kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

カープ女子?

プロ野球は例年通りリーグ戦が中断され、交流戦に入った。

ここ数年、交流戦には悪い思い出しかなく、案の定今年もヤクルトは、交流戦直前のリーグ戦で17年ぶりの対読売敵地同一カード3連勝を含む敵地6連勝で勢いに乗っていたはずなのに、交流戦に入ると1勝4敗のていたらくである。

同様に不振なのが、交流戦前に首位を独走していた広島だが、こちらはパシフィック・リーグで首位を争うオリックスソフトバンク相手の敵地での試合で4連敗した。広島はリーグ戦では3連敗が一度もなかったのだった。同じ相手にリーグ2位の阪神は2勝2敗、3位読売はパ・リーグ下位球団が相手とはいえやはり2勝2敗だったから、広島と阪神・読売との差はそれぞれ2ゲームずつ縮まった。

セントラル・リーグ(読売リーグ)主催のカードとなった今日(25日)は、ヤクルトが楽天に負けたので気分は悪いが、広島が西武に勝ち、阪神はロッテに負けたので、セ・リーグの首位争いでは首位広島が2位阪神との差を2ゲームに広げた。しかし3位読売は日本ハムに勝ち、広島と読売との2.5ゲーム差はそのままである。

広島、阪神、読売の3球団がセ・リーグのAクラスを占めるペナントレースは、1985年と1986年以来だろう。1987年以降阪神は「暗黒時代」に入り、阪神に代わって中日がセの「3強」の一角を占めるようになったのだが、中日が強くなった原因は星野仙一の「金権野球」であった。

1985年も1986年もヤクルトは最下位だったが、この2年を比較して良い思い出があるのは、なんといっても1986年の方である。

阪神が優勝争いから脱落し、広島と読売の一騎打ちになったペナントレースの最終盤、ヤクルト対読売の最終戦で、ヤクルトのブロハードが読売先発の槙原から逆転2ランを放って逆転勝ちし、それが読売にとって致命的な「1敗」になったからである。こんなことをしたおかげで、ヤクルトは広島・阿南監督の胴上げを目の前で拝まされる羽目になったが、それに屈辱を感じたヤクルトファンはどれほどいただろうか。ほとんどいなかったと思う。というのは、最後のヤクルト対広島の2連戦で、仮にヤクルトが連勝などしようものなら、読売が優勝していたからである。せっかくブロハードの2ランで葬った読売を墓場から甦らせたいと思ったヤクルトファンなどほとんどいなかったのではないか。

以上、長々と書いたが、実は上記は前振りである。

NHkのスポーツニュースを見ていて、初めて「カープ女子」なる人たちの存在を知った。

読売リーグの首都圏の球場(横浜スタジアム神宮球場、東京ドーム)の広島戦で、レフト・三塁側の入りが多いことは、一昨年に新聞で報じられたことから知っていた。昨年、甲子園球場で行われた阪神対広島のクライマックスシリーズでも、レフトスタンドの赤色が目立ち、試合でも広島が阪神を圧倒した。

しかし、女性のカープファンが多いとは知らなかった。

私は、中国・四国在住時代にはヤクルト以上にカープを応援していた。特にヤクルトの監督に元読売の高田繁が就任してからはヤクルトから一時気持ちが離れ、カープを応援していた。監督云々の問題のほかに、「郷に入っては郷に従え」の気持ちからも、在住地にもっとも近いカープを応援していたのである。しかし、岡山や香川の住人には、広島より遠方の阪神を応援する者の方が多かった。これに腹を立てた私は、読売に次いで阪神を嫌うようになった。実際、倉敷マスカット球場や松山の坊っちゃんスタジアムのスタンドで観戦した試合(いずれも阪神戦)では、カープ側の応援は阪神側に比べて明らかに劣勢だったし、特に女性の姿などほとんど見られなかったものである。

それが今では「カープ女子」とは。

私は近年、マスコミの言うことは話半分に受け止めるクセがついていた。

たとえば、「山ガール」などといって、山歩き・山登りをする女性が増えていると言われていたが、真に受けていなかった。それは、私がよく山に入っていた数年前までは、山で若い女性の姿を見かけることなどほとんどなかったからである。そして、私自身も、仕事や都合や体調を理由にして、山からすっかり足が遠ざかっていた。

それが、今年の春から再び山に足を運ぶようになると、本当に山歩き・山登りをする女性が増えていたのだった。マスコミが言っていたことは本当だったのだなとやっと悟った。10年前からは信じられないほど、山には若い人が増え、特に女性の比率が激増していた。

そして、「カープ女子」である。

金権球団である読売・阪神や、読売流を見習って中日や阪神楽天を優勝させた星野仙一の野球にではなく、カープの野球に惹かれるとはまことに天晴れではないか。

大げさにいえば、日本の女性も捨てたものでもないかとさえ思わせる。

NHKのスポーツニュースによると、広島とは対照的に、阪神若い女性の人気を失っており、あわてた阪神球団は、今年になって女性ファン獲得の「経営努力」を始めたらしい。

そんな話を聞くと、ますます「カープ頑張れ、阪神・読売(・ついでに楽天も)くたばれ」と思ってしまうのである。

今年は、どう逆立ちしてもヤクルトが優勝できる可能性は皆無なので、セ・リーグは広島に優勝してもらいたいと思っている。

今年のヤクルトの対戦成績は、今までのところ対広島2勝6敗、対阪神4勝5敗、対読売5勝4敗(!)である。

仮に今年ヤクルトが最下位に終わっても、28年前のあの「ブロハードの逆転2ラン」のような試合があれば十分満足できるであろう。

頑張れカープ。「カープ女子」たちの応援に応えよ。