さすがにこれには呆れ返った。
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20110430-768983.html
小沢氏「原発に決死隊を送れ」
民主党の小沢一郎元代表は30日夜、自身に近い衆参国会議員約20人と都内で懇談した。出席者によると、福島第1原発事故に関し「根本的な対策を取らなければ大変なことになる。決死隊を送り込んで完全に抑え込まなければならない。政治が決断することだ」と指摘したという。
同時に菅政権の原発対応を「原発は安定していない。爆発しないようにしているだけで放射線を垂れ流している」と批判した。
小沢氏は29日には鳩山由紀夫前首相と会談し、原発問題や今後の政局で意見交換した。
[2011年4月30日22時2分]
小沢一郎は、「原発処理、オレなら手がある」とか言ってたらしいから、いったいどんな手があるんだろう、鳩山由紀夫の「腹案」とどっちがマシなんだろうかと思っていたが、何これ。
実は、この「決死隊」の話、数日前に職場で話題になったばかりだった。といっても、小沢一郎の発言としてではなく、テレビで誰か、おそらくBSあたりの番組で東芝か日立に昔在籍していた技術者あたりが言ったことだと思うが、その人が「最後には被曝覚悟で決死隊を送り込むしか手がない」と言ったらしいという話だった。小沢一郎の「指摘」とやらは、おそらくその受け売りだ。
だが、現在は放射性物質がチョロチョロ漏出している状態で、もちろん決して好ましくはないが、どう考えてもリスクを冒して「決死隊を送り込む」べきタイミングではない。「暴力装置」である国家は、国の存亡がかかる事態になったら、そういう決断をしなければならない場合もあるが、それはたとえば菅直人が東電の幹部を怒鳴りつけた3月15日のような、そういうタイミングだ。暴力装置が暴力を発動せざるを得ない場面は、本当に限られている。現時点のような状況で、「被災者より政局が第一」の軽薄な政治屋に、軽々しく暴力装置の暴力を発動されてはたまったものではない。第一、政権にそんな選択を迫るような場面を作らせないのが本来政治家たちのなすべき仕事だった。つまり、決死隊を必要とするかもしれないような状態を作った、原発を推進した政治家たちには大きな責任があり、その意味で原発推進派には政権の原発事故処理を批判する資格はないと私は考えている*1。そしてもちろん小沢一郎は原発推進派の政治家だった。
この記事についた「はてなブックマーク」を見ると、カマヤン氏が激怒している*2。
kamayan これはひどい 小沢一郎、てめえが民主党を原発推進派にしたくせに何ほざいてやがる。自分が決死隊になれ! 2011/05/01
本当に、小沢自身が事故を起こした東電の原発に突撃しろと言いたくなる。少なくとも、「決死隊を送り込んで完全に抑え込まなければならない」などと軽々しく口にする資格は、小沢一郎にはない。いったい何さまだと思っているのか。カマヤン氏が激怒する気持ちもわかる。