STAP細胞問題は個人問題でなく政府機関問題: 植草一秀の『知られざる真実』(2014年5月9日)より
安倍政権は
女性の社会進出促進
科学技術の振興
を「成長戦略」のひとつの柱、目玉にしようと考えてきた。
そのシナリオのなかに、STAPが重要なコンテンツとして盛り込まれていたわけだ。
ところが、これが、とんでもない代物だった。
少なくとも、現段階では、STAPは海千山千のたぐいのひとつに過ぎない。
「STAP細胞」は、安倍政権のシナリオにあったというよりは、今となってみれば「子ども騙し」レベルとしか思われない利権理研のアピールに、安倍晋三がまんまと引っかかりそうになったとみる方が正しいように思うが、この記事を起こそうと思った理由はそういう話ではなく、植草が「海千山千」という言葉を用いていたことである。
デジタル大辞泉の解説
うみせん‐やません 【海千山千】
《海に千年、山に千年すんだ蛇(じゃ)は竜(りゅう)になるという言い伝えから》世間の経験を多く積み、物事の裏表を知り抜いていて悪賢いこと。また、そのような人。したたか者。海に千年山に千年。海千河千。「―の商売上手」
いや、今回の件に関しては、小保方晴子はもちろん、理研にしたってそんなつわものとは言えないだろ。お粗末きわまりなかった。
もっとも、植草一秀が「海千山千のたぐいの一つ」と書いたのは、普通は「氷山の一角」と表される意味のことを言いたかったのではなかろうかと邪推(笑)するのだが。