台風15号が千葉県(特に南部)や神奈川県・静岡県などに大きな被害を出しながら、安倍晋三は台風被害などどこ吹く風で平然と内閣改造を進め、テレビも内閣改造、ことに小泉進次郎のニュースに明け暮れていた(もちろん、その間に韓国叩きを挟むことだけは忘れなかった)。
台風襲来から何日か経ち、それにもかかわらず停電その他がなかなか復旧しない事態が知られるようになるにつれ、ようやく安倍政権への批判が出てきた。
それにしても、昨年の「赤坂自民亭」騒ぎといい、今回の台風無視の内閣改造といい、安倍政権の災害に対する無関心・無神経は常軌を逸している。下記ツイートが簡潔に言い表している通りだ。
安倍内閣の防災に関する感覚の鈍さは一体何なのだろうか。
— 平河エリ(国会ライター) (@yomu_kokkai) September 11, 2019
こんな安倍政権を批判できない、テレビや新聞に代表される言論状況は、まさしく「批判する言説の絶え果てた『崩壊の時代』」そのもの。
御用文化人の高橋洋一に至っては、下記の恥知らずなツイートを垂れ流した。
内閣改造。台風災害がおそろかになっているというTLがあるけど、バカも休み休み言え。災害対応は地方の末端官僚が大忙し。ここでネックになるのが、中央からの各種の問い合わせ。くだらん話ばかりなのに時間がとられる。内閣改造だと、そのくだらん話が少なく、地方末端官僚は事務がはかどる
— 高橋洋一(嘉悦大) (@YoichiTakahashi) September 11, 2019
このツイートに実に1万5千件以上の「いいね」がついていることも心胆を寒からしめる。もちろん高橋のツイートに対する批判的な反応はそれなりに多いが、1万5千件以上の「いいね」が強烈な同調圧力になっている。
高橋洋一に関していつも腹が立つのが、松尾匡を筆頭とするいわゆる「リフレ派左派」が高橋洋一を全然批判できないことだ。これもまた「批判する言説の絶え果てた『崩壊の時代』」ならではの風景といえるだろう。リーダーがこのていたらくだから、先の参院選で「薔薇マークキャンペーン」は功を奏さなかったのだ。