kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

民主と維新の野合新党の名前が「民進党」に決定(呆)

衰退する組織の特徴として、目の前に二者択一の選択肢があった時には、魅入られたように必ず悪い方の選択肢を選ぶことが挙げられるが、その典型例だと思った。

http://www.asahi.com/articles/ASJ3G4V1YJ3GUTFK007.html

民主・維新の新党は「民進党」 両院で152人の勢力へ
村松真次
2016年3月14日20時04分

 民主党と維新の党は14日、合流に伴う新たな党名を「民進党」とする方針を決めた。2案を示して実施した世論調査で、民主側が推す「立憲民主党」より多くの支持を得た。両党は調査結果を踏まえて新党名を決めることで合意しており、27日の党大会から新しい名前で再出発する。2大政党の一翼をめざし、1996年に結成した民主党の名は消えることになる。

 両党が合流すると、衆参両院で151人の勢力となる。民進党の名で、4月の衆院北海道5区補選や京都3区補選、夏の参院選などに臨むことになる。民進の名を推した維新の江田憲司前代表は、「国民とともに進む党」という意味を込めたと説明。英語表記は「デモクラティック・イノベーション・パーティー」(DIP)を提案している。

 民主の岡田克也代表や維新の松野頼久代表ら両党幹部は14日、国会内で党名を決める協議会を開いた。双方が12、13の両日に実施した世論調査(各2千サンプル)の結果を報告。立憲民主党民進党の二者択一で、支持を多く集めた名前を採用する方針だったが、いずれの調査でも民進党を選んだ回答が多かった。

朝日新聞デジタルより)

「双方が12、13の両日に実施した世論調査(各2千サンプル)の結果を報告」というのも、民主党と泡沫政党(政党支持率0コンマ数%)である維新の党の意見の重みが1対1に扱われるなんて変だよな、と思うのだが、「いずれの調査でも民進党を選んだ回答が多かった」、つまり民主党調査でも「民進党」を選んだ人が多かったというに至っては、山ほどの疑問符が浮かぶ。

というのは、維新の党が「民進党」を推した理由は「民主党」という党名に対する有権者の忌避があるからということなのだろうが、そのこととと馴染みのない「民進党」という党名を投票用紙に書くことに対する抵抗とを秤にかけるなら、明らかに後者の方が重い、つまり「民進党」への抵抗の方が大きいだろう。社会党社民党に党名を変更した時にも同様の現象があり、社民党は瞬く間に泡沫政党に転落してしまった。そもそも政党の名前は変わっても議員は変わらないのだから、現在民主党を忌避している有権者民進党をも忌避するに決まっている。だから民主党のままなら投票用紙に民主党と書く人が民進党とは抵抗があって書けないという有権者の分だけ、野合新党の得票は確実に減る。

しかも前にも書いたように、「民進党」は台湾の政党名の丸パクリだし、小沢一郎が1994年に大々的な野合で立ち上げた「新進党」にも似ている。新進党は1995年の参院選でこそ躍進したものの、政権交代を賭けた1996年の衆院選に敗れた上、その直後に自民党から議員の一本釣りをやられて(自民党側の首謀者は野中広務加藤紘一であり、この時に新進党から自民党へと走った計算高い極右政治家があの高市早苗だった)党勢が大きく傾いたあげく、札束が乱れ飛んだといわれる悪名高い1997年の新進党党首選で小沢一郎鹿野道彦に勝ったあと、「純化路線」に走った小沢自身の手によって解党されたという縁起の悪いことこの上ない党名である。「民進党」はその新進党を思い出させる野合政党名だ。

この名前に決まったと知って、かつての新進党同様、遠くない将来再び「民進党」も解党されて、野党再編が再び起きるだけ、いや再編できればまだマシであって、憲法改正に向けての大政翼賛会ができるだけではないかと思う人は少なくないだろう。私もその一人だ。

よりによって最悪の選択、いや橋下一派との信義にもとる論外の党名「一新民主党」(=実質的な「維新民主党」)の次くらいに悪い党名を選択してしまったものだなあ、と開いた口がふさがらない今日この頃なのである。