kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ゴーン逮捕を「スピン」としか言えない、労働問題や経済に無関心な「リベラル・左派」たちの堕落と頽廃

カルロス・ゴーンの逮捕について、下記3件のツイートが共感できる。

https://twitter.com/unite_daction/status/1064871409199927296

ゴーン逮捕のテレビ報道を見ていると「業績危機の日産をV字回復させた立役者」「コスト・カッター」などという美化はよく見かけるが、大リストラによって「年越し派遣村」に集う失業者を大量に生んだ張本人であるという報道は、ほとんど見かけなかった。

5:21 - 2018年11月20日


https://twitter.com/unite_daction/status/1064872446145191936

その張本人がこの有様なのだから、反安倍政権側は「スピン」だの「政権批判の目くらまし」だの言わずに大いに批判し、返す刀でグローバル企業役員の高額報酬と非正規雇用者の格差是正にまで踏み込んで運動し、資本家を脅かさなければならない。そうしてこそ、質の良い雇用を勝ち取れる。

5:25 - 2018年11月20日


https://twitter.com/unite_daction/status/1064873826926772224

しかしあの日産の「ゴーンリストラ」は、仮にフランスのルノーでやろうものなら、労働者や組合はもちろん、株主や仏政府だって黙っていない。日本は逆で、株主は己の配当のことしか考えずないからリストラを煽り、政府は「労使のことだから」と傍観を決め込む。そこに日本社会のいびつさがある。

5:31 - 2018年11月20日


プロフィールを見てみると上記一連の呟きの主は共産党支持者らしい。これが本来の左派的な感覚だと思う。

これに対し、呟きの主に批判的に言及されている「『スピン』だの『政権批判の目くらまし』だの」と連呼する「反安倍政権側」というか括弧付きの「リベラル・左派」たちは、根本的に労働問題、ひいては経済に関心なんか全然ないんだろうなあ、と嘆かずにはいられない。

最初に目に入った「スピン」論者が「小沢信者」として知られる田中龍作であることからわかる通り、「スピン」「政権批判の目くらまし」論者の思考は、典型的に「小沢信者」的感性に基づくものだ。彼らが信仰する小沢一郎が権力闘争にしか興味がないように、彼らも「安倍政権を倒す」ことにしか関心がない。私はこういった感性に2009年の「政権交代」前後の時期から長年苛立たされてきた。当時は「小沢信者」の全盛期だったので、ずいぶん彼らと衝突したものだ。

今では嘆かわしいことに、共産党までもが小沢一郎にすり寄っているし、ネットでは「反小沢」論者までもが「スピン」「政権批判の目くらまし」論になびく傾向が見られる。

「リベラル・左派」の堕落と頽廃はここまできたか。ほかならぬ彼らの堕落と頽廃こそが、腐り切った安倍政権の命脈を長らえさせている元凶ではないか。そう思って改めてため息が出る今日この頃なのである。