kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

トランプのパリ協定離脱正式通告と植草一秀・山本太郎

 トランプがパリ協定からの離脱を国連に正式通告した。以下BBCニュースより。

 

https://www.bbc.com/japanese/50297884

 

米政府、パリ協定離脱を正式通告 気候変動対策に暗雲

2019年11月5日
 

アメリカは4日、気候変動への国際的な取り組みを決めた2015年の「パリ協定」からの離脱を正式に国連に通告した。これにより、アメリカは世界で唯一、同協定に参加していない国となる。

ドナルド・トランプ米大統領2017年6月にパリ協定から離脱すると宣言。マイク・ポンペオ国務長官は今年10月、パリ協定がアメリカに「不公平な経済的負担」を強いていると述べて、離脱を正式通告する計画を発表していた。

離脱のプロセスは1年を要し、大統領選の翌日に当たる2020年11月4日に正式な離脱となる。

「現実的なダメージ」

パリ協定は、地球の気温上昇を産業革命前と比較して2度未満に抑え、1.5度未満に抑えるための取り組みを推進するもの。

2015年12月にパリで開催された国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で採択され、現在、アメリカを含めて188カ国が参加している。

アメリカの離脱により、欧州連合EU)は合意内容を実現するために相当の努力を要することになった。

シンクタンクの国際・欧州問題研究所は昨年12月に発表した報告書で、トランプ大統領による離脱決定はパリ協定に「非常に現実的なダメージ」を与え、「他国が追随する倫理的・政治的な理由」を作り出したと指摘。

パリ協定に署名したものの、自国での批准はしていないロシアやトルコの例を上げている。

アメリカ政府は、同協定の離脱を通告できる最初の日にこれを実行した。一方、実際の離脱は来年の大統領選の結果にかかっている。もしトランプ氏が敗北すれば、勝者が離脱の是非を決定できる。

しかし科学者や環境保護活動家からは、それまでの間にトランプ政権が気候変動への対策におよぼす影響を懸念している。トランプ氏がアメリカの環境保護法を次々と「見つけては破壊」しようとしていると批判する声もある。

「パリ市民の代表ではない」

トランプ大統領アメリカをエネルギー超大国にすると約束。ガスや石油、石炭の生産コストを削減するため、多数の汚染対策法を破棄しようとした。

また、バラク・オバマ前大統領の環境計画はアメリカのエネルギー業界に対する戦争だと指摘していた。

昨年にパリ協定から離脱する意向を示した際には、「私はパリではなくピッツバーグの市民を代表するために選ばれた。アメリカの国益にならない協定からは離脱するか再交渉を行うと約束する」と述べている。

しかし報道によると、トランプ政権はパリ協定について再交渉の努力をせず、離脱可能な日を待っていたとみられている。

アメリカは世界の炭素排出量の15%を占めている一方、気温上昇に対処しようとしている発展途上国にとっては重要な財政と技術の供給元でもある。

パリ協定の内容

気候変動、あるいは地球温暖化は工業や農業による排出ガスが原因とされている。パリ協定は、排出ガスによる気温上昇を制限することを目的に作られた。

  • 地球の気温上昇を、産業革命前と比較して2度未満より「かなり低く」抑え、1.5度未満に抑えるよう「さらに努力をする」
  • 2050~2100年の間に、人間の活動による温室効果ガスの排出量を、樹木や土、海洋が自然に吸収できる量に抑える
  • 各国の排出量削減への貢献度を5年に1度調査し、目標を上げていく
  • 気候変動に対応し、再生可能エネルギーへ切り替えるための「気候資金」を、先進国から途上国に供給する

(英語記事 US notifies UN of Paris climate accord withdrawal

 

BBC NEWS JAPANより)

 

 トランプの行動は予定通りとはいえ論外だ。米国内外から批判されている。

 ただ、そんなトランプに日本から不思議な援護射撃をした人間がいる。

 植草一秀である。最近、山本太郎の経済政策のブレーンとして名前が取り沙汰された。

 植草は「地球温暖化懐疑論」の立場に立っている。いかにも陰謀論者の植草らしい。下記に、植草のブログからカテゴリー「地球環境・温暖化」のカテゴリへのリンクを張っておく。これを読めば、植草がこの問題についていかなるスタンスをとっているかがわかる。

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/cat31357036/index.html

 

 また山本太郎も、2016年にパリ協定の批准承認の採決を棄権した。

 

ameblo.jp

 

 上記リンクの記事で、山本太郎はパリ協定には賛成だと書きながら、よくわからない理屈で棄権を表明した。

 この屁理屈は、昨年山本が叩かれた、麻生太郎らの問責決議案に欠席・棄権した時に書いたブログ記事を思い出させる。

 おそらく、パリ協定の批准承認の採決を棄権したのは、植草一秀やその信者たちに代表される、山本太郎自身のコアな支持層でもある、彼ら地球温暖化懐疑(陰謀)論者たちにおもねったのだろう。

 山本太郎にはこういう体質が濃厚にある。これは、私のような批判派ではなく、山本太郎の支持者たちが厳しく諌言する必要があるのではなかろうか。

 それをやらないと、山本太郎はどんどんダメになっていく。その兆しは既に濃厚に見えている。

 安倍晋三小沢一郎も、ネトウヨや「小沢信者」といったコアな支持層が甘やかした結果、すっかりダメな政治家になった。

 山本太郎の支持者たちも同じ誤りを犯すのだろうか。

 山本太郎は賢い人だから、などと言って彼を神聖不可侵にして崇め奉っている場合ではない。強く警告したい。