしも、菅政権の失点を願って動かなかったのだとすれば、あるいは逆に菅政権が、政治的ライバルだからという理由で強力を申し出た人々を断ったとしたら、それは政治家として失格だと思います。領土保全は、党派を超えて協力すべき「国益」に直結した問題だからです。

 「領土」すら国内の政争の道具として使われるようなことがあれば、国民の政治に対する失望はますます深まるばかりでしょう。


朝日新聞 2010年9月28日付「声」欄掲載 服部府美子さんの投稿より)


その通りだ。中国とのパイプというと、すぐ思い浮かぶのが田中角栄であり、角栄の系列が自民党ではやせ細っていることを考えると*3、もっとも太いパイプを持っていると思われるのは、やはり小沢一郎だろう。

その小沢一郎は、なぜ動かない(ように見える)のか。小沢一郎は「国民の生活が第一」の政治家ではないのか。単なる「張り子の虎」に過ぎないのか、それとも「国民より政局が第一」の人間なのか。

小沢一郎に対する不信感は強まる一方である。

*1:私は何も鳩山某に「氏ね」と言っているのではなく、鳩山某が先日公約した政界引退を前倒しして行え、と言っているだけである。

*2:朝日の投書欄など普段は読まないけれど、今朝はたまたま見た。

*3:清和会の政治家には何もできないだろう。