kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「偽ベートーヴェン」だった? 佐村河内守

こりゃ驚いた。

http://mainichi.jp/select/news/20140205k0000e040211000c.html

佐村河内さん:曲は別人作…十数年前から 弁護士明らかに


 被爆2世として生まれ、耳の聞こえない作曲家として知られる佐村河内(さむらごうち)守さん(50)の、代表曲「交響曲第1番 HIROSHIMA」などの楽曲について、十数年前から特定の別の人物が作曲してきたことが5日、分かった。代理人の弁護士が明らかにした。

 代理人が報道関係者に送ったファクスによると、佐村河内さんはこれまで、すべて自身が作曲したとして活動してきたが、実際は、楽曲の構成やイメージを提案し、特定の別の人物が具体化する形で創作を続けていたという。この人物の側にも「作曲者として表に出づらい事情がある」ことから、佐村河内さんの単独作として発表してきたという。

 本人が作曲していないとしている楽曲には、フィギュアスケート高橋大輔選手がソチ五輪ショートプログラムで使用する予定の「ヴァイオリンのためのソナチネ」もあり、影響が懸念される。

 11日に予定されていたこの曲の楽譜の発売が、4日に急きょ中止されており、佐村河内さんと「別の人物」との間に何らかのトラブルが生じたものとみられる。

 佐村河内さんは毎日新聞の取材に対し、メールで「大変ご迷惑をおかけしております。深く深く反省しております。申し訳ありませんでした」と陳謝した。【斉藤希史子】


 ◇代表作「HIROSHIMA」も

 自伝的著書「交響曲第一番 闇の中の小さな光」などによると、佐村河内さんは広島県生まれ。両親は被爆者という。4歳ごろからピアノを始め、幼時から作曲家を志望したが、音楽大に進まず、独学で作曲法を習得したとされる。17歳の時、原因不明の片頭痛聴覚障害を発症し、「35歳のとき、私は『全聾(ぜんろう)』となりました」と記している。

 「HIROSHIMA」は2008年に広島市で開かれた主要8カ国(G8)下院議長会議の記念コンサートで初演された。その後、メディアで佐村河内さんが紹介されると人気に火が付き、「現代のベートーベン」と呼ばれた。11年に録音された同曲のCDは10万枚を超えるクラシック音楽では異例のヒットとなった。自伝的著書の作曲リストには、ゲームソフト「鬼武者」の音楽「交響組曲ライジング・サン」や「無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ」などが掲載されている。

 しかし、クラシック音楽の専門家の間では、佐村河内さんの作品を音楽として評価できないとする声も多かった。一部の音楽関係者が持ち上げてきたことに対し、「商業主義だ」「本人にまつわる物語が受けているだけ」とする批判的な見方もあった。

     ◇

 毎日新聞では、08年7月の広島版や、昨年8月の東京本社朝刊などに掲載された「ストーリー 闇で紡ぐレクイエム」などでたびたび佐村河内さんを紙面に取り上げており、経緯を調べて報告します。


 ◇佐村河内氏の釈明(要旨)

 佐村河内守氏の代理人弁護士が5日未明に報道各社に送ったファクスの要旨は以下の通り。

▽佐村河内本人が単独で作曲したとしてきた曲は十数年前より、楽曲の記譜行為については特定の別の人物が行うようになっていた。具体的には、佐村河内が提案した楽曲構成、イメージを特定の別の人物に具現化してもらう形式で創作活動をしてきた。

▽具体的な楽曲の作成を行っていた人物の側にも、作曲者として表に出づらい事情があると聞いていたので、佐村河内が自身を単独の作曲者と表記するようになった。

▽ファンの方々を裏切り、関係者の方々を失望させることについては、決して言い訳のできないことであると深く反省している。

毎日新聞 2014年02月05日 11時11分(最終更新 02月05日 13時48分)


私は佐村河内守の「音楽」を聴いたことはない。

作曲家が書いた音楽を評価するのに、作曲家の属性を考慮してはならないというのが私の信念である。従って、私は大江健三郎の障害を持つ長男・大江光の作曲も全く買わない。20年ほど前に高い評判を得た大江光の作品がいかなる音楽であるかを確かめるために1枚CDを買って聴き、全くの無価値であると判断した。こんなので商売をしたり、著名な音楽家や評論家(小澤征爾や故吉田秀和など)に大江光を宣伝してもらったりしていたことについても、大江健三郎の俗物根性の表れとみなしてこれを極めて批判的に見てきた。というより大江健三郎に対して、ことこの件に限っての話だが、軽侮の念を抱いてきた。

今回の事件については、私は佐村河内守という人にそもそも関心がなかったので何とも言いようがないが、なんでそんなことを長年にわたってやらかしてきたのだろうかと驚いた。