kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

民主党、衆院比例区定数80議席削減案提出か

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120106k0000m010043000c.html

衆院定数削減:民主が比例80議席削減案 野党揺さぶりも


 衆院議員の定数削減問題をめぐり、民主党が09年衆院選マニフェストで公約した比例代表の80議席削減を法案化して次期通常国会に提出する構えを強めている。比例定数の削減には公明党など中小政党の反発が強いが、消費増税法案の3月提出を目指す野田政権として「身を切る改革」に取り組む姿勢を示すとともに、税と社会保障の一体改革に関する与野党協議に応じる姿勢を示さない自民、公明両党などを揺さぶる狙いがあるとみられる。

 小選挙区の「1票の格差」を「違憲状態」とした最高裁判決を受け、昨秋の臨時国会与野党選挙制度改革協議が始まったが、公明党などは抜本改革を主張。1票の格差是正を優先させたい民主党との対立が続いており、同党の輿石東幹事長は5日、甲府市で記者団に「時間切れは許されない。政権与党の責任として自らの案を提出する」と強調した。

 野田佳彦首相は昨年末、消費増税の党内論議で反対派を説得する際、議員定数削減法案の通常国会提出を約束したが、公明党の反対する「比例削減」への言及は避けている。しかし、城島光力幹事長代理は4日夜のBSフジの番組で「党独自の方向性を出すことも大事だ」と比例削減の法案を提出する考えを示唆。党幹部は「通常国会前に与野党協議を開くが、それが最後になるだろう」と語ったが、野党を協議に誘い出す思惑もありそうだ。【高橋恵子


毎日新聞 2012年1月5日 20時03分(最終更新 1月5日 23時40分)


こういう記事を読むと、民主党というのは「終わった政党」だなとつくづく思う。私はブログ開設以来ずっと小選挙区制とそれを生み出した90年代の「政治改革」を批判してきたが、同様の意見を表明するブログは極めて少なかった。特に民主党寄りのブログは、総選挙で政権交代が確実視されていたこともあって、むしろ小選挙区制を歓迎していたように思える。

しかし、小選挙区制というのは実は民意の変化に鈍感で、権力闘争のバランスのちょっとした変化には異様に敏感な制度であるといえる。つまり、「剛腕」で鳴らす小沢一郎にとってはうってつけの制度だった。しかし、そんな小選挙区制の特性を突いて最初に権力闘争に勝利したのは90年代の「政治改革」に反対していた小泉純一郎だった。

3年前の「政権交代」に熱狂した民主党びいきのブログ連の間でも、最近になってようやく小選挙区制や二大政党制に対する批判が出てきたが、言い出すのが遅いのである。とはいえ、そういう意見を表明するだけまだマシで、「小沢信者」たちは決して小選挙区制や二大政党制を批判しない。教祖の教えに反するからである。そんな彼らの持ち出す論理は、自分たちこそ「真正民主党」であり、松下政経塾組こそ民主党から出て行けというのだ。

しかし、現実の民主党松下政経塾組であれ小鳩派であれ政策はそんなに変わらない。小沢一郎は「脱原発」も「TPP反対」も打ち出していないし、1994年の細川内閣時代に消費税増税を強行しようとして連立政権を瓦解させた実績を持つ。そして、小選挙区制に対する異様なこだわりも、親小沢だろうが反小沢だろうが全く変わらない。このこだわりは、民主党が「自民党に勝つための政党」に過ぎないことを示している。

現状では民主党が勝てる小選挙区などそんなにないから、比例区の定数を80も減らしたら自分で自分の首を絞めるようなものなのだが、それにさえ気づかないところがおめでたい。

バッカじゃなかろか、ルンバ♪