kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

河村たかしの評価をめぐって分裂する小沢支持派

小沢一郎河村たかし一派の提携が、リアルの政界もブログの世界も騒がせている。

自民党を除名された大村秀章が愛知県知事選で勝ちそうだと見て取った自民党議員の多くが、大村秀章を公然と支持した。山本一太もその一人だ。その大村が、河村と一緒に小沢一郎を表敬訪問したことで、勝ち馬に乗ろうとした自民党議員たちが顔を潰された形になっている。

ま、これはお笑い種だが、ネットの世界における小沢一郎支持者の間でも、河村たかしの評価は二分している。

いや、二分といっても圧倒的な多数派を占めるのは、小沢一郎河村たかしも信仰の対象とする人たちだ。一昨年、小沢一郎鳩山由紀夫植草一秀の三人を「政権交代三種の神器」と呼んだ信者がいたが、もうしばらくすると小沢一郎河村たかし橋下徹の三人が「市民革命の三種の神器」として崇め奉られることになるのではないか。


かつての「三種の神器」のうち、さしずめ「鏡」に当たるであろう植草一秀も、河村たかしの勝利に歓呼の声をあげている。
河村市長大勝が示す菅政権庶民大増税糾弾の民意: 植草一秀の『知られざる真実』


また、天木直人は、きまぐれな日々 河村たかし・大村秀章一派が完勝! だが勝負はこれからだ を思わせるタイトルで、私が書いたのとは正反対に河村たかしを賛美するブログ記事を書いた。
amakiblog.com - このウェブサイトは販売用です! - 政治活動 リソースおよび情報


天木ブログのアクセスカウンタを見ると、「きまぐれな日々」の3倍ほどもあるし、向こうはそれに加えて有料のメルマガまで発行している著名人の元外交官だから、さすがにタイトルの類似は偶然だろうけれど、それはともかく植草にせよ天木にせよ何を考えて過激な新自由主義者である河村たかしをここまでマンセーするのか。植草は元から「良い小さな政府」を理想とする新自由主義者だからそれなりに首尾一貫しているといえなくもないが、天木の場合は理解不能である。


多くの「小沢信者」のブログは、植草のお墨つきを得て、安心して河村たかしマンセーしている。河村たかし大村秀章がコバンザメのようにくっついていることに内心疑問を持っている人間も、疑問をあからさまに口にすることはしない。


しかし、『世に倦む日日』は、さすがに河村の新自由主義を批判している。
世に倦む日日 小沢一郎と河村たかしの連携について - 政局の論理と政策の論理


このブログは、有料部分は転載禁止らしいから、無料部分の書き出しだけ引用する。

小沢一郎を支持する者の中で、少なくない部分が河村たかしに期待を寄せ、河村たかしの「庶民革命」を絶賛しているが、それは幻想であり、思い違いをしているだけだ。子供騙しのポピュリズムの手法に搦め取られているだけに等しい。この男の悪質な素性を考えれば、そういう断定と結論にしかならない。まず最初に考えるべきは、河村たかし橋下徹の関係である。橋下徹の政策思想を理解していれば、それが「国民の生活が第一」の理念とは相容れない点は明白だろう。説明は不要なはずだ。小沢一郎河村たかしの連携については、政局的な面と政策的な面の二つの観点からアプローチする必要がある。政局の観点からすれば、小沢一郎の政界生き残りを後押しするフォローの材料として意味があると言えなくもない。しかし、政策的な観点からはきわめて遺憾で憂鬱な問題で、「国民の生活が第一」の後退と溶解を危惧させるバッドニュースである。


昨年6月に小沢一郎支持に転向したブログ主が苦虫を噛み潰しているのが伝わってくる。転載禁止の部分も含めていえば、河村たかしを批判した部分には説得力があるが、小沢一郎に言及した部分は、同ブログが展開してきた小沢一郎支持の言説との整合性をとるのに苦労しており、説得力に乏しい。辛うじて、引用部分の最後に示されるような腰の引けた小沢一郎批判を行っているのが目を引く程度である。


その『世に倦む日日』と5年前に大バトルを展開した『雑談日記』は、河村たかしはもとより、大村秀章に至るまで大マンセーしている。そして、河村たかし大村秀章を批判した「卵かけごはん」氏との罵り合いを記録したエントリをブログに上げている。
菅民主党惨敗の名古屋市長選・愛知県知事選の記事(写真つき)を徹底採録(イケメン度を見よ、ポピュリズムじゃない、笑): 雑談日記(徒然なるままに、。)


卵かけごはん氏は、

ポピュリズムの先にあるものはファシズム 富の再分配を無視した、歴史修正論者で徴兵論者の掲げる「減税」なんてアメに飛びついて それを市民革命・・・。おまけにパチンコうなぎ犬がいつの間にやらファンタジスタ こりゃ大川隆法信じてる奴、笑えんわ。

とつぶやいて、河村たかし大村秀章を痛烈に批判している。一方のSOBA氏は、

安倍時代の頃だったか、大村議員をぶっ叩くバナーを作ったりしたこともありました。その後、日比谷派遣村で大村議員の写真をパチリ撮った事も、その際二言三言、人懐こそうな顔が印象的でした。あの人TVでの印象や、顔で損してますね。

と、4年前に大村批判バナーを作ったことを自己批判し、

ヒヤヒヤドキドキの領域に突入しても断固行くのだ。政治のダイナミズムの分からん、この臆病者のアホ、ゲバラのアイコン外せ。

と、卵かけごはん氏を罵倒。これに対して卵かけごはん氏が、

ほー 安易な対立軸で民衆を煽るポピュリズムが政治のダイナミズムですか φ(`д´)メモメモ

と反撃したところ、SOBA氏が

日共や社民とだっこして、寝てなさい(笑)

と応酬した。


小沢一郎のみならず、いまや河村たかし大村秀章まで擁護し、決まり文句の「日共」に「社民」を抱き合わせるまでに「進化」しながら、いまだにチェ・ゲバラのアイコンに強くこだわるSOBA氏には目が眩む思いだ(笑)。