kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

安倍晋三が浴びた「帰れ」コールを自民党沖縄県連目線で報じる朝日のヘタレぶりに呆れる

安倍晋三が沖縄で「帰れ」コールを浴びた件だが、朝日新聞(6/24)1面ではこれに軽く触れたものの、呆れたことに自民党沖縄県議が翁長雄志沖縄県知事の平和宣言を批判するコメントを添えていた。

http://www.asahi.com/articles/DA3S11822685.html

沖縄戦70年、溝深い追悼式 平和宣言で知事「辺野古中止を」 慰霊の日

 沖縄の全戦没者を悼む「慰霊の日」を迎えた23日、沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で、沖縄全戦没者追悼式が開かれた。翁長雄志(おながたけし)知事は平和宣言で、米軍普天間飛行場宜野湾市)の移設問題をめぐり、安倍政権の姿勢を真っ向から批判。平和を祈る戦後70年の式典は、政権と沖縄県の溝を映し…

朝日新聞デジタル 2015年6月24日05時00分)


上記は一面トップ記事のリード部分だが、本文に下記の記述がある。

 翁長氏が平和宣言を読み上げると、参列者から拍手が起き、指笛が鳴った。その後、首相があいさつに立つと、「帰れ」とヤジが飛んだ。県政野党の自民党議は「政治色が強すぎる。穏やかな追悼の場にそぐわない内容だ」と顔をしかめた。

朝日新聞 2015年6月24日付1面掲載記事より)


文脈から判断して、自民党氏が批判したのが安倍晋三の挨拶ではなく翁長知事の平和宣言であることは明らかだろう。朝日は、安倍晋三が「帰れ」とヤジを浴びたことを記事に盛り込むだけで精一杯で、それもこんなにヘタレな取り上げ方(最大限好意的に見ても自民党沖縄県連の目線)しかできなかった。

おそらく他紙も同様の報道であろう。それが証拠にこの件の速報で目立つのはフランスのAFP通信のクレジットが付された下記の記事だ。

安倍首相、「慰霊の日」式典でやじ浴びる 沖縄戦70年 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News

安倍首相、「慰霊の日」式典でやじ浴びる 沖縄戦70年

2015年06月23日 16:41 発信地:糸満/沖縄
戦争・紛争

【6月23日 AFP】太平洋戦争末期に住民を巻き込み多大な犠牲者を出した沖縄戦終結から70年に合わせ、沖縄・糸満市平和祈念公園で23日に行われた沖縄全戦没者追悼式で、あいさつのため登壇した安倍晋三(Shinzo Abe)首相が参列者からやじを浴びせられる一幕があった。

 米軍の沖縄駐留に不満を持つ地元住民らが、檀上にあがった安倍首相に「帰れ」などのやじを飛ばした。日本で首相が直接市民からやじられることはまれだ。

 安倍首相はあいさつの中で「沖縄の人々には、米軍基地の集中など長きにわたり、安全保障上の大きな負担を担っていただいている」と述べたうえで、「沖縄の基地負担軽減に全力を尽くす」と語った。

 一方、翁長雄志(Takeshi Onaga)沖縄県知事は、米軍施設の73.8%が日本の国土面積の0.6%を占めるに過ぎない沖縄に集中し、県民に負担を強いていると訴え、参列者の温かい拍手に迎えられた。(c)AFP/Alastair HIMMER


朝日の報道との落差は歴然であろう。

いや、朝日(や毎日や東京やその他のマスメディア)だけではない。一般人の「リベラル」も同じらしい。

慰霊の日に、自分の国の首相に「帰れ!」と叫ばずにはいられなかった沖縄の人は本当に悲しかったと思うんだ - Everyone says I love you !(2015年6月24日)より

(前略)この事件を速報で伝えるリベラルなブログのブログ主のコメントを見るとこうあった。

「私も安倍首相は嫌いですが、式典の最中にこんな暴言を投げかけるのはどうかと思います。
式が終わって帰る時ならいざしらず、式典をやっている中でこのようなことをするのは絶対ダメです」


この人でさえ、こういうコメントになるのでは、保守的な人ばかりでなく、多くの人が同じ思いになるのだろうと思われ、哀しくなった。

私はそうは思わない。

沖縄の人は怒りの声をあげる、異議を申し立てる権利が十分ある。

いや、沖縄の人でなくても、安倍政権でなくても、民衆が権力者に怒りがあるならそれをぶつける自由はいつでもあるのだ。

そして、それが沖縄であれば、相手が安倍首相ならばなおさらのことだというに過ぎない。(後略)


同感である。

安倍晋三は、沖縄の人たちに戦争を仕掛けているも同然の状態にある。

いや、沖縄の人たちのみならず、日本に住む人々全体に戦争を仕掛けているも同然だと私は考えている。

人々にとって、今こそ安倍晋三に怒りをぶつけるべき時なのだ。

それができない限り、この国に未来はない。