kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「小沢一郎は被災地のため引退を」(朝日新聞「声」欄より)

朝日新聞は投書欄が良い、というのは昔から言われることで、政治部や経済部の記者が政財界の要人と接触する日常で腐敗していく一方、「声」欄に投書する読者はそんな「しがらみ」とは無縁なので、胸のすく主張を読むことができる。

6月8日付朝刊の「声」欄から。東京本社発行最終版によるので、大阪、名古屋、九州などで発行されている紙面とは異なると思う。その一部を引用する。なお投書は全文引用はせず、投稿者名も紙面には掲載されているが転記しない。

小沢氏は被災地のため引退を茨城県、79歳)


 民主党小沢一郎氏は、野党から出された内閣不信任決議案に政治生命を賭けて賛成するつもりだったようですが、形勢不利と見るや、逃げるように本会議を欠席しました。党執行部は小沢グループなどの反発に配慮し、除名処分を見送りました。

(中略)「被災地のため」を政争の具にする暇があったら、自ら被災地に足を運んで汗を流すべきでしょう。

 人間、引き際が大事です。政治家ならなおのこと。菅首相も遠くないうちに職を辞します。小沢氏はこれまで功なり名遂げたのですから、この際、潔く政治家を引退したらいかがですか。それに伴い国会の停滞が少しでも解消されれば、民主党のみならず、一日も早い復興を願う被災地のためにもなります。

 新党結成のうわさもありますが、そんな資金があるなら被災者支援に充てたらどうですか。政治家として後世に名を残すことができます。

首相中退組の菅おろしに嫌気静岡県、43歳)


(前略)自民党のやること成すことに反対するだけの民主党にもうんざりしていたが、それでも政権交代の意義と鳩山由紀夫前首相の手腕には少なからず期待していた。そこへまさかの辞任劇。結局は同じ穴のムジナかと、一層の失望感を味わった。

 首相が任期を全うせず手前勝手に辞任するのは、事情はあろうが恥ずべき責任の放棄であり、国民への背進にほかならない。だいたい、「前首相」と報道されるのもおかしい。大学だって途中で辞すれば「中退」である。「首相中退」の鳩山氏が、後任を押し付けた菅直人首相に今度は辞任を迫るとは、いったいどういう茶番か。

(中略)自民党を含む「首相中退」組のレベルの低い「菅おろし」など、もはや興味はない。この難局に、任期短しと一命を賭してあたる強固な意志をこそ、菅首相には示してほしい。

そういえば自民党の「首相中退」組の中で「菅降ろし」の政局にしゃしゃり出てきたのは2人だけだった。森喜朗安倍晋三だ。引退した小泉は別にしても、福田康夫麻生太郎はほとんど目立たなかった。こういう時には、たちの悪い政治家ほど元気だ。

自民党総裁は責任とらぬのか(東京都、52歳)


 自民党谷垣禎一総裁は責任をとらないつもりなのか。同党が中心になって提出した内閣不信任決議案は、圧倒的多数によって否決された。イニングが変わって今度は自民党総裁の責任が問われるべきだ。

 谷垣総裁の提示した「注水中断」議論は、いわばオウンゴールという結果に終わった。にもかかわらず続けて不信任決議案を出す行為は、一般人の言葉でいえば「逆ギレ」そのものだ。

(中略)今までの安全を軽視した原子力行政や、国と地方に交付金漬けの態勢を作り上げてきた政党がなお「私たちにやらせろ」などというのは、厚顔も甚だしい。

 国民に不信任案が提示できるなら、自民党総裁に突きつけたいほどだ。谷垣総裁は自らの責任、進退をきちんと考えるべきではないのか。

谷垣禎一も総裁の座を降りるべきだと思うが、「注水中断」議論といえば言い出しっぺは安倍晋三。安倍の議員辞職も求めたい。