下記の件は昨夜(4/8)の報道ステーションでも取り上げていた。ネットでこれを報じる記事をいくつか比較して、もっとも辛辣な見出しをつけていた時事通信のものを選んだ。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2015040800715
安倍首相、国会答弁で「粛々」=早くも踏み外す−辺野古移設
安倍晋三首相は8日の参院予算委員会で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に関する答弁で「粛々と進めている」と発言した。翁長雄志知事の反発を受けて菅義偉官房長官が「粛々」との表現は封印すると6日に宣言したばかり。首相がわずか2日で踏み外した形で、沖縄側の反発が予想される。予算委では「日本を元気にする会」の松田公太代表が、「辺野古基地設置法」を国会で可決し、最終的に名護市の住民投票に掛けることを提案。首相は「安全保障は政府が責任を負うのは当然だ」と強調した上で、「既にある法令にのっとって粛々と進めているわけで、上乗せして法律をつくる必要はない」と答えた。
首相はまた、「住宅地の真ん中にある普天間飛行場の固定化は断固として避けなければならない。一日も早く危険を除去しなければならない観点から工事を進めている」と述べ、現行計画堅持の姿勢を改めて示した。
(時事通信 2015/04/08-18:00)
時事通信の報道は、朝日や毎日よりはスパイスが多少きいてはいるもののそれでも及び腰であって、昨夜の報ステで指摘されていた通り、安倍晋三は沖縄を挑発していると解すべきであろう。国民である沖縄県民に対して戦いを挑んでいる。人倫にもとる、というほかなく、まったくもって許しがたい。
このところの安倍晋三はずっとこんな調子だ。何をやってもろくすっぽ批判を受けないことに強気になって、強権の行使に自ら酔い痴れているように見える。私が連想するのは絶対王政末期の国王の専制である。安倍晋三の前途に待ち構えているのはルイ16世の運命だ、とまでは言わないが。
昨日も一時2000年2万円台につけて以来の株価の最高値を更新したという経済の小康状態が(但し、株価は人為的につり上げたものではあるが)安倍晋三を強気にさせているのだろうが、その順風はいつ反転するかわからない。少なくとも安倍晋三の政治が持続可能なものでないことだけは確かだが、いつ変化が起きるかまでは予測できない。