先週は水曜日から金曜日までは時間がとれず、昨日は雑用のために、計4日間更新を休んだ。その間は、通常国会の閉会中にはいつも見られる安倍内閣支持率上昇というろくでもない状態。
今日取り上げるのは、共産党が半世紀ぶりに誤りを認めた一件。下記は志位和夫委員長のツイート。
大会の最終日、綱領改定にかかわる全党討論で出された意見を踏まえ、1970年代に「赤旗」に掲載された論文などで、同性愛について性的退廃の一形態とのべたことについて、「当時の党の認識が反映したものであり、間違いであったことを大会の意思として表明したい」と報告いたしました。 https://t.co/N99T9aZOIo
— 志位和夫 (@shiikazuo) 2020年1月18日
元ツイートを発信した方の反応。
党大会お疲れ様です。委員長に取り上げていただき感謝です。投票権ない時から党を支持でしたが、LGBT問題が引っ掛かり、投票しても、距離をおいてた自分を思い出しました。ですが、最終日の報告は、なによりの励ましになりました。この問題に限らず、誰もが差別者になる危険は忘れないでいたいです。
— tk0801 (@tcat2014) 2020年1月18日
この件に関する他の方々のツイート。
志位委員長が党大会にて、日本共産党が1970年代に同性愛を「性的退廃」と批判していたことについてわざわざ取り上げ、当時の党の認識は間違いであったと党大会決定として表明した。
— 佐々木史乃 (@snssk22) 2020年1月18日
当然のことではあるんだけど、過去の間違いについてなし崩しにするんじゃなくて、明確に自己批判をした思い切りの良さ
公式声明としての「謝罪」には、随分と時間がかかったなというのが、正直な印象。2000年代以降の「しんぶん赤旗」の館野記者をはじめとする「LGBTの人権」を重視する姿勢と報道がようやく党の公式声明として結実した。 https://t.co/JHzdbkRffm
— 安藤☮直樹(안도 나오키) (@torapocodan) 2020年1月18日
前進には違いないし、共産党が誤りを認めたことは評価すべきだ。
しかし、1970年代の誤りを認めたのが2020年とは、あまりにも遅すぎないか? 半世紀近くもかかっている。
これには共産党の民主集中制の問題ももちろんあるだろうが、それよりも強く認識されるべきは、一度決めたことが惰性として延々と続くということだよ。これを私は、人間社会における慣性の法則とひそかに呼んでいる。
最近よく思うのは、人間、どんなに悪いことにも慣れるということだ。
安倍内閣の支持率が40%以上で高止まりしていることなど、その典型例だろう。というより、安倍内閣支持率の報道に接するたびに、この「人間社会における慣性の法則」をいつも連想するようになっている。
一度決めてしまったことはなかなか変わらない。小沢一郎がやった衆院の小選挙区制(1994年)もそうだし、安倍晋三が第1次内閣でやった「改正教育基本法」(2006年)もそうだ。最近では、某元号政党の議席を増やすことができるのであれば、現日本国憲法が安倍晋三によって「安倍憲法」に改悪されても構わない、という意味のコメント(もちろん表現は私が大きく書き換えている)をこの日記に寄せた、さるヤマシン(「山本太郎信者」)の方*1がおられたが、あまりにもあさはかな考えというほかない。「安倍憲法」だの「2012年自民党第2次改憲案」だのがひとたび成立すれば、それは何十年も変わらないのだ。
*1:ご自身では「信者ではない支持者」を自称しておられたが、私は「信者」だと認定した。