kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

わずか4日間の開幕延期でお茶を濁す「ヨ・リーグ」

世論の批判を浴びるプロ野球セントラルリーグ(「ヨ・リーグ」=読売リーグ)開幕の件だが、読売の一球団独裁体制下にある同リーグでは、開幕カードを中止にして、29日から行われる次のカードで開幕することになった。カードは阪神−中日(京セラドーム大阪)、広島−巨人(マツダスタジアム)、横浜−ヤクルト(横浜スタジアム)だという。横浜−ヤクルトといえばヨ・リーグでももっとも不人気のカードだが、それが平日のデーゲームで行われる。果たして観衆は何人くるのだろうと思うが、いくらなんでも2004年10月4日に同じ球場で行われた横浜−巨人戦の「観衆150人」*1くらいは上回るだろう(下記朝日新聞記事参照)。
巨人戦ガラガラ、「史上最少」観客 雨の消化試合横浜戦 - asahi.com : スポーツ : 野球


それにしてもヨ・リーグの体質はひどい。緊急理事会の決定を毎日新聞系のスポーツニッポンが痛烈に批判している。
いまだに巨人依存体質?「1対5」で「1」が通る― スポニチ Sponichi Annex 野球

いまだに巨人依存体質?「1対5」で「1」が通る

 【セ・リーグ開幕29日に延期】


 最終的にはむろん全会一致だが、関係者によると、セ・リーグの決定は巨人の姿勢が色濃く反映されていた。他5球団は程度の差こそあれ、さらに延期を提案していた。

 ヤクルトなどはパ・リーグと同じ4月12日か、それ以降まで遅らせるよう主張したと聞く。阪神も追随した。4月8日の折衷案もあった。結局、他5球団は折れた。「1対5」で「1」が通る。古くからの巨人依存体質が見えるようだ。

 ナイター削減や9回打ち切りなど工夫は評価できるが、延期は3連戦だけで、パとは2週間も差がある。2004年の再編騒動でプロ野球は2リーグ制を維持し、生まれ変わろうとしてきた。日本プロ野球組織(NPB)は「より強固な組織」を目指し、10年にはコミッショナーとセ・パの3事務局を統合。大リーグのように日程編成も含めて一元化すべきだが、セ・パ別個の運営は変わっていない。まだ古い体質のままである。

 国難のいまこそ、連帯である。セ・パも労使も超えたプロ野球全体の姿勢が問われている。(編集委員・内田 雅也)

[2011年3月20日 07:47]


読売にもっとも強く抵抗したのはヤクルトだった。阪神ファン中日ファンは、今季はもう「犬ルト」などと呼ばないでほしいものだ。しかし、そのヤクルトの抵抗も、ヨ・リーグ名物の「読売のゴリ押し」の前には歯が立たなかった。

読売には、4月12日開幕どころか4月8日開幕も認められない事情があった。4月5日から、本拠地東京ドームで「伝統の一戦」とやら、つまり巨人−阪神戦の予定が組まれているからだ。このカードを何が何でもナイターで開催したいというのが読売の意向だった。だから、平日でもデーゲームを行うのは4月3日までに限った。

何とも身勝手な話である。あの阪神でさえ、当初はこの読売案に味方せずヤクルト案に追随したのは当然だ。読売案では、阪神は31日に京セラドーム大阪で試合をすることになるが、翌4月1日には横浜スタジアムでのデーゲームになってしまう。これでは移動が間に合わないので、4月1日の横浜−阪神戦は中止にせざるを得ないといわれている。

一方の巨人は、関東で平日でもデーゲームを行う期間中には、広島と名古屋でナイターを行い、東京に帰ってきたら阪神とのナイターだから、横浜やヤクルトと比較してどころか、阪神と比較しても読売が日程変更で受ける影響は小さい。こんなふざけた話があるか。


阪神新井貴浩選手を会長とするプロ野球選手会は、断じてこんな案を認めるべきではない。ストライキを行え。

*1:公式発表では1万人。