朝日新聞が社説で「増税による復興」を主張している。
消費税だけではなく、所得税や法人税にも言及しているところが朝日のエクスキューズだが、もちろん同紙の本音は消費税増税にある。
私は国債増発だけではなく復興のための一時的増税として所得税や法人税を増税することに反対ではない(但し人頭税方式の増税には絶対反対)。証券優遇税制など真っ先にやめるべきだ。あれこそ、一時的な減税のはずだったのが何度も延長されて、事実上の「恒久減税」になっている。富裕層の方々には、こういう時こその「ノブレス・オブリージュ」なのではないかと言いたい。違いますかね勝谷誠彦さん*1。
だが、復興財源として消費税を増税せよと言わんばかりの朝日の社説は論外だし、しかも朝日は復興のための増税と「税と社会保障の一体改革」をリンクさせている。これでは与謝野馨の主張と何も変わらない。
若宮啓文の主筆就任以来、朝日が次第に「脱原発」への傾斜を明確にしてきたことはそれなりに評価できるが、消費税増税論に関しては何も変わっていない。そういえば以前若宮が論説主幹だった頃もそうだったのだから当たり前かもしれないが。
*1:以前、どう考えても「ノブレス」からほど遠い勝谷誠彦が「ノブレス・オブリージュ」という言葉を使ったのに呆れ果てたことがある。