kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

藤本義一死す

藤本義一が死んだ。訃報に接して、そういえば最近姿を見かけなかったと思った。共同、産経、朝日、毎日の訃報記事を比較したが、一番詳しく出ていた朝日の記事を紹介する。


http://www.asahi.com/obituaries/update/1031/OSK201210300145.html

直木賞作家の藤本義一さん死去


 テレビの深夜番組の司会などでも知られた直木賞作家の藤本義一(ふじもと・ぎいち、本名=よしかず)さんが、30日死去した。79歳だった。

 大阪府出身。大阪府立大学経済学部卒。質屋を営む父は戦災で店を失い、終戦後は母が占領軍の車にひかれたことが原因で病に倒れ、自身も闇市で12歳から働いた。苦労を重ねる中で、自由な精神を尊ぶ自我を確立した。

 大学在学中からラジオやテレビドラマの脚本を手がけ、1957年に戯曲「つばくろの歌」で芸術祭戯曲部門の文部大臣賞。映画の川島雄三監督に師事し、森繁久弥主演の「駅前」シリーズや、勝新太郎の「悪名」シリーズを手がけた。

 65年から25年間、日本テレビ系の深夜番組「11PM」で、大阪・よみうりテレビが制作する週2回分で司会者を務めた。やわらかい大阪弁で、個性的な視点からのトークとユニークな構成で人気を集めた。

 30代以降は、小説に本格的に取り組み、上方に生きる人々を題材にした作品を発表。74年に上方落語家の半生を描いた「鬼の詩」で直木賞を受けた。井原西鶴の研究でも知られる。

 95年の阪神大震災では、兵庫県西宮市の自宅で被災。復興支援活動に取り組み、震災遺児のケアハウス「浜風の家」を設立、運営した。

 近年も演芸評論やエッセイストとして活動してきたが、2010年夏に脳梗塞(のうこうそく)で倒れ療養していた。

朝日新聞デジタル 2012年10月31日1時36分)


一昨年に脳梗塞で倒れていたことは知らなかった。

記事に「やわらかい大阪弁」と書かれているが、藤本義一の言葉が普通の大阪人の言葉であって、80年代以降に大阪から東京に進出した芸人たちのわざとらしい大阪弁、あれはテレビ向けの言葉に過ぎないと私は思っている。

何はともあれ、藤本氏のご冥福をお祈りする。