kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「『護憲』も『改憲』もない」小沢一郎「日本国憲法講義」の支離滅裂(笑)

今週号(3/15号)の『週刊朝日』に下記の短い記事が出ている。


講義中に居眠り姿が続々と 迫力無くした小沢氏 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

講義中に居眠り姿が続々と 迫力無くした小沢氏


 2月28日の施政方針演説で「憲法改正に向けた国民的な議論を深めよう」と呼びかけた安倍晋三首相に対抗し、小沢一郎生活の党代表(70)が同日、所属国会議員らを対象にした「日本国憲法講義」を開いた。会場には、生活の森ゆうこ代表代行(56)や谷亮子参院議員(37)など一部の側近は姿を見せたものの、秘書の代理出席が目立ち、記者もまばら。

「晋三さんの、96条改正だけを先にやってみたいというのは、学問的、論理的、理念的にへんちくりんな議論だと思う」

 小沢氏は首相の改憲構想を一刀両断にしてみせたが、質疑応答で森氏から、「日本維新の会石原慎太郎共同代表のような『(連合国に押しつけられた)今の憲法を捨てる』という主張は筋が通っているんでしょうか」と聞かれると、苦笑しつつこう回答。

「うーん、憲法無効論は理屈上は正しいと思うが、石原さんの主張に僕は生理的には賛成ではないな。制定されて70年近くなり、憲法の理解も定着しているので、新しく作り直す必要性は感じていないね。だが、今の実態にそぐわない部分もあるので、えーー、そこだけ改正するという点については冷静な議論の中では大いに結構だと思う」

 護憲なのか改憲なのかよくわからない難解な講義が延々と続くなか、会場内ではコックリ、コックリと船を漕ぐ御仁が続出。ICレコーダーを置いて鼾(いびき)をかく記者までいる。

週刊朝日 2013年3月15日号


昨年、下記の記事を書いた。
小沢一郎の「現憲法無効論」が小沢の公式ウェブサイトに残っている - kojitakenの日記(2012年10月30日)


以下一部再掲する。

きまぐれな日々 石原慎太郎批判は河野洋平の言葉で十分 のコメント欄より*1

憲法破棄とか無効とか言っていても、たとえば憲法9条改正となれば喜んで賛成票を投じるのだろうから、それは同じこと。ただ、無効論を政治的な文脈でいう人に共通するのは、総じて戦後的な価値観に批判的だということだろう。(その点は橋下も同じだけど)

それにしても1950年代はいざしらず、90年代以降の大物政治家で憲法無効論をぶった嚆矢は、ひょっとすると小沢一郎かもしれない。国会で無効宣言を出せとまで言っている。

>即ち最初に述べたように、一旦日本国憲法の無効を国会で宣言し、
>その上で新しい憲法を作りなおして、可否を問うのである。
http://www.ozawa-ichiro.jp/policy/04.htm

石原慎太郎のほうは内閣で破棄宣言しろといっているようだが、何にせよ良く似ている。小沢信者は石原嫌いが多そうだが、むしろ石原に喝采を送るべき。いや、ぜひ石原・小沢・橋下トリオで頑張っていただきたい!

2012.10.30 00:45 Tsunoda


リンク先の小沢一郎改憲論が載った『文藝春秋』1999年9月号の記事が今でも小沢一郎の公式ウェブサイトに出ていることは以前から知っていて、当ダイアリーでも取り上げたことがあったのではないかと思うが、あそこで小沢は「憲法無効論」言ってたんだね。そこまでは覚えてなかった。(後略)


いうまでもないが、なぜ石原慎太郎憲法無効論に関する森裕子の質問に、小沢が「憲法無効論は理屈上は正しいと思うが、石原さんの主張に僕は生理的には賛成ではない」などと言ったかというと、小沢が以前石原と同じことを言って、それを自らのウェブサイトに載せているからだ。つまり、小沢はその主張を捨てたりなど全くしていない。

要するに小沢は、何の根拠も示さず(「生理的に」)、「石原慎太郎の『憲法無効論』は悪い『憲法無効論』、俺様の『憲法無効論』は良い『憲法無効論』」だと言っているに過ぎないのである。


アホか、小沢一郎!!!!!